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トヨタ、新型「クラウンスポーツPHEV」発売 システム最高出力306PS、航続距離1200km以上
2023年12月19日 15:21
- 2023年12月19日 発売
- 765万円
大容量リチウムイオン電池と55Lガソリンタンクで航続距離1200km以上を実現
トヨタ自動車は12月19日、新型「クラウン(スポーツ)」のプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売した。価格は765万円。
今回新設定したPHEVは、クラウンスポーツが追求する「楽しい走り」をさらに昇華させるべく、ハイブリッド車(HEV)の上質さを基盤に、よりクルマを操る楽しさを味わえるスポーティな味付けに専念したモデル。
また、感性に響く「美しいデザイン」はそのままに、走りの味付けにふさわしい専用装備も採用。よりスポーティな印象を創出しつつ、大容量リチウムイオン電池を搭載し、実用的なEV走行航続距離を備えるなど、運転する楽しさと環境性能を両立させた。
PHEVならではのより「楽しい走り」を実現
出力密度の高い駆動用モーターを搭載する2.5リッターのプラグインハイブリッドシステムは、システム最高出力225kW(306PS)に達し、モーターを最大限活用することでシームレスかつ力強い加速を実現。
また、大容量リチウムイオン電池を車体中央の床下に配置したことで、車内空間を損なわずに実用的なEV走行航続距離を備え、満充電状態でのEV走行距離は90km(WLTCモード)を、ハイブリッド燃費は20.3km/Lを達成(国土交通省審査値)。ガソリンタンク容量も55Lを確保し、日常生活の大部分をEV走行でカバーしつつ、航続距離は1200km以上を実現した(数値は目安)。
走りを支える高い技術力
プラグインハイブリッドシステムが生み出すパワーは、E-Four(電気式4WDシステム)によって余すことなく四輪に分配され、卓越した走行安定性を実現するとともに、コーナリング中をはじめ、降雪時や雨天時の走行も安心感を両立。
ハイブリッドモデルの「SPORT Z」グレードをベースに、フロアトンネル部へのブレース追加など、ボディの最適な剛性バランスをさらに追求した結果、その作り込んだボディ剛性に対して、前後ショックアブソーバーの摩擦特性と減衰力特性の最適化を実施。路面状況や運転操作に応じ、ショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVS(Adaptive Variable Suspension)を採用し、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味を両立させたほか、手元の操作でスムーズなシフト操作が可能なパドルシフトも合わせて採用した。
前輪は20インチベンチレーテッドディスクブレーキを採用。また、専用20インチ対向6ピストンアルミキャリパーを設定し、制動力を向上させるとともに、フロント・リアともにブレーキのキャリパーに赤色塗装を施し、スポーティイメージを高めた。
PHEVならでは利便性の追求
普通充電時にパワースイッチをONにすると、外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になる「マイルームモード」を搭載。エンジンをかけずに車内で快適に過ごせ、車内をもう1つの部屋としてテレワークや休憩などに活用できるほか、停電・災害時などの緊急時やアウトドアに役立つ、最大1500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備。センターコンソールボックス後端とラゲージ内に設置されたアクセサリーコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで、AC100V/1500Wの外部給電コンセントとしても活用できる。
普通充電に加え、急速充電を設定。充電時間も普段の200V用充電ケーブルを使った場合と比べ、約38分(満充電量の約80%)と大幅に短縮が可能。
また、クルマに蓄えた電気を住宅に供給する仕組み「V2H(ブイツーエイチ)」も設定。災害などの停電時でも、頼れる“蓄電池”として活用可能としたほか、急速充電インレットに外部給電機能(V2H)を設定し、V2H機器(別売)と接続することで、駆動用バッテリに蓄えた電力を、家庭用電力として利用できる。あわせて、住宅の太陽光発電などで生じた余剰電力を、車両の駆動用バッテリに蓄電することで、ムラのない電力の需要と供給が期待できるとしている。
さらに、レジャーやアウトドアで役立つ、バッテリにためた電力を外部に給電できる「EV給電モード」と、停電や災害などの非常時にクルマを電源として活用できる「HEV給電モード」を設定。HEV給電モードでは、はじめはバッテリのみで給電し、バッテリが一定の残量を下まわるとエンジンがかかり給電を継続。バッテリ満充電・ガソリン満タンの状態から約6.5日分の電力を供給可能。給電用の装備として、室内への虫などの侵入や雨天での雨水の侵入を防ぐ外部給電アタッチメントを標準で装備し、ドアガラスを閉じたままでの外部給電を可能としている。
スポーティさを際立たせたデザイン
外形デザインは、クラウン(スポーツ)の美しさを足下から支える21インチ大径広幅タイヤと、マットブラック塗装を施した専用アルミホイール。また、特徴的なトリプルスポークと細いレイヤースポークで、プレミアムでスポーティな意匠をより強調した。
一方、内装デザインは華やかなブラック&センシュアルレッドを運転席と助手席で左右非対称に配色。運転への高揚感をより高めるとともに個性とスポーティさを際立たせつつ、新開発の光輝材を入れた表皮を組み合わせることで強い陰影と鮮やかな発色を両立。さらに、ドライバーがしっかりと身を預けられるホールド感と、より運転への高揚感を高める赤いステッチを施したスポーツシートとともに、フロント&リア席のシートベルトにも赤色を採用している。
トヨタは、今回発売したクラウンスポーツPHEVをはじめ、クラウンクロスオーバーHEV、クラウンスポーツHEV、クラウンセダンHEV、クラウンセダンFCEV(燃料電池車)は、カーボンニュートラルに向けた重要な選択肢の1つとし、今後もマルチパスウェイを軸に、多様なニーズに応える選択肢を増やしながら電動車の普及を目指し、カーボンニュートラルの実現に貢献するとしている。