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日産、フェアレディZの新型レースカー「Nissan Z GT4」公開 車両供給は2023年シーズンから開始

2022年9月28日 発表

カスタマー向けのレース車両「Nissan Z GT4」を公開

 日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は9月28日、「Nissan Z」(日本名:フェアレディZ)をベースとしたカスタマー向けのレース車両「Nissan Z GT4」を発表した。仕様等の詳細は、11月1日~4日(現地時間)にアメリカで開催される「2022 SEMAショー」で発表され、車両の供給は2023年シーズンから開始する予定。

「GT4」は、市販車をベースに開発したレース車両で行なわれるレースのカテゴリーで、現在、世界中の多くのスポーツカーメーカーが車両供給を行なっている。NMCのNISMO Racing事業部が開発した「Nissan Z GT4」は、6月に開催された富士24時間レースにテスト参戦した車両をベースに改良を重ね、プロドライバーからジェントルマンドライバーまで、幅広いレベルのドライバーが満足できるパフォーマンスを実現しているという。

 開発のポイントは、「ベースのVR30DDTT型エンジンの素性の良さを活かしたエンジンチューニング」「レース用に最適化したシャシーとサスペンション」「レギュレーションの範囲内で最大限の性能向上を図った空力性能」「居住性、操作性を最適化したコクピット」の4点を挙げている。

Nissan Z GT4

 この発表に合わせ、日産のアシュワニ・グプタCOOらが参加した動画を公開。

 グプタCOOは「Nissan Zは1969年の発売以来、まぎれもないアイコンとして存在感を放ってきました。この型破りな存在はお客さまを魅了する日産の情熱を体現しています。Nissan Zは身近なスポーツカーでありながら、運転する歓びで人々を魅了して世界中に愛好家のコミュニティができました。Nissan Zはレースの場での常連でもあります。何十年間にもわたりチェッカーフラッグを受け続け人々の注目を浴びてきました。そして今年のSUPER GTシリーズでは、ワークスチームがぶつかり合うGT500クラスでサーキットへ復帰し、ファンに歓喜と熱狂をもたらしました。そしてこの度、観戦するだけではもの足らないという日米をはじめとした世界中の愛好家向けに、幅広くカスタマーレーシングの場で活用できるGT4仕様のNissan Zレースカーを投入します。NISMOが開発したこのGT4モデルがNissan Zの持つスピード伝説に新たなる一章を生み出してくれると確信しています」とコメント。

日産自動車株式会社 COO アシュワニ・グプタ氏

 また、ニスモCOOの松村基宏氏は「Nissan Z GT4はパフォーマンス、安全性、耐久性、操作性、購入のしやすさ、どれをとってもバランスのよい性能を備えたレースカーに仕上がっていると思います。エンジンはベースのVR30DDTTの素性のよさを活かしたチューニングを施し、シャシー、サスペンションもベースのNissan Zのよさを活かしてレース用に最適化を施しました。空力性能はレギュレーションの範囲内で最大限の性能向上を図り、コクピットは開発段階より幅広いドライバーから多くの意見をいただきながら居住性、操作性を最適化しました。総合的にプロからジェントルマンドライバーまで、加えて幅広いエンスージアストに満足いただけるパフォーマンスを実現できたと思っています」とアピールした。

ニスモCOOの松村基宏氏
新型 Nissan Z GT4 発表(3分9秒)