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ホンダ、レッドブル・レーシングのペレス選手がHRSスクール生と一緒にカートで走行

2022年11月26日 開催

佐藤琢磨プリンシパルによる講習も

 本田技研工業は11月26日、ホンダ・レーシングスクール・鈴鹿(HRS)のアンバサダーに就任したOracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング)のセルジオ・ペレス選手による特別講習会をモビリティリゾートもてぎで開催した。

 ホンダとレッドブル・グループは、モータースポーツのさらなる発展を目指してパートナーシップを強化。その一環として、ペレス選手がHRSのアンバサダーに就任し、世界トップレベルのドライバーが持つ技術をスクール生に直接伝えることで、世界を目指すスクール生のサポートをしている。

 HRSは「モータースポーツで世界に適用する選手を育成する」ことを目的としたレーシングスクールで、2022年に「鈴鹿サーキットレーシングスクール」から名称を変更。時代を先取りし、技術のみならず精神的にも人間的にも世界のトップクラスとして通用するライダー・ドライバーの育成を目的として「鈴鹿サーキットレーシングスクールジュニア(現HRS-Suzuka Moto Class)」として1992年に開校。1993年に次世代のドライバー育成機関「鈴鹿サーキットレーシングスクールカート(現HRS-Suzuka Kart Class)」、1995年に日本で唯一ともいえる本格的フォーミュラ・ドライバー育成を目的とした「鈴鹿サーキットレーシングスクールフォーミュラ(現HRS-Suzuka Formula Class)」を開講し、世界最高峰のMotoGP、F1をはじめ、国内最高峰のレースで活躍する数多くの選手を輩出してきた。

 今回は、インディ500ウィナーでHRSプリンシパルの佐藤琢磨選手がHRSのカート部門であるHRS-Susuka Kartクラスの講習を行なった。講習会ではまずタイムアタックを行ない、そこで決まった順位で10周の模擬レースを実施。

カートは2ストロークの125ccエンジンを使用。車体のメンテナンスはスクール生が行ない、エンジンは講習ごとにランダムで載せられる

 佐藤琢磨選手は走行の前のあいさつで、「いつもの鈴鹿サーキットではない場所で、どれだけ短い時間で攻め込んでいけるかというチャレンジをしてほしい。プラクティスはずっと雨で、決勝だけ晴れるレースもあり、それで予選の順位が落ちて決勝で上がれないというレースもある。今回のもてぎでの走行は、そういう世界に出て行ったときの練習にもなると思う」と、今回の模擬レースで学んでほしいことをスクール生に語っていた。

走行前にスクール生に今回学んでほしいことを語った佐藤琢磨プリンシパル
タイムアタックではスクール生の走りを見守り、走行後には個別にアドバイスも実施。“どうして同じ条件で走ったにもかかわらず、タイム差が生まれたのか”を考えて模擬レースに挑んでほしいと語った
模擬レースでは、走行開始の合図とフィニッシュの合図を佐藤琢磨プリンシパルが担当した
タイムアタックに続けて、白熱した模擬レースを実施
3ワイド、2ワイドでの走行も繰り広げられ、佐藤琢磨選手は「本当にいいものを見せてくれたと思います。『疲れた』という言葉は、それだけ本気でやっていたということなので、素晴らしい。いいレースを見せてくれてありがとう」と、スクール生たちに語った

 1回目の模擬レース後には、タイムアタックで決まった順位を逆にして、再度10周の模擬レースを実施。その際には、佐藤蓮選手選手も参戦し、「まだ生徒には負けられないので頑張ります!」と語ってカートに乗り込み、最後尾から猛烈な追い上げを見せていた。

インストラクターとして参加していた佐藤蓮選手(写真左)も急遽参戦
佐藤蓮選手は最後尾から周回を重ねるごとに順位を上げ、トップまで目前のところまで迫る走りを見せた

 また、特別講師としてペレス選手が参加し、スクール生に混じってカートで走行。スクール生からの質問に答えるQ&Aセッションも行なわれ、スクール生からの英語での質問に丁寧に答えていた。

HRSのカートに乗り込むセルジオ・ペレス選手
スクール生と一緒にカートで走行したペレス選手
走行後にスクール生たちと言葉を交わす場面も見られた
走行後にはスクール生からペレス選手への質問をする時間も設けられ、ペレス選手はスクール生たちからの質問に1問ずつ時間をかけて回答していた