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TBSとトヨタ、世界初の水素中継車「地球を笑顔にするくるま」を開発 元日放送「ニューイヤー駅伝」に導入

2022年12月26日 発表

世界初の水素中継車「地球を笑顔にするくるま」

 TBSホールディングスは12月26日、TBSグループとトヨタ自動車が共同開発した世界初の水素中継車「地球を笑顔にするくるま」を、新年1月1日に開催されるニューイヤー駅伝(第67回全日本実業団対 抗駅伝競走大会)でデビューさせることを明らかにした。

 水素中継車「地球を笑顔にするくるま」は、TBSが2020年秋にSDGsキャンペーン「地球を笑顔にする WEEK」をスタートして以来、パートナー企業として共にSDGsの推進を行なってきたトヨタ自動車と共同開発。

 マイクロバス「コースター」をベースに、動力源にはFCV(燃料電池車)「ミライ」に搭載されているFCスタックを採用し、走行時にCO2 (二酸化炭素) を含め排気ガスを一切出さないため、 ロードレースでは後ろを走るランナーや沿道の観衆の環境ストレス軽減につながることが期待されるとしている。

 ニューイヤー駅伝では第2移動中継車としてランナーの走りを伝える予定で、中継車の内部は、さまざまな番組や用途に対応するために機材やレイアウトが変更できるようになっており、今回のニューイヤー駅伝では2台の防振カメラを搭載するほか、アナウンサーと解説者が直接ランナーの走りを見ながら生中継で伝える実況席も設けられた。

 車体のデザインはベースの鮮やかな青に加え、雫や気泡をモチーフにクリーンなエネルギーである水素を表現したほか、「地球を笑顔にするくるま」のロゴが大きくあしらわれている。

 TBSでは「ニューイヤー駅伝」当日の生放送およそ7時間を、自然エネルギー由来の 「グリーン電力」を使用して放送。TBS放送センターの使用電力や送出電力、群馬県庁に設置する放送センターなどでの使用電力、さらに JNN各局がローカル放送で使用する送出電力など、直前番組からレース本番を含めた約7時間分の放送に関わる電力合計約1万1400kWhについて、 日本自然エネルギーが発行するグリーン電力証書を充当。これによって、 約5.2t-CO 2 分の二酸化炭素排出が削減されることになるとしている。

 TBSグループでは、2023年度に本社であるTBS放送センター、赤坂サカス文化施設、TBS緑山スタジオの主要3施設のカーボンニュートラル達成を掲げ、脱炭素社会の実現に向けて積極的に貢献していく姿勢を明らかにしていて、今回の水素中継車の導入やグリーン電力を使用した放送の実施も、その取り組みの一環としている。