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NOK、新企業ロゴに佐藤可士和氏のデザイン起用 NOKグループの新CI策定

2024年4月3日 発表

NOKの新企業ロゴと、NOK 代表取締役 社長執行役員 CEOの鶴正雄氏(左)、クリエイティブディレクター 佐藤可士和氏(右)

 NOKは4月3日、クリエイティブディレクター 佐藤可士和氏の支援による、国内外のグループ会社92社統一の新しいCI(コーポレートアイデンティティ)を策定して公開した。

 新しいCIでは、NOK、日本メクトロン、NOKクリューバー、ユニマテック、シンジーテックのグループ主要5社の企業ロゴを統一感のあるデザインで開発。また、グループ5社を合わせた形の新グループロゴを策定して、「Global One NOK」であることを視覚的に分かりやすくした。

NOKグループの製品例

 今後、NOKグループでは、新しいCIの展開により「Global One NOK」としてのグループシナジー、製造業のポテンシャル、業界の底上げ、プレゼンス向上を目指すとしている。

NOK、日本メクトロン、NOKクリューバー、ユニマテック、シンジーテックのグループ主要5社の企業ロゴを統一感のあるデザインで開発
NOK 新企業ロゴ(左)、NOKグループ5社をあわせた新グループロゴ(右)

EV化によるサプライチェーンの構造変化により企業ブランディングが重要

 同日、NOK 代表取締役 社長執行役員 CEOの鶴正雄氏、クリエイティブディレクター 佐藤可士和氏が登壇する「グループ統一新CI発表イベント」が開催され、新しいCIを策定するその狙いについて、鶴氏と佐藤氏のトークセッションが展開された。

国内34社、海外58社、海外従業員比率72%でグローバル展開するNOKグループ

 NOKグループは、国内シェア70%を占めるオイルシールや、世界売上3位というフレキシブルプリント基板など、その技術・製品は、幅広い分野で使用されている。NOKグループを取り巻く市場環境としては、国内市場が成熟 縮小する一方で、中国が台頭し、ASEANも成長。アジアの製造業が成長し、技術力、品質向上し、日本の製造企業に比肩するようになった。こういった市場環境下では、国内顧客だけではなく、グローバルの顧客へのアプローチが必須で、グループ企業の強みを統合した 「企業ブランディング」が重要との結論に行き着いた。

NOKグループを取り巻く市場環境
新しいCIに合わせて策定されたタグライン

 そして、新しいCIを策定するにあたり、NOKグループ統一の新タグライン「Essential Core Manufacturing ― 社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり(The manufacture of pivotal products that shape society.)」を策定して、グループの目標を定めた。

 グループ統一のタグラインを策定は、機能部品として、世の中の安全や快適に貢献するものづくりを志し、社会に価値を貢献してきたこれまでと、これからも、コア、つまり必要不可欠な存在でありたいという想いを込めたものという。

新しいCIの展開で目指すもの

 トークセッションの中では、国内34社、海外58社、海外従業員比率72%でグローバル展開するNOKグループにおいて、新たにCIを策定する効果について語られ、鶴氏は「NOKグループさんって何者なんですか?と言われたら、今までですと、いろんな答え方があって、例えば日本メクトロンの方々であれば、うちはフレキ(フレキシブルプリント回路基板)屋さんです。NOKであれば、オイルシール屋さんです。総じて総合部品メーカーで、何でもやりますってメーカーです。ところが、今回策定した“Essential Core Manufacturing”に関しては、すべてのセグメント、すべてのビジネスに共通しているところ、“社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり”、こういったことが言えたのは非常に大きいと思います」との感想を話した。

 佐藤氏は「まず、自分たちの捉え方が変わる、ものすごく大きく変わると思うんですよね。確かに総合部品メーカーではあるんですけれども、それをどう捉えるかっていうことで、われわれはエッセンシャルなものを作っていて、それで社会全体に貢献しているんだっていうことを1人ひとり、個で持っていれば、今後の活動もいろんな商品や、そういうものを開発していく上でも、そこが変わってきますので、それも長い年月で活動したら、ものすごく違うところに行くんじゃないかな。そうやって活動していくことで、社会全体からの認識のされ方や見え方も変わっていけば、また新しいビジネスが生まれたり、NOKにこんなこと頼んでみようかな、こういうことをやってもらいたいな、みたいな新しいニーズが生まれたりとか、いろいろ変わっていく可能性が広がります」などと話した。