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レクサス、「ミラノデザインウィーク2024」に“Time”をテーマにした次世代モビリティの未来を表現する没入型体験アートを展示

2024年4月16日 発表

レクサスが「ミラノデザインウィーク2024」に出展している「BEYOND THE HORIZON」

 レクサスは4月16日(現地時間)、イタリア・ミラノで開催される世界最大のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2024」にて、インスタレーション「Time」を公開した。

 会場はトルトーナ地区の中心にあるスーパースタジオ・ピュー内のアートポイントおよびアートガーデンで、レクサスの次世代バッテリEVコンセプト「LF-ZC(Lexus Future Zero-emission Catalyst)」に着想を得た2組のデザイナーによる作品を、4月21日まで展示している。

 インスタレーション「Time」では、ソフトウェアが未来を予見しながら、クルマを通じて1人ひとりの体験価値の可能性を新たに広げ、絶え間なく進化し続けていくというテクノロジによる未来の無限の可能性に対するブランドの思いを表現。また、カーボンニュートラルとラグジュアリーが両立する世界を目指し、エネルギーとソフトウェアに向き合いモビリティの革新を進めていくというレクサスの意志も表現しているという。

吉本英樹氏による「BEYOND THE HORIZON」

 アートポイントでは、ハードウェアとソフトウェアの相乗効果によって無限に進化し続ける次世代モビリティの世界を表現した吉本英樹氏(Tangent)による「BEYOND THE HORIZON」を展示。

約2mのインタラクティブ・スカルプチャー

 ソフトウェアにより常にアップデートされ、従来の乗り物としての役割以上に、お客さまとの会話を通じて、1人ひとりに寄り添いながらパーソナルな体験価値をもたらす、モビリティの未来に対するレクサスの考えを体現した作品で、一列に並んだ約2mのインタラクティブ・スカルプチャーは、全く同じ外装でありながら、それぞれに個性の異なる光の表情を持ち、中央には未来に向けた探求と革新の象徴として、レクサスの次世代バッテリEVコンセプト「LF-ZC」がたたずんでいる。

レクサスの次世代バッテリEVコンセプト「LF-ZC」がたたずんでいる

 伝統的な職人技術と最先端のテクノロジの融合は、この作品のもう1つの主題で、1500年以上続く越前和紙によって、高さ4m、幅30mもの巨大なスクリーンを構成し、刻々と移ろい変わる水平線の情景をそこに投影。この和紙には「LF-ZC」にも採用された、環境への配慮とラグジュアリーなデザインを両立する素材として竹が漉き込まれており、未来に向かいながらも、日本の伝統素材や匠の技を尊重するレクサスの姿勢を表現した。

高さ4m、幅30mの巨大スクリーンに刻々と移ろい変わる水平線の情景が映し出される
スクリーンは越前和紙によって構成されている

 音楽は渋谷慶一郎氏が担当し、自身のサウンド・インスタレーション作品「Abstract Music」を、BEYOND THE HORIZONに合わせて新たにリメイク。会場に張り巡らされた31台のスピーカーからは、膨大なサウンドデータからリアルタイムに生成された音像が動き回り、プログラミングによって無限の変化を繰り返すため2度と同じ瞬間は訪れないという。

 夜明けから日没へと変化する水平線の移ろい、そのかなたへの案内人としての「LF-ZC」「10体のスカルプチャー」「Abstract Music」が三位一体となり、唯一無二のパーソナルな時間と没入体験を創出するとしている。

マーヤン・ファン・オーベル氏による「8分20秒」

 アートガーデンでは、カーボンニュートラルな未来の実現を目指し、ソーラーデザインとテクノロジに向き合ったマーヤン・ファン・オーベル氏による「8分20秒」で、カーボンニュートラルとラグジュアリーの両立を目指し、エネルギーとソフトウェアに向き合いモビリティの革新を進めていくというレクサスの意志を表現。

「8分20秒」

「LF-ZC」を原寸大で表現したインスタレーションは、太陽光発電を利用しており、有機薄膜太陽電池(OPV)シートからエネルギーを取り入れ、内蔵されたバッテリに蓄積。来場者の動きに反応する人感センサーを搭載していて、自然環境の相乗効果を表現したという。

「8分20秒」

 太陽から光が地球に到達するまでの時間にちなんで名づけられた「8分20秒」は、LF-ZCにインスピレーションを得ており、周囲には太陽を想起させる展示物、ホログラフィーでできた木々やベンチが配置されてる。マーヤン・ファン・オーベル氏のソーラーランプ作品「Sunne」を16個、円形に配置したこの太陽は、レクサスが開発した新しい竹繊維でできたセンサーに来場者が触れることで色が変わり、来場者1人ひとりの朝日を演出。また、インスタレーションから発せられる竹の揺らめきなどの自然音は「LF-ZC」の内装に採用された竹素材に由来していて、聴覚的にもそれらを表現したとしている。

 Chief Branding Officerであるサイモン・ハンフリーズ氏は、「レクサスは創業以来、ラグジュアリーカーの常識を打破する挑戦をし続け、商品とサービスの両面で限界を押し広げることで、お客さま1人ひとりにユニークで期待を超える新しい体験を創造してきました。今回、私たちがお届けするインスタレーションのテーマは“Time”です。私たちは、体験と時間は一組の概念だと考えています。時間がないと、体験はできない。私たち人間にとって時間は、ただ過ぎ去るものではなく、特別な体験を与えてくれるものです。人間中心の思想を大切にするLEXUSにとって、新たな体験提供は、人と時間の関係を探求することから始まると信じています」と述べている。