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三菱電機、「CES2022」にコンセプトカー「EMIRAI xS Drive」出展 体調急変を検知する乗員モニタリング技術など公開
2021年12月20日 13:44
- 2021年12月20日 発表
三菱電機は12月20日、ドライバーの体調急変を検知する乗員モニタリング技術やADAS(先進運転支援システム)機器と連携したヘッドライト配光制御技術を搭載するコンセプトカー「EMIRAI xS Drive」を開発、同コンセプトカーを米ラスベガスで開催される「CES2022」(2022年1月5日~8日)に出展すると発表した。
近赤外線カメラと電波センサーによる乗員モニタリング
「EMIRAI xS Drive」には、車内に設置した近赤外線カメラが撮像したドライバーの顔情報(目や口の開き度合など)に加えて、眠気を我慢する表情や多様な生体情報(脈拍数・呼吸数など)を組み合わせて解析することで、ドライバーの覚醒度低下状態や体調急変を検知。近赤外線カメラを用いた脈拍計測技術は、(Driver Monitoring System.:ドライバーモニタリングシステム)の高精度なフェイストラッキング技術に加え、車両振動や外光変化の中でも脈拍による微小な肌の輝度変化をとらえる画像処理技術により、車内環境においても安定かつ高精度に脈拍数を計測可能。
これらの生体情報を組み合わせ、見た目ではわかりづらいドライバーの内面状態を推定し、覚醒度低下状態や体調急変を高精度に検知することで、休憩の提案や緊急時に自動で車両を路肩に停止させるなど、事故の予防に貢献させる。
また、近赤外線カメラと電波センサーを組み合せることで、乗員の有無や体格を検知し、幼児のみが車内に取り残されているかどうかも判定する。
近赤外線カメラは、乗員の顔の位置や上半身の骨格点を検出することで、乗員の体格を高精度に判定。電波センサーは、電波の反射・透過する性質を利用した信号処理により、近赤外線カメラの死角になる毛布に包まれた幼児や座席足元に隠れた幼児も検知することが可能。この近赤外線カメラと電波センサーを組み合わせたセンサーフュージョン処理により、幼児置き去り検知の高精度化を実現させるとしている。
車内外情報を活用したヘッドライト配光制御
EMIRAI xS Driveでは、HDL(High-Definition Locator.:高精度ロケータ)と連携することで、道路のカーブ形状や勾配情報に合わせて、進行方向を常に明るく照射。また、DMSと連携し、ドライバーが注目した方向を明るく照射。また、ドライバーが気づいていない危険性のある方向へスポットライトを照射して注意を促す。
カメラやミリ波レーダーなどの車外向けセンサーが検知した前方障害物や追い越し車両を、路面へのライティング表示と3D音像制御による警告音出力で知らせることにより、ドライバーは視線移動なしで直感的に危険を認知できるという。
そして、さまざまなADAS機器と連携し、ドライバーの見たい方向や気づいていない危険性のある方向をヘッドライトで照らすことで、夜間運転時のドライバーの不安を取り除き、安心・安全な運転を支援する。