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WRC参戦中の勝田貴元選手、岡山のFDJで迫力のデモラン 月曜日は「名古屋城の近くで走ることは楽しみ」と

TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamからWRCに参戦中の勝田貴元選手。岡山国際サーキットのフォーミュラドリフトジャパン最終戦でデモランを披露

FDJでデモランを行なったWRCドライバー勝田貴元選手

 10月7日、岡山国際サーキットで行なわれているFDJ(フォーミュラドリフトジャパン)最終戦において、現在、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamからWRC(世界ラリー選手権)に参戦中の勝田貴元選手によるデモランが実施された。

 勝田貴元選手は、WRCテスト車両であるGRヤリス ラリー1ハイブリッドを岡山国際サーキットに持ち込み、サスペンションストロークの長いWRC車両ならではの動きや、迫力のエンジン音を響かせつつデモラン。ドリフト観戦を楽しみに集まった観客に向け、WRC仕様のGRヤリスや11月16日~19日に開催されるラリージャパンをアピールした。

デモランに使われたGRヤリス ラリー1ハイブリッドのテスト車両。大型のエアインレットがなくなっているなど、2023年シーズン仕様にアップデートされている

 このフォーミュラドリフトジャパン最終戦には、WRC史上最年少王者でもあり、勝田選手のチームメイトであるカッレ・ロバンペラ選手もエントリー。カッレ選手のエントリーは2023年5月の第2戦エビス以来となるが、今回は勝田選手のデモランも加わって、直前に迫ったラリージャパンを大きく盛り上げている。

 勝田選手は、日曜日もデモランを行なうほか、スポーツの日で祝日となる10月9日は、愛知県名古屋市で行なわれる「フォーラムエイト・ラリージャパン2023 1か月前カウントダウンイベント」に参加。名城公園南遊園(愛知県名古屋市北区名城1-2)でのデモランも実施する(11時30分~12時が勝田範彦選手、13時30分~14時と15時30分~16時が勝田貴元選手)。さらに久屋大通公園のPRステージ(11時30分~14時)にも登壇予定となっており、日本人WRCドライバーとして、ラリージャパンの顔として活躍していく。

 10月7日、岡山国際サーキットでデモランを行なった直後、勝田貴元選手に話を聞くことができたので、ここにお届けする。

WRC車両ならではのドリフトを披露した勝田貴元選手
ドーナツターンを何度も実施

「僕自身も昨年以上の結果を求めて、表彰台はもちろん優勝を目指してがんばっていく」

──勝田選手は、ご自身のX(旧Twitter)で岡山国際サーキットのことに触れていました。2014年、F3以来の走りとなるのですが、お客さまの前で久々に走って思うところはありましたか?

勝田貴元選手:レースのときの思い出がよみがえってきました。今回のデモランではちょうどそこのコーナー(バックストレート後のヘアピンカーブ)から入ったのですが、2014年のF3のときはリードをしていたときにエンジンブローをして、ヘアピンからクルマを出したという苦い思い出があります。今回、WRCマシンをそこから乗り入れるとは、そのときは想像していませんでした。なにかすごくいい意味で、すごく懐かしい気持ちになりました。

──今回、岡山国際サーキットをデモランされたわけですが、実際に走ってみてどんな感触でしたか?

勝田貴元選手:ドリフトをずっと見に来ているファンの方がたくさんいましたし、そういった方に4WDの、WRCを走るGRヤリスラリー1ハイブリッドの挙動とか、長いサスペンションのストロークとかを見てもらうことができました。何かクルマが本当に生き物みたいに動いているような、そういった見た目を、そういったところを見てもらえたのはよかったなと思います。明日はより多くの方が見に来てくれると思うので、さらに盛り上げていけるようにできたらいいなと思います。

──日曜日の岡山でのデモランが終わったら、月曜日には名古屋で勝田選手のデモランが予定されています。名古屋のデモランへ向けての思いを教えてください。

勝田貴元選手:はい、名古屋は僕の地元になります。名古屋城の近くで走ることができるのはなかなかない機会でもあるので楽しみにしています。いろいろな方に来てもらって、迫力のある走りをして、来月のラリージャパンへ向けて少しでも多くの人に見に来ていただきたいです。ラリー中だとなかなかファンサービスもできないところもあるので。

──ラリージャパンの話が出ましたが、その開催も11月16日~19日と約1か月後に迫ってきました。昨年は3位表彰台を獲得されましたが、今年の目標を教えてください。

勝田貴元選手:僕自身も昨年以上の結果を求めて、表彰台はもちろん優勝を目指してがんばっていくのですが、チームとしては昨年勝てなかったラリーです。そういった意味で、チームとして本当に気合いが入っています。

 マニュファクチャラーズタイトルを決めたので、そういったところでも気にせずに、全開で行けると思います。