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鈴鹿サーキット開場60周年 「ROAD to NEW FUTURE」をテーマに持続可能な未来に向けた取り組みを開始

2022年9月20日 発表

鈴鹿サーキット開場60周年の取り組みとして、「UNI-ONE」の試乗体験など実施

 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)は9月20日、開場60周年を迎えたことを発表。関連企業・団体協力のもと、開発車両や次世代のモビリティを活用した取り組みを開始するとした。

 鈴鹿サーキットは、1962年に日本初の本格的なレーシングコースとして誕生して以来、モータリゼーションの発展とモビリティ文化の醸成に貢献。節目となる開場60周年のテーマに「ROAD to NEW FUTURE」を掲げ、これまでの軌跡や思い出を振り返るイベントの開催や、周年をきっかけにしたコラボレーション、感謝を伝える企画を実施している。

 今回、新たに鈴鹿サーキット開場60周年とモビリティリゾートもてぎの25周年を契機に、ホンダモビリティランドは社会と共存し存在を期待される企業であり続けるため、持続可能な未来に向けたコミットメントとして「サスティナビリティ基本方針」「環境ビジョン」を定め、カーボンニュートラルを目指した環境負荷を低減する取り組みに加え、創設の原点に基づき技術の進歩や人材育成の実践フィールドとして、モビリティの価値・サービスを今後より一層高め、次の時代に向けて歩みを進めるとした。

開発・次世代モビリティの取り組み

Honda開発プロダクツ実証実験「UNI-ONE」試乗体験

 本田技研工業と鈴鹿サーキットは楽しい移動と豊かな暮らしの価値創造に向け、ホンダ製プロダクツの実証実験の取り組みを開始。第1弾としてハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」を操り、特設コースを走行する試乗イベントを実施する。

本田技研工業製プロダクツのハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」を操り、特設コースを走行する試乗イベントを実施

 UNI-ONEは“単なる移動手段ではない仕事やレジャーに対して新たな選択肢を提供する歩行感覚モビリティ”をコンセプトに、体や遊びの領域を拡張する体験型のモビリティとして、従来の着座型モビリティとは異なる立位に近い目線で、手放しでも意のままに全方位へ移動ができるロボティクスデバイス。

 歩行の選択肢拡充とエンターテイメント性をあわせ持つUNI-ONEを、今後鈴鹿サーキット内の移動ツールや各種イベント・アトラクションへ導入することで、老若男女・身体能力問わず楽しめるフィールドの提供を目指すとしている。

期間:2022年10月1日~12月25日の土・日・祝(平日は展示のみ)
時間:鈴鹿サーキットパーク営業時間に準ずる
場所:ホテルゲート前「UNI-ONE」特設ブース
面積:約200m 2
コース全長:約60m
対象:小学3年生以上(18歳以上の保護者のサポートで3歳から乗車可)
料金:無料(別途鈴鹿サーキット入園券が必要)

SUPER FORMULA NEXT50 開発テストカーデモンストレーションラン ~モータースポーツとカーボンニュートラル~

 10月29日~30日に開催する「2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第9戦・第10戦 第21回JAF鈴鹿グランプリ」にて、スーパーフォーミュラの次期導入を目指して開発を進めているカーボンニュートラル開発テスト車両のデモンストレーションランを実施する。

CN開発テスト車両

 この車両は、全日本スーパーフォーミュラ選手権を開催する日本レースプロモーションが、サスティナブルなモータースポーツ業界づくりを目的としたプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50」の取り組みの一環として、「ボディワーク素材」「タイヤ」「燃料」の面でカーボンニュートラルの実現に向けてさまざまなテストを実施するとともに、ドライバーの力を最大限引き出せるエアロダイナミクスの見直しなどにより、エンターテイメントの向上にも挑むマシンとなる。

 また、当日は走行に加え、本車両やモータースポーツの未来に関するトークショーも同時に開催。詳細は決定次第アナウンスされる。

期間:2022年10月29日~30日
場所:レーシングコース(東コース)
料金:無料(別途観戦券が必要)

持続可能な未来に向けた取り組み

サステナビリティ基本方針

 鈴鹿サーキットとモビリティリゾートもてぎを運営するホンダモビリティランドは、モビリティ文化の醸成とモータースポーツ振興、人材育成の実践フィールドを活かし、地域環境や社会課題への対応に取り組み、持続可能な未来づくりに貢献していく。

環境:クリーンエネルギーの活用拡大や廃棄物の発生抑制とリサイクル促進により、温室効果ガスの削減を推進。
社会:公正で誠実な企業活動と、交通安全や環境に関する教育活動により、社会の信頼と期待に応える企業を目指す。
地域:産学官パートナーシップ連携による商品開発や、地元の伝統や材料の活用により地域経済に貢献する。
人材:すべての人の人権と多様性を尊重し、働きがいのある職場づくりに努める。

環境ビジョン

 ホンダモビリティランドは、中核事業であるモータースポーツイベント開催に関わる温室効果ガスの排出量削減に取り組み、2030年にカーボンニュートラルを目指していく。

 2022年4月から鈴鹿サーキットとモビリティリゾートもてぎで開催する主なモータースポーツイベントにおいて使用する常用電力は、水力発電や太陽光発電などに由来する環境価値を活用し、実質的に再生可能エネルギー100%となる「Green でんき」(中部電力ミライズが提供する非化石証書に基づく環境価値を用いてCO2フリー化した電力)を使用。

 また、モータースポーツイベント開催により発生する廃棄物に関しては、使い捨てプラスチックの削減や、分別回収によるリサイクルの促進に取り組んでいるほか、国際的なモータースポーツイベント開催に伴う人や物の移動によるCO2排出量についても把握し、削減に向けた施策の計画・実行・評価・改善のサイクルを推進している。