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日本全国のランボルギーニ使いが決戦を繰り広げたeスポーツ大会「Lamborghini Japan e-campione tour 2022」レポート

2022年7月30日 開催

日本全国のランボルギーニ使いが参加する「Lamborghini Japan e-campione tour 2022」の決勝大会が行なわれた

 アウトモビリ・ランボルギーニ ジャパンは7月30日、「ウラカン テクニカ」の発売を記念したイベント「Lamborghini Japan e-campione tour 2022」の決勝大会「Finale」を東京港区六本木にある「THE LOUNGE TOKYO」にて開催した。

 Lamborghini Japan e-campione tour 2022は、ドライビングシミュレータの「アセットコルサ」を使ったeスポーツ大会で、事前に日本各地(仙台・横浜・芝・麻布・名古屋・大阪・神戸・広島・福岡)のランボルギーニディーラーにて、ランボルギーニオーナー限定の予選タイムアタックを実施。この日はTHE LOUNGE TOKYOにて、予選を勝ち抜いたランボルギーニ使いによるレース形式での決勝大会が行なわれた。

東京港区六本木にある「THE LOUNGE TOKYO」
シミュレータはアセットコルサで、車両は「ウラカン テクニカ」を使用
店内のモニターにはいろいろな映像が映し出され、レース観戦者を楽しませてくれた

 アウトモビリ・ランボルギーニ ジャパンのマーケティングPRマネージャー山岸靖輝氏は今回の大会について、「ウラカン テクニカの発売を記念したイベントとなっていますが、シミュレータを使ってウラカン テクニカの性能を体験していただく機会を設けたかったことと、ここTHE LOUNGE TOKYOの施設も体感していただくことを目的としています。また、猛暑に実車でサーキットを走るとなると、ドライバーにもクルマにも負担がかかりますが、進化したリアルシミュレータによるeスポーツで、快適な空間で仲間と一緒に楽しめればと思いました」と語る。

アウトモビリ・ランボルギーニ ジャパン マーケティングPRマネージャー 山岸靖輝氏

 参加者はすべて後輪駆動モデルのウラカン テクニカを使用。ウラカン テクニカの実車に搭載されるパワートレーンは、最高出力470kW(640HP)/8000rpm、最大トルク565Nm/6500rpmを発生するV型10気筒5.2リッターエンジンに、7速デュアルクラッチ・ギアボックスLDF(ランボルギーニ・ドッピア・フリツィオーネ)が組み合わされる。乾燥重量は1379kgで、パワーウェイトレシオは2.15kg/HP。最高速は325km/h、0-100km/h加速は3.2秒を誇る。

 このウラカン テクニカを使用し、日本を代表するサーキットの1つである富士スピードウェイを使った予選タイムアタックが各地で繰り広げられた。決勝大会は9つのディーラーから代表者が参加する予定だったが、予選3番手タイムの仙台店と広島店が欠場し、7つディーラーによる決戦となった。決勝は3つのブロックが設けられ、トーナメント1戦目は予選と同じ富士スピードウェイを使用し、1位がグランドファイナルへと進出。グランドファイナルは鈴鹿サーキットが舞台。いずれも5分の練習走行を行なったあと、グリッドを決める予選、そして3周レースの勝負。

 名古屋店代表のICHIROさんによると「アセットコルサはかなり精密なシミュレータで、実際に走ったことのないサーキットをアセットコルサで練習して、実際に同じ車両でそのサーキットを走ると、ほとんど同じタイムで走れてしまう」という。

トーナメント表。仙台店と広島店が欠場のため7つのディーラーで競われた
予選トップは名古屋店代表の「ICHIRO」さん。予選タイムは1分47秒430。実車で富士スピードウェイや鈴鹿サーキットの走行経験を多く持つが、シミュレータは約5年ぶりとのこと
予選2位は麻布店代表の「Park」さん。予選タイムは1分48秒125。実車でのサーキット経験はないものの、シミュレータは自宅にあるという
予選4位の横浜店代表「Yajima」さんの予選タイムは1分48秒754。プレイステーションのグランツーリスモの経験はあるがアセットコルサはあまり慣れていないとのこと
予選5位は芝店代表の「Kawamoto」さん。予選タイムは1分51秒055。いろいろな実車でサーキットを走った経験を持つが、シミュレータはウラカン テクニカがないので練習できていないとのこと
予選6位の神戸店代表「Matsushita」さんの予選タイムは1分52秒945。実車でのサーキット経験はあるがシミュレータはあまりやり込んではいないという
予選7位は大阪店代表の「iijiman」さん。予選タイムは1分53秒569。実車でのサーキット経験もあるとのことで「予選のタイムはたまたま出ちゃった」と語る
予選8位の福岡店代表の「55yuto55」さんは予選タイムは1分53秒962。「まぐれで勝ち上がってしまった」とのことで、前日にアセットコルサの練習をこっそりしてきたという
1戦目は富士スピードウェイ、最終決戦の舞台は鈴鹿サーキットが用意された

