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ヴァレオ、最大トルク2700Nmの「800V 6-in-1電動アクスル」など「ジャパンモビリティショー2023」へ出展

2023年10月11日 発表

800V 6-in-1電動アクスル

 ヴァレオは10月11日、「ジャパンモビリティショー2023」(東京ビッグサイト:10月28日〜11月5日一般公開)の出展概要を発表。48Vシステムのニューモビリティ「マイクロ・ユーティリティ・ヴィークル」や最大トルク2700Nmを発生させる「800V 6-in-1電動アクスル」など、低電圧の48Vから高電圧まで電動化を加速するフルレンジのソリューションなどを紹介する。

 ジャパンモビリティショー2023へは、ヴァレオは市光工業と共同出展となり、持続可能なモビリティへの4つのメガトレンドである「電動化の加速」「ADAS(先進運転支援システム)の加速」「インテリアエクスペリエンスの再創出」「ライティング・エブリウェア」に関する世界初公開2点と日本初公開1点を含む最新のイノベーションを披露。なお、ヴァレオ・市光工業 記者会見が10月26日10時15分より開催される。

マイクロ・ユーティリティ・ヴィークル(MUV)

マイクロ・ユーティリティ・ヴィークル(MUV)

 48Vシステムのニューモビリティへの搭載の提案として、ヴァレオはMETAx(超小型EV技術研究組合)が開発し、ヴァレオのフル推進システム「ヴァレオeAccess」とDC-DCコンバータを搭載したマイクロ・ユーティリティ・ヴィークル(MUV)を初展示。このMUVは、小規模配送等での運用を想定したバイクより大きく軽自動車より小さい超小型モビリティで、四輪だからバイクより安心で、軽自動車より二回りも小さく小回りが利く、気軽に運用できるEV時代の新しい選択肢として提案する。

800V 6-in-1電動アクスル

 高電圧のEV向けソリューションとして、ヴァレオは次世代統合パワートレイン「800V 6-in-1電動アクスル」を日本初出展。電動モータ、インバータ、減速機、電力配分装置、車載充電器、DC/DCコンバータを1つのユニットに搭載し、最大出力は140kW、最大トルクは2700Nm。双方向車載充電器はバッテリの充電に加え、充電ネットワークにエネルギーを再注入でき、将来のスマート・グリッドにエネルギーを供給可能。

 ヴァレオはすべてのサブシステムを自社で設計・製造しており、モジュールデザインによって組立とアップグレードが柔軟になり、メンテナンス性を向上させた。軽量コンパクトなデザインにより、フロントとリアに搭載が可能としている。

複合材バッテリケース

複合材バッテリケース

「複合材バッテリーケース」は軽量かつ低カーボンフットプリントな製品として、スチール製より30%軽量であり、アルミニウム製と比較して製造時のCO2排出量が最大50%削減。100%再生可能な熱可塑性樹脂を使用しており、融点が低くリサイクル時に排出するCO2を低減。

 欧州委員会(EC)が2023年7月に発表した自動車設計・廃車(End-of-Life Vehicles:ELV)管理に関する規則案に対応。ヴァレオ独自の工程により1ショットで大量生産が可能で、複合材バッテリーケースは2020年に量産を開始している。

パントマイム

パントマイム

 自動運転車が都市環境で安全かつ効率的に走行するために不可欠なツールとなる最新テクノロジー「パントマイム」を実演。 ヴァレオの AI(人工知能)の専門知識を活用したパントマイムにより、自動運転車は警察官、建設作業員などの交通整理の動作や、自転車などの交通弱者のジェスチャーによる指示を認識・理解し、従うことができるようになる。現在、処理が困難な道路工事の現場のように複雑な環境で自動運転車が走行するには、これらの道路利用者の行動を予測することが重要で、ヴァレオブースでは、来場者が交通整理のジェスチャーをしてパントマイムの認識技術を体験することができる。

ヒドゥン・ディスプレイ

ヒドゥン・ディスプレイ

 世界初公開となる次世代コクピット向け車載ディスプレイ「ヒドゥン・ディスプレイ」は、電源オフの状態では車室内のテクスチャーに同化して隠れ、システムが起動するとシームレスで直観的なタッチスクリーンが表示される。ワイドで高解像度なディスプレイ全面にアニメーションを表示することができ、ダイナミックにシンボルを配置でき、目を引くデザインと機能の組み合わせにより、具体的かつ強力なブランド・シグネチャを演出させるとしている。

JAPAN MOBILITY SHOW 2023 ヴァレオ展示ブース:西ホール3 W3401

 ジャパンモビリティショー2023への出展について、ヴァレオジャパン代表取締役社長で市光工業代表取締役会長のアリ・オードバディ氏は「日本の未来をまるごと体験する場となった『JAPAN MOBILITY SHOW』で、モビリティの未来に貢献するヴァレオグループのテクノロジーを披露することを大変嬉しく思います。ヴァレオブースで、電動化、ADAS、インテリアエクスペリエンスの再創出を加速するイノベーションを体験し、グループ会社の市光工業のブースで新たなライティングエクスペリエンスを発見してください」とコメントしている。