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ジェイテクト、小型商用トラックのADAS対応に貢献する「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」開発 いすゞ「エルフ」「エルフ EV」に採用

2023年4月24日 発表

ジェイテクトが新たに「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」を開発した

 ジェイテクトは4月24日、自社が持つEPS(電動式パワーステアリング)技術を応用し、小型トラックのADAS対応に貢献する「C-EPSタイプ操舵アクチュエータ」を開発したと発表した。この製品はすでに、いすゞ自動車の新型「エルフ」「エルフ EV」に採用されている。

 ジェイテクトが手掛けるステアリングシステムは、「マニュアルステアリング(MS)」「油圧式パワーステアリング(HPS)」「電動パワーステアリング(EPS)」の3つに大きく分類され、現在は主に乗用車にはEPS、バスやトラックといった商用車にはHPSが搭載されている。

 コラム部に操舵アクチュエータを搭載する構造はジェイテクトが独自に開発し、量産商用車に採用されており、今回開発したC-EPSタイプ操舵アクチュエータもステアリングホイール付近に搭載するため、低床商用車でも床面と干渉せず、床面改造に比べると小規模改造での搭載が可能。既存量販EPS技術を応用しているので、低コストで搭載でき、既販車を含めたあらゆる商用車のADAS対応が実現可能となるとしている。

商用車への操舵アクチュエータの追加搭載位置比較

 さらに、トルクセンサや回転角度センサを操舵アクチュエータに内蔵しており、それらから得られる「操舵トルク」および「舵角情報」を用いることで、ジェイテクトが独自に開発した各種操舵力のアシスト制御やハンドル戻し制御が可能。操舵感を向上させるほか、自動運転レベル2に相当するレーンキープアシストにも貢献し、ふらつき運転や車線逸脱による事故を抑制できるため、物流を支える商用車ドライバーに安全・安心を提供するという。

レーンキープアシスト イメージ

 C-EPSタイプ操舵アクチュエータは、今後は中型トラックをターゲットに拡販を計画しており、さらに省スペース化と高出力化を両立したタイプを開発し、小型~大型商用車の自動運転レベル4への対応を目指すとしている。

C-EPSタイプ操舵アクチュエータはすでにいすゞ自動車の新型エルフ、エルフ EVに採用されている