 また、この日はプロドライバーの眞田拓海選手もゲストとして参加。各レースに参戦してレースを盛り上げてくれた。眞田選手によると、アセットコルサでのウラカン テクニカの走らせ方のコツは、「コーナリング中はトラクションコントロールがやや働くためアクセルを踏んでもあまり加速しないので、コーナーの手前で早めに減速して、素早く向きを変えてステアリングを真っ直ぐにして、しっかりアクセルを踏むことが重要」とのこと。

眞田拓海選手。20歳のときに谷口信輝選手のドライビングレッスンを受講した際、砂子智彦選手から「初めからここまで走れる人はなかなかいない」といわれプロドライバーを目指すように。砂子選手が開く砂子塾やTVC(東京バーチャルサーキット)で特訓を重ね、人生2レース目で表彰台を獲得。スーパー耐久の富士24時間レースなどにも参戦している

 この日THE LOUNGE TOKYOは、Lamborghini Japan e-campione tour 2022 Finaleのために、1階が参加者用のラウンジ、2階がシミュレータ、3階が表彰会場と特別に改装。レース参加者は2階へ行き、その他の参加者は1階でくつろぎながら大画面でレースの模様を見守った。

1階のラウンジでは待機中の選手や同伴者がくつろぎながらレースを観戦

 トーナメント1回戦は、麻布店代表のParkさん、横浜店代表のYajimaさん、名古屋店代表のICHIROさんが勝ち、予選で上位タイムを出した3名が順当にグランドファイナルへとコマを進めた。福岡店代表の55yuto55さんによると、「富士スピードウェイで1分50秒を切るのがとても難しい。1分40秒台に入れられる人はちょっと次元が違います」と難しさを語っていた。また、決勝レース前の練習走行中には、眞田拓海選手による鈴鹿サーキットの解説も行なわれた。

決勝レースの模様

 決勝レースでは名古屋店代表のICHIROさんが「アセットコルサは本当にリアルで1周目はタイヤが冷えていて、だんだん温まってグリップがよくなってくるのと、鈴鹿サーキットは富士スピードウェイと比べるとコース幅が狭く、意外と抜かせるポイントが少ないので、なんとか1周目をトップで戻ってくれば、あとは同一車種なのでキープできると思っていた」との作戦通り1周目をトップで戻り、そのまま逃げ切り優勝。準優勝の横浜店代表のYajimaさんも「ICHIROさんと同じく2周目以降は抜かすのは難しいと分かっていましたでの、なんとかミスを誘おうとプッシュし続けましたが、全然ミスしませんでしたねぇ」とコメント。3位の麻布店代表のParkさんも「練習走行で2人とはレベルが違うと分かったので、2台が競って漁夫の利が起きたらいいなと思い淡々と後ろにつけていましたが、最後まで何も起きなかったです」と残念がっていた。

決勝の表彰式

 アウトモビリ・ランボルギーニ ジャパンの山岸氏は最後に「予想以上に盛り上がったので、今度はサーキットだけでなくオフロードコースを入れてみたり、新たな大会を前向きに考えたいと思います」と大会を締めくくった。

優勝した名古屋店代表のICHIROさんに贈られた記念トロフィー
【ランボルギーニ】Lamborghini Japan e-campione tour 2022 アセットコルサ ウラカン テクニカ 眞田拓海選手 富士スピードウェイ(5分57秒)

 また、決勝レース後に急きょメディア対抗レースが組まれ、カー&ドライバー加藤氏、オートカージャパン高桑氏、そしてCar Watch塩谷の3名がエントリー。コースは鈴鹿サーキットを使用。640PSのウラカン テクニカは、ホームストレートでは最高速270km/hオーバー、ブレーキも恐ろしいほど効くし、よく曲がる。しかし、アクセルとブレーキに集中するとパドルシフトの操作を忘れてしまうし、全然スムーズに走れない。せっかく眞田選手にコツを聞いていたのに、そもそもコツを生かせる基礎レベルが足りない……。それでも予選タイムが1位だったので、「も、もしかして勝てる?」なんて期待を抱きましたが、レース本番では2度のスピンとコースアウトでボロボロ。最後尾から盛り上げ役に徹して走行してくれた眞田選手にもあっさりと抜かれて3位でゴール。

予選トップとはいえ、名古屋店代表のICHIROさんは2分18秒台なので……13秒も遅い
結果トップから1.492秒遅れてゴール。目の前に1位のマシンは見えていたのですが追い付けず
眞田選手はエキシビション参戦のため、繰り上がりで2位になりました