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ボルボ、ノースボルトとともにスウェーデンのイェーテボリに新バッテリ製造工場を建設 2025年に操業を開始

2022年2月4日(現地時間) 発表

新工場のイメージ

 ボルボ・カーズは2月4日(現地時間)、ノースボルトとともに新しいバッテリ製造工場の建設地として、スウェーデンのイェーテボリを選定。この工場は2025年に操業を開始し、最大3000人の雇用を創出し、両社が2021年12月に発表した約300億クローネ(約3800億円)の投資の一部として計画している研究開発センターを補完するとしている。

 ボルボ・カーズは、2030年までにEV(電気自動車)のみを生産・販売することを目指しており、この新工場とノースボルトとの緊密な連携により、ボルボの電動化戦略が大幅に強化されることとなる。工場の建設は2023年に開始され、次世代のEVであるボルボとポールスターの車両に使用するために特別に開発された最先端のバッテリセルを生産する予定。工場の年間生産能力は最大50GWhで、これは年間約50万台分のバッテリに相当するとしている。

 ボルボ・カーズとノースボルトのパートナーシップは、ボルボとポールスターのドライバーが望む航続距離の長さや充電時間の短さを実現する、オーダーメイドのバッテリと車両との統合コンセプトに重点を置いて開発を実施。バッテリはEVにおいて最大の個別コスト要因であり、カーボンフットプリントの大部分を占めるため、バッテリの開発・生産の垂直統合を深く確立することはボルボ・カーズとポールスターにとって重要だとしている。

 スウェーデンのイェーテボリのトースランダに建設される工場は、ボルボ・カーズ最大の自動車工場に近接し、インフラへのアクセス、充分な再生可能エネルギーの供給、関連する職業能力が得られる点に加え、ボルボ・カーズとノースボルト双方の研究開発部門に近接している点でも利点があるとのこと。ボルボ・カーズとポールスターのEV用バッテリ生産は、それぞれのクルマのライフサイクルにおける総炭素排出量の大部分を占め、持続可能なバッテリ生産のリーダーであるノースボルトと協力し、ヨーロッパの製造施設の近くでバッテリを生産することで、ボルボ・カーズとポールスターは、将来の自動車のバッテリ調達と生産に起因する環境負荷を大幅に削減できるとした。持続可能な生産は、ボルボ・カーズとノースボルトのパートナーシップの中心的な考え方であり、この工場は地域の再生可能エネルギー容量の増加に焦点を当てた化石燃料を使用しないエネルギーで稼働し、循環性と資源効率を優先させるエンジニアリングソリューションが織り込まれる予定となっている。

 また、ノースボルトとボルボ・カーズのバッテリセル生産のジョイントベンチャーは、欧州のバッテリセル生産において重要な役割を担うことになり、欧州最大のセル生産ユニットの1つとなります。ボルボ・カーズとノースボルトは、元テスラ幹部のエイドリアン・クラーク氏を生産会社の責任者に任命した。2022年に稼働する研究開発センターは、イェーテボリに数百人の雇用を創出し、ボルボ・カーズを、バッテリセルの開発と生産をエンドツーエンドのエンジニアリング能力の一部にする数少ない自動車ブランドの1つに位置づけるとしている。また、新しいバッテリ工場と研究開発センターはプロジェクトを推進するために、高い技能を持つエンジニアとチームリーダーを積極的に採用しています。なお、オペレーターや技術者の大規模な採用は2023年後半に開始する予定となる。

 ボルボ・カーズの最高経営責任者であるホーカン・サムエルソン氏は、「ノースボルト社とのバッテリセルに関するパートナーシップは、電動化における当社の戦略的目標にとって重要なものです。われわれは、2030年までにプレミアム電気自動車セグメントのリーダーとなり、電気自動車のみを販売することを約束します」とコメント。

 ノースボルトの共同創業者兼 CEO ピーター・カールソン氏は、「イェーテボリにギガファクトリーを設立することは、世界で最もダイナミックな自動車産業地域の1つを継続的に変革し、持続可能なバッテリの世界的なサプライヤーとなるための決定的な動きです」とコメントしている。

 ボルボ・カーズのエンジニアリングおよびオペレーション部門の責任者であるハビエル・バレラ氏は、「私たちの新しいバッテリ工場は、完全に気候変動に影響されない製造ネットワークを持つという私たちの高い目標をサポートし、今後何年にもわたって高品質のバッテリの供給を確保することができます。ノースボルトとのパートナーシップにより、原材料から完成車までのエンドツーエンドのバッテリバリューチェーンから大きな利益を得ることができ、当社の自動車に最適なバッテリ供給体制を実現します」と述べています。