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日産、バッテリEV「アリア」で北極から南極へ向かう「Pole to Poleプロジェクト」スタート 12月にゴール予定

2023年3月31日 発表

イギリスの探検家であるラムゼイ夫妻が「アリア」に乗り、北極から南極へと向かう冒険に出発

 日産自動車は3月31日、イギリスの探検家であるラムゼイ夫妻がBEV(バッテリ電気自動車)「アリア」に乗り、北極から南極へと向かう冒険に出発したと発表した。チームは1823年時点の北磁極にあたる地点から出発し、今後は北中南米を経由して12月に南極点にゴールすることを目指す。

 同社は2月1日に、北極から南極まで約2万7000kmの冒険に挑戦する「Pole to Poleプロジェクト」で使用する探検車両のアリアを公開。この車両では北極圏の雪や海氷といった遠征先で直面する極限の地形に対応するため、39インチの巨大なタイヤを装着。タイヤにあわせてサスペンションのチューニングやホイールアーチの拡大などを行なっているが、バッテリやパワートレーン、電動四輪制御技術「e-4ORCE」などは市販車そのままの仕様で今回の冒険に挑む。

 また、今回の冒険では風力発電機とソーラーパネルを備えたポータブル充電ユニットを採用し、休憩時に強風と日照時間の長さをうまく利用しながらアリアのバッテリを充電。この発電ユニットは、冒険の最終地点である南極大陸でも再び使用される予定で、チームはこの充電方法が将来の極地探索におけるBEVの活用につながることも期待しているという。

 出発に先立ち、クリス・ラムゼイ氏は「4年間の計画と準備を経て、『Pole to Pole』を正式にスタートすることができ、とてもワクワクしています。過去10年間で、ジュリーと何度かEVでの遠征を行なってきましたが、今回の冒険は最大かつ最もチャレンジングなものとなるでしょう。この遠征の実現には、発想の転換やイノベーティブなアイディア、そして志を共にするパートナーとの協力が必要でした。『アリア』は非常に運転が楽しく、この出発地点にたどり着くまでの約5000kmで、すでに素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。これからの数か月間、私たちが直面するであろうさまざまな運転シーンに、きちんと対応してくれるものと自信を深めています」とコメント。

 また、ジュリー・ラムゼイ氏は「冒険の途中で立ち寄る地域では、気候変動に取り組んでいる素晴らしい方々とその活動を紹介していきます。ぜひSNSをフォローするなどして、『Pole to Pole』に参加し、この冒険を一緒に盛り上げながら、応援してください」と付け加えている。