三菱ふそう、60周年記念の「キャンター特別仕様車」や「キャンターバス」などインドネシアで初公開

インドネシアで公開された60台限定の「キャンター特別仕様車」

　三菱ふそうトラック・バス（MFTBC）は8月14日、FUSO製品の現地販売代理店であるPT Krama Yudha Tiga Berlian Motors（KTB）とともに、インドネシアの首都ジャカルタで8月10～20日（現地時間）にかけて開催されている「第30 回GAIKINDO インドネシア国際オートショー（GIIAS）」に出展し、小型トラック「キャンター」の特別仕様車やインドネシア市場向けの小型バス「キャンターバス」の新型モデルなどを初公開したと発表した。

　小型トラック「キャンター」は、2023年に誕生60周年の節目を迎えたことを記念して、ドライバーモニターやディスプレイオーディオなど、ドライバーの快適性や安全性をサポートする機能を備えた特別仕様車両。60台限定の販売予定で、60周年記念ロゴ入り特別デザインのシートを採用するなど内装にも工夫を加えている。

ドライバーモニターやディスプレイオーディオなど、ドライバーの快適性や安全性をサポートする機能を備えたキャンター特別仕様車。60台限定で60周年記念ロゴ入り特別デザインのシートを採用している

　電気小型トラック新型「eキャンター」も、インドネシア市場で初公開。新型「eキャンター」の販売は、ジャカルタ都市部のクライアントを対象に2024年に開始する予定で、初のOEM製電気トラックとなる。

インドネシアでは初公開となるeキャンター

　またKTBは、小型バス「キャンターバス」の新型モデルを展示。「キャンターバス」は「キャンター」のシャシーをベースに架装部分をバス仕様に整えた車両で、KTBがユーロIV排ガス基準に準拠する完成車のバスを販売するのは、今回の「キャンターバス」が初となる。観光業界からの需要に応えるため、より多くの乗客に快適に利用してもらえるよう配慮し、従来モデルより車体を長く設計し、座席間隔を広げると同時に、座席数増も実現している。

キャンターの架装部分をバス仕様に変更したキャンターバス

　さらに、2023年3月より販売中のオフロード仕様の「ファイターX」も出展。資源が豊富なインドネシアにおいて、山林や採石場での資源の収集と運搬など、未舗装路や不整地での利用に合わせ、通常モデルよりも最低地上高を高く設定し、汚れが目立ちにくいマットブラックのフロントグリルや標準装備のラジエーターガードなど、さまざまな路面条件に対応するのが特徴となっている。

ファイターXのオフロード仕様も展示

　そのほかにも、カスタマーサービスにも注力するKTBは、販売店を拠点に整備士やサービススタッフが直接ユーザーのもとへ出向き、メンテナンスや修理などの要望に応えるために「キャンター」を移動式整備ステーション「モバイル・ワークショップ」に改造した車両を展示している。

キャンターを移動式整備ステーション「モバイル・ワークショップ」に改造した車両

メンテナンスや修理などの要望に応える工具などを搭載している

　現在インドネシアでは120台以上の「モバイル・ワークショップ」が稼働しているほか、KTBは独自開発したコネクティビティ・プラットフォーム「Runner Telematics 3.0」、カスタマーサービスポータルの「MyFUSO」アプリやオンラインストアなども展開。利便性とスピードを重視したカスタマーソリューションを両立しつつ、販売店訪問の予約やトラックの購入、保有車の状態管理などのデジタル化により、クライアントの事業効率と稼働時間を支えているという。