セレンスとルノー、自然な対話が可能な次世代コパイロット技術を共同開発 パリモーターショーで公開

セレンスのテクノロジーをベースに誕生したルノーのアバター「Reno」

　セレンスとルノー・グループは10月19日、次世代コパイロット技術の開発に向けて複数年契約を締結したと発表した。

　両社は、クルマとの自然な対話によって車内体験の大幅な向上を目的とした共同開発チームを構築し、ドライバーと同乗者に対して各種機能のアドバイスや説明、提案、簡単な操作を事前にガイドする車内コンパニオンを開発していく。

　車内コンパニオンは車載音声アシスタント「Cerence Assistant」をベースとし、次世代のルノーのモデルに搭載される予定。この製品は、10月17日～23日に開催中のパリモーターショーのルノーブースで、完全なマルチチャネル体験として公開されている。

　自然な対話が可能なコパイロットの新機能は、次世代のルノーモデルのopenRlink インテリジェントコネクテッドシステムに搭載され、AI技術を活用することで、搭乗者に新しい車両機能の初期設定方法やガイドツアーなどを紹介したり、温度調整や適切なタイミングでのドライブモード選択など、便利でインテリジェントな機能を予測してドライバーに提案したりといった、新たな利用が可能。そのほか、映画館での駐車時や帰宅途中に寄り道する際には普通充電器の使用を、高速道路の運転や長距離を移動する際は急速充電器の使用を案内するなど、運転行動と場所に基づいて最適なEV充電ステーションを案内するといったことも想定されている。

　今回の共同開発について、ルノーの最高科学責任者のリュック・ジュリア氏は「次世代のルノーHMI（ヒューマンマシンインターフェース）におけるセレンスとのパートナーシップは、直感的で自然なインタラクションを提供し、ドライバーと同乗者に真の価値をもたらします」とコメント。

　また、セレンスのCEO ステファン・オルトマン氏は「ルノーの卓越した自動車技術のノウハウは、同社の次世代車載アシスタントの構築に大いに反映されています。Cerence Assistantとセレンスの幅広いAI技術ポートフォリオを核としたルノーの新しい車内コンパニオンは、すべてのルノードライバーにとってより安全で、より楽しく、より生産的な走行を可能にします」とコメントしている。