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ランボルギーニ、2024年デビューのハイパーカー開発に向けて元F1ドライバーのロマン・グロージャン選手を獲得

2022年12月6日(現地時間) 発表

ランボルギーニは元F1ドライバーのロマン・グロージャン選手を迎え入れたと発表した

 アウトモビリ・ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラ・コルセは12月6日(現地時間)、2023年からランボルギーニの公式ファクトリードライバーとしてロマン・グロージャン(Romain Grosjean)選手を迎えると発表した。ロマン・グロージャン選手は経験豊富な元F1ドライバーで、2024年にデビューするランボルギーニLMDhプロジェクトの開発においてもキーマンになるとしている。

 スイスのジュネーブ生まれで、フランスのライセンスを所有しているグロージャン選手は、2007年にF3ユーロシリーズ、2010年にAutoGP、2011年にGP2シリーズで優勝し、長年にわたってジュニアシングルシーターのタイトルを多数獲得。GTレースにも参戦していて、2010年にアブダビで開催されたFIA GT1世界選手権でデビューし、同年のスパ24時間レースで優勝している。F1には9シーズン参戦し、10回の表彰台獲得の実績をもち、ルノー、ロータス、ハースでレースに参戦した後、2021年からはアメリカのインディカーシリーズに転向している。

ロマン・グロージャン選手

 2023年シーズンのグロージャン選手は、Iron Lynxの「ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2」で、同じランボルギーニファクトリードライバーのアンドレア・カルダレッリ(Andrea Caldarelli)選手、ミルコ・ボルトロッティ(Mirko Bortolotti)選手とともに、デイトナ24時間レースでデビューする予定という。またグロージャン選手は、そのほかの耐久イベントにも参加する予定といい、詳しいプログラムは追って発表するとしている。

 さらに、グロージャン選手は来年のGT3プログラムに加え、カルダレッリ選手、ボルトロッティ選手とともに、ランボルギーニ・Iron LynxのLMDhマシンのテストドライバーとして、2024年のFIA世界耐久選手権とIMSAウェザーテックスポーツカー選手権に参戦する予定という。

 スイスのDC Racing Solutions Ltdが所有するIron Lynxは、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でランボルギーニのパートナーチームとなる予定で、Iron Lynxとランボルギーニは30年にわたるチャンピオンシップと勝利のノウハウを、PREMA Engineeringとも密接に連携しながら活用していくとしている。

ロマン・グロージャン選手

 自身のキャリアにおける最新のステップについてグロージャン選手は、「まず第一に、ランボルギーニに参加できることを光栄に思います。ランボルギーニは、私や私の子供たちを含め、クルマを愛するすべての人にとって象徴的なブランドです。そのうえで、2つのことにとても興奮しています。1つは、デイトナで大成功を収めているGT3でスタートすること、Iron Lynxのような本当によいチームとチームメイトがまわりにいるので、自分にとってよい発見となりそうです。そして、今年の後半には新型のLMDhを開発します。これはとても美しいクルマで、私はそれを見ることができてラッキーでした。耐久レースは、コンストラクターが参入してきたことで、非常にエキサイティングなカテゴリーになりつつあります。ランボルギーニがこれほど成功したブランドである以上、将来的にうまくいくことを期待しています」とコメントしている。

ロマン・グロージャン選手

 また、ランボルギーニのモータースポーツ責任者であるジョルジオ・サンナ(Giorgio Sanna)氏は、「スクアドラ・コルセの歴史におけるこの新しくエキサイティングな時期に、ロマン・グロージャンをランボルギーニファミリーに迎えることができ、とても誇りに思う。彼は長年にわたってさまざまなカテゴリーで膨大な経験を積んできたドライバーであり、われわれのGT3プログラムにも、より重要なLMDhマシンの開発にも大きな価値を与えてくれることでしょう。ロマンがデイトナのコースで活躍するのを楽しみにしている」と述べている。