ポルシェジャパン、2023年の新規登録台数は過去最高の8002台 全世界では前年比3％増の32万221台

全世界での販売台数を発表

　ポルシェAGは1月12日（現地時間）、2023年の全世界での販売台数について、前年比3％増の32万221台を販売したと発表した。

　また、日本国内における2023年新規登録台数は過去最高の8002台（前年比11.2％増）を記録。新規登録台数増加の主な要因としては、サプライチェーン復旧による車両の安定供給、「911」をはじめとする2ドアスポーツカーの継続的な好調、2020年後半に日本での発売が開始されたフル電動スポーツカー「タイカン」が過去最高の年間新規登録台数を達成したことなどが挙げられており、これに加えてポルシェ75周年に関連する取り組みも後押ししたとのこと。

　ヨーロッパ（ドイツ除く）では前年比12％増の7万229台を販売し、ドイツ国内の販売台数は10％増の3万2430台を記録。北米の販売台数は8万6059台（前年比9％増）で、ポルシェにとって2023年の最大の販売地域となった。一方で中国は対前年比5％減の7万9283台となり、この減少は同地域で継続している厳しい経済状況によるものと分析している。海外および新興市場の販売地域は引き続き好調で、販売台数は16％増加し、2023年は合計で5万2220台を納車したという。

フル電動スポーツカー「タイカン」

　モデル別で見ると、911は24％増と全モデルライン中で最大の増加率を記録し、世界中で5万146台を納車。タイカンも2桁の伸びを記録し、17％増の4万629台を販売した。

　納車台数が最も多かったモデルは「カイエン」で8万7553台（8％減）。前年比で減少しているのは、4月の新世代の市場発売以来、世界中での段階的な発売時期や、可能な限り最高の品質を確保するためのハイブリッドモデルのソフトウェアアップデートなど、モデルチェンジによるものとした。「マカン」は前年と同レベルの8万7355台を販売し、「パナメーラ」はライフサイクルの最終年に3万4020台を納車し、11月に初公開された新世代パナメーラは2024年から販売予定となっている。「718ボクスター」「718ケイマン」の販売台数は13％増の2万518台とした。

　この結果について、ポルシェAGのセールスおよびマーケティング担当取締役のデトレフ・フォン・プラテン氏は「世界経済が不安定な時代にあっても、当社のブランドは依然として魅力的かつ独占的であり続けます。昨年は特に、最大の販売地域において非常にバランスの取れたポジションにあったことが功を奏しました。この調和のとれた市場分布を今後も最適化していきます」と述べるとともに、「当社は将来に向けて布石を打っており、6つのモデルシリーズのうち4つをアップデートしています。つまり、これまでよりも1年間により多くの製品を段階的に発売することになります」とコメント。

　また、中国の市場状況は引き続き厳しいものになると予想しており、「したがって、販売構造のバランスを保ち、海外地域、特にASEAN市場を強化し続けることが重要です。2024年は、これまで以上に価格重視の発展と安定した販売水準に注力していきます」と今後の指針について語っている。