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日産、「エクストレイル」フルモデルチェンジ 可変圧縮比エンジン「VCターボ」による第2世代e-POWER、e-4ORCE搭載で価格は319万8800円から
2022年7月20日 13:00
- 2022年7月25日 発売
- 319万8800円~449万9000円
日産自動車は、本格SUV「エクストレイル」をフルモデルチェンジして7月25日に発売する。価格は319万8800円~449万9000円。
4代目となる新型エクストレイルは、初代からのDNAである「タフギア」を継承しつつ、新たに「上質さ」を加え、進化した「e-POWER」、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載したことで新しいSUVへと進化を遂げた。
2WD、4WDそれぞれにベースグレードの「S」、中間グレードの「X」、上級グレードの「G」を用意し、2列シートの5名乗車が基本。4WDの「X e-4ORCE」のみ、3列シートの7名乗車仕様をラインアップする。
新型エクストレイル価格表
モデル | エンジン | 駆動方式 | 価格 | シート |
---|---|---|---|---|
S | 直列3気筒DOHC 1.5リッターターボ+BM46モーター | 2WD(FF) | 3,198,800円 | 2列 |
X | 3,499,100円 | |||
G | 4,298,800円 | |||
S e-4ORCE | 直列3気筒DOHC 1.5リッターターボ+BM46モーター+MM48モーター | 4WD (e-4ORCE) | 3,479,300円 | |
X e-4ORCE | 3,799,400円 | |||
G e-4ORCE | 4,499,000円 | |||
X e-4ORCE | 3,930,300円 | 3列 |
新型エクストレイルではプラットフォームを一新し、軽量化をしながら車体の高剛性化を実現。また、ロードノイズやエンジン音などの遮音を徹底することで、室内空間の高い静粛性を実現したという。これをベースに、モーターとインバーターを刷新することで力強さ・なめらかさ・静かさを進化させた第2世代「e-POWER」を搭載した。モーターを駆動するための電力を発電するエンジンは、日産が世界で初めて量産化に成功した圧縮比を8~14まで自在に可変させる可変圧縮比エンジン「VCターボエンジン」を採用しており、e-POWER用にチューニングされたVCターボエンジンの採用により出力を大幅に向上させることに成功し、エンジンの回転数を抑えることができた。VCターボエンジンの最高出力は106kW/4400-5000rpm、最大トルクは250Nm/2400-4000rpm。これに組み合わせるBM46型フロントモーターは最高出力150kW、最大トルク330Nmで、4WDモデルのリアには最高出力100kW、最大トルク195NmのMM48型モーターをセットする。
また、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」の採用により、加減速を繰り返す市街地走行に加え、油圧ブレーキと回生ブレーキを最適制御することで、滑りやすい雪道や下り坂でも安心して運転できるという。
新型エクストレイルの4WDモデルには日産の電動化技術と4WD制御技術、シャシー制御技術を統合した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を新搭載しており、前後2基の高出力モーター、左右のブレーキを統合制御することで4輪の駆動力を最適化する。具体的には路面と車両状況を瞬時に判断し、タイヤの摩擦力を最大限使い切れるように前後モーターの駆動力やブレーキをきめ細かく制御することで、最小限のステアリング操作で思い通りのコーナリングを実現したほか、オフロードや雪道でも常に最適なトラクションを確保することでタイヤのスリップやスタックを回避し、スムーズな発進・走行を可能にしている。また、市街地走行における減速時において、前後のモーターそれぞれで回生量を調整し、車体の挙動を安定させることで乗員の頭の前後の揺れを軽減。さらに高出力モーターがアクセルの踏み込みに素早く応答し、高速道路での合流もスムーズに行なえるといった特徴を持つ。
安全装備については、360°全ての方向の安全を確保する「360°セーフティーアシスト(全方位運転支援システム)」を採用するとともに、新たに追加した「SOS コール」や、対向車や先行車の有無に応じてハイビームの照射位置をコントロールする「アダプティブ LED ヘッドライトシステム」などで安心なドライブをサポート。また、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」に「ナビリンク機能」を追加しており、ナビゲーションと連動し、地図データをもとに制限速度に応じて設定速度の切り替えや、カーブに応じた減速支援など、ドライバーの操作頻度を軽減する。さらに、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御する「プロパイロット パーキング」も採用している。
