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三菱自動車とMIRAI-LABO、使用済みバッテリを活用した自律型ソーラー街路灯の開発検討

2022年8月10日 発表

 三菱自動車工業とMIRAI-LABOは8月10日、電動車の使用済みバッテリを用いた自律型街路灯の開発検討を開始したと発表した。

 両社が開発する自律型街路灯は、電動車の使用済みバッテリとリサイクルスチールを使用し、系統からの電力や地中配線など外部からの給電を必要としない自律型のソーラー街路灯。2022年度中に開発を行ない、2023年度以降に自治体や企業との実証を通じて提供していく予定としている。

 三菱自動車は、駆動用リチウムイオンバッテリのリユース・リパーパスの可能性を確認するため、従前より岡崎製作所に設置した大規模太陽光発電設備とあわせ、「アウトランダー PHEV」の使用済みバッテリを活用した蓄電システムを設置するなど実証を行なってきた。

 一方、MIRAI-LABOは同社が保有する電位差のあるバッテリを無瞬断で切り替えることができるMBMS(Multiple Battery Management System:複合バッテリ制御システム技術)を駆使して、再生可能エネルギーと蓄電システムの組み合わせによって、商用電源に依存せず、自律型のエネルギーインフラによりサービスを継続提供する自律型MaaS社会の構築を促進してきた。

 両社が開発を検討する使用済みバッテリを活用した自律型街路灯は、災害時や停電発生時にも消灯することなく街路灯の機能を発揮。また使用済みバッテリを採用することで、バッテリ製造時に排出する二酸化炭素を削減できるため、カーボンニュートラルへのより高い貢献が期待されるとしている。

 両社は、リチウムイオンバッテリのリユース・リパーパスを含めた「サーキュラーエコノミー」の実現に挑戦していくとともに、カーボンニュートラル実現に不可欠な電動車拡大と再生可能エネルギー拡大に貢献していくとしている。