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アルパイン、30系アルファード&ヴェルファイア後期型ディスプレイオーディオ車専用11型カーナビ「ビッグX11アップグレード」誕生
2023年11月29日 11:02
- 2024年1月中旬 発売
- オープンプライス
DA(ディスプレイオーディオ)車もついにカーナビ交換可能に
アルパインマーケティングは11月28日、トヨタ自動車の30系「アルファード」および「ヴェルファイア」の後期型(2019年12月~2023年5月)の純正DA(ディスプレイオーディオ)用の11型大画面カーナビ「ビッグX11アップグレード」を発表。発売は2024年1月中旬予定で、価格はオープンプライスだが、アルパイン公式通販サイトでは38万5000円。
アルパインによると、2019年12月ころから新型モデルにDAが採用されはじめ、従来のカーナビへの置き換えができなく、それまで好調だった車種専用モデルのビッグXなどカーナビの販売は減少傾向に反転。しかし、ユーザーからの「なんとかしてほしい」という要望が多くあり、どうにかDA車にもビッグXのような大画面カーナビをインストールできないか模索。
そして2020年7月、ミニバンの中でも最上級クラスと称され根強い人気のあるアルファードとヴェルファイア(以下、アルヴェル)の純正DAを、車両後方の隙間に移設してビッグXをインストールする方法を発案し、2021年4月から販売を開始していた。
しかしこれは一般的な「交換」とは異なりかなり複雑な装着作業を要するため、直営店の「アルパインスタイル」のみでの限定的な取り扱いだった。全国にあるカー用品店で販売できないことに加え、数店舗しかない直営店だけの装着となるため、従来のような大型は難しい状況だったが、それでも愛車へのこだわりの強いオーナーは多く、これまでに900台ほど作業を行なってきたという。
また、アルヴェルは2023年5月にフルモデルチェンジを実施して40系へと進化したものの、まだまだ30系の人気は高く、「これからも長く乗り続けたい」というオーナーの声も多いことから、今回アルパインは「次世代静電ディスプレイパネル」などの共同開発を行なってる東海理化とタッグを組み、単なる交換ではなく“アップグレード”できる新たな製品を開発した。
ビッグXシリーズ初となる「車両機能コントロール」を実現
今回の新製品「ビッグX11アップグレード」では、ドライバーごとにシートポジションやブレーキホールド、エコモード、ストップ&スタートキャンセルの設定が可能な「パーソナライズ設定」や、車内の空調を快適に操作できる「フロント/リア・エアコンコントロール」、リアのスライドドアやパワーバックドア、リアルーフの開閉操作を行なえる「ドア開閉コントロール」、車両に装備された機能に準じて設定を変更できる「車両設定」など、国内の市販カーナビでは初となる「車両機能コントロール」を実現。
また、エアコンの吹き出し口の使用状況やスライドドアやパワーバックドアの開閉などは、先進感のあるアニメーションも採用し、車両の機能をディスプレイで快適に操作できるなど、新型アルヴェル(40系)の純正ナビをも超える仕上がりを実現している。
さらに、使い勝手にも徹底的にこだわっていて、純正のエアコン操作パネルが中央下部の見えにくい場所にあることから、設定を変更した際には画面中央の見やすい場所に表示させ、ドライバーの視線の動きを減らす配慮も行なっている。また、アルパインでは車室内をトータルプロデュースする考えから、サウンドや空気清浄機、アンビエントライトの色、アロマの強さなどもディスプレイで変更できるように開発。
また、真夏や真冬に一気に車室内を冷やしたい/温めたい場合に、細かく温度設定をしなくてもワンプッシュで最大風量&最冷/最熱にしてくれる「MAXCOOL」「MAXHEAT」を完備した。
そのほかにも、DA移設タイプで培ったノウハウを生かし、助手席側のセンターコンソール下部のカバー内に純正DA対応のオプションコネクタを配置してあるのもポイント。ドア開閉後にルームライトが消えるまでの時間など、頻繁に設定を変えないような機能に関しては、取り外した純正DAを一旦接続することで、改めて車両設定の確認や変更が行なえるとうにしている。
また、こだわりは数々の便利機能だけではなく、オープニングムービーで画面の右下に表示される文字も、従来品は「Tuned by Alpine」だったのに対し、今回のアップグレード製品では「Upgraded by Alpine」とさりげなく変更している。
ビッグXシリーズの特徴も継承
DVDやCD、地上デジタル放送やSDに対応するほか、HDMI接続でスマートフォンやストリーミングデバイスの映像も再生できるなど、フルメディア対応へとアップグレードが可能なのはもちろん、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応し、普段から使用している音楽サービスやハンズフリー通話、メッセージの送受信などの機能も利用可能になる。
さらにAmazon Alexaを使えば、スポット検索や目的地までのビッグXでのルート設定や、家庭内の対応スマートスピーカーとの会話。音楽アプリ操作、ニュースの聞き取り、天気の確認など、スマホ連携も実現した。
サウンド面も、フルデジタル・パワーアンプや低音ノイズを減らす高音質回路、また高級オーディオパーツなどによる高音質設計でハイレゾにも対応。さらに30系アルヴェル専用のサウンドチューニングや、前後席4チャンネル独立のパラメトリック・イコライザーなどを搭載する。
なお、「ビッグX11アップグレード」は30系アルヴェルの中期型オーディオレス仕様車(2015年1月~2019年12月)専用モデルもラインアップしている。