エクステリアでは初代から受け継ぐタフな力強さに、余裕と上質さを感じられるエッセンスを加え、この2つの要素が調和した新しいSUVプロポーションに仕上げた。ヘッドライトは、上段にポジションランプとターンランプを、下段にメインランプを配置し、上質感を演出する2階建ての構造を採用した。リアコンビネーションランプのシグネチャーは視認性が高く、無垢のインナーレンズには日本の伝統的な切子パターンからインスピレーションを得た精密でキラキラと光り輝く加工が施された。
ボディサイズは4660×1840×1720mmとし、従来モデルから30mm短く、20mm広く、20mm低いロー&ワイドなプロポーションとなり、広い室内長はそのままに全長をコンパクト化したこと、さらに最小回転半径を0.2m減の5.4mとするなど扱いやすさを向上させている。
ボディカラーは2トーン 5種類、モノトーン 7色の全12色をラインアップ。中でも、初代からエクストレイルのイメージカラーとして親しまれ、新型では深紅のバラからインスピレーションを受けて鮮やかさと深み感を増した、日本市場初となる「カーディナルレッド」、シャンパンのような上質でエレガントな色合いの「シェルブロンド」と、タフで力強さの象徴となる「ステルスグレー」などが特徴となっている。
インテリアではタフさと上質な心地よさを兼ね備えたデザインを目指し、コンソール部分を宙に浮かせたブリッジ構造のセンターコンソールにはラージサイズのカップホルダーを用意し、コンソール下にはティッシュボックスやひざ掛けなどが収納できるスペースを用意。また、アームレストも兼ねるコンソールリッドは収納物が取り出しやすい観音開きとした。さらにロールサンシェードをリアドアに採用し、直射日光を遮ることで室内の快適性を高めている。
インテリアのシート素材には、ブラックのファブリックに加え日産が独自で開発を行なったしっとりとした肌触りと包まれる心地よさをもたらす次世代シート素材「TailorFit(テーラーフィット)」、タン色のナッパレザー、そしてスキーやマリンスポーツなどのアウトドアアクティビティに役立つセルクロスを使用した防水シートの合計4種類を用意した。
メーターには、2種類の表示モードを選択できる12.3インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイを採用。また、センターディスプレイに採用されている12.3インチのNissanConnect ナビゲーションシステムには自然な言葉で操作できるハイブリッド音声認識機能やAmazon Alexaを搭載した。さらに10.8インチの大型ヘッドアップディスプレイを搭載していることもトピックとして挙げられている。
また、ラゲッジスペースについても改善が図られており、開口幅を広げるなどして9.5インチのゴルフバックが4つ積載できるようになった(従来では9インチが4つ)。加えて災害時の非常用電源などで活用できる100V AC電源(1500W)などを装備したのも新しい。
新型エクストレイル主要諸元(抜粋)
グレード | G | G e-4ORCE | X e-4ORCE |
---|---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD | 4WD |
乗車定員 | 5 | 7 | |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,660×1,840×1,720mm | ||
ホイールベース | 2,705mm | ||
トレッド(前/後) | 1,585/1,590mm | ||
最低地上高 | 200mm | 185mm | |
室内サイズ(室内長×室内幅×室内高) | 1,990×1,540×1,255mm | 2,530×1,540×1,255mm | |
最小回転半径 | 5.4m | ||
WLTCモード燃費 | 19.7km/L | 18.4km/L | 18.3km/L |
エンジン | 直列3気筒DOHC 1.5リッターターボ「KR15DDT」 | ||
エンジン最高出力 | 106kW/4,400-5,000rpm | ||
エンジン最大トルク | 250Nm/2,400-4,000rpm | ||
フロントモーター | BM46型 | ||
フロントモーター最高出力 | 150kW/4,739-5,623rpm | 150kW/4,501-7,422rpm | |
フロントモーター最大トルク | 330Nm/0-3505rpm | 330Nm/0-3505rpm | |
リアモーター | - | MM48型 | |
リアモーター最高出力 | - | 100kW/4,897-9,504rpm | |
リアモーター最大トルク | - | 195Nm/0-4,897rpm | |
駆動用バッテリ | リチウムイオン電池 | ||
サスペンション形式(前/後) | 独立懸架ストラット式/独立懸架マルチリンク式 | ||
主ブレーキ形式(前/後) | ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク | ||
タイヤ | 235/55R19 | 235/60R18 |