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クボタ、コンパクト電動トラクタ「LXe-261」を欧州市場に投入

2022年9月5日 発表

クボタがコンパクト電動トラクタ「LXe-261」を欧州市場に投入すると発表した。画像はモニター試験の様子(トラクタは開発中のもの)

 クボタは9月5日、カーボンニュートラルに向けた動きが活発な欧州の自治体向けに、コンパクト電動トラクタ「LXe-261」の有償長期レンタルを2023年4月より台数限定で開始すると発表した。

 クボタは、2021年に公表した環境ビジョンで2050年のカーボンニュートラル実現を掲げ、製品から排出されるCO2の削減に向けた取り組みとして、電動・ハイブリッド化や燃料電池化など動力の脱炭素化を推進している。

コンパクト電動トラクタ「LXe-261」

 また、欧州ではすでにクボタの小型トラクタは、公園の緑地管理作業などで自治体などに広く利用されているが、フランス・パリ市が2024年以降のディーゼル車両乗り入れ禁止を表明するなど、各地で規制が強化されつつあり、各都市の自治体や公共団体は、所有する車両をEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)などへと切り替えが進められているという。

 そこでクボタは、パリ市でモニター試験を行なうなど、電動トラクタの研究開発を進めていて、来年レンタルを開始するコンパクト電動トラクタ「LXe-261」は、トラクタの電動化の大きな課題である「連続稼働時間」を確保するため、1時間の急速充電で平均3~4時間の連続稼働が可能な大容量バッテリを搭載。

 午前中の作業で消費したバッテリを昼休みに急速充電し、午後も作業するという使い方により、モニター試験を通じて分かった現地ユーザーの使用実態に対応させたほか、草刈りや運搬作業など、想定される公園などの緑地管理作業に必要な出力を、同出力帯のディーゼルエンジンを搭載したトラクタと、ほぼ同様のコンパクトなサイズで実現させたという。

 今後はLXe-261の有償長期レンタルを通じて、実際に使用したユーザーの声など課題や知見を得ながら、環境に配慮した製品の開発やさらなるラインアップ拡充を進めるとしている。