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レクサス、6座仕様の「LM500h“version L”」追加設定 価格は1500万円
2024年5月9日 13:30
- 2024年5月9日 発売
- 1500万円
「素に戻れる移動空間」をコンセプトに開発された6座仕様車
レクサス(トヨタ自動車)は5月9日、「LM」の国内仕様のラインアップに6座仕様車のLM500h“version L”を追加設定して発売した。価格は1500万円。
LMは2023年10月に「すべての乗員が自然体でくつろげる乗り味と居住空間」を作り上げることを目指し、フルモデルチェンジ。日本では4座仕様車の“EXECUTIVE”が発売されていた。
今回新たに追加される6座仕様の“version L”は、“EXECUTIVE”同様に「素に戻れる移動空間」をコンセプトに開発。クルマとしての素性を徹底的に鍛え上げ、「対話のできる走り」を追求したほか、運転する楽しさと、乗り心地や静粛性を両立した。
6座仕様車ではビジネスやプライベートを含むさまざまな利用シーンを想定し、開放感と見晴らしに配慮しながら、多人数乗車でもパーソナル感を尊重したリラックスできる室内環境づくりに力点が置かれ、「ラグジュアリームーバー」ならではのきめ細かな心遣いと多彩な装備で、すべての乗員が自然体で過ごせる居住空間を提供するとした。
ボディサイズは5125×1890×1955mm(全長×全幅×全高。17インチタイヤ装着車は全高が1945mm)、ホイールベースは3000mm。車両重量は2440kg。パワートレーンは直列4気筒2.4リッターターボハイブリッドシステム[eAxle]を採用する。
快適性と利便性を両立した開放的なインテリア
乗員が素に戻れる時間を提供すべく、人間中心の考え方に基づいた精緻な作り込みを行ない、室内高のあるパッケージを活かしながら、広く心地よい空間を水平・垂直を基調としたシームレスなデザインテーマで表現し、リビングのようにくつろげる世界観を追求。
6座仕様車はどのシートでも快適に過ごせるよう、パッケージングに考慮してシートを配置。大人6人の定員乗車でもゆったり座れるよう、前後左右の乗員との距離を十分に確保した。
開放感・見晴らしに配慮しながら、前後左右に広がりのあるトリムやオーバーヘッドコンソールを配置し、多人数乗車でもパーソナル感を尊重した、リラックスできる空間を追求。2列目シートには左右席それぞれにマルチオペレーションパネルを装備し、後席オーバーヘッドコンソールは3列目シートからの使用性にも配慮した。助手席のヘッドレストは後席の開放感と見晴らしに配慮し、前方可倒、上下調整が可能となる。
乗員に最適な車内環境の実現をサポートする「リヤクライメントコンシェルジュ」は、エアコン/シートポジション/サンシェード/照明などを統合制御。至福の時を演出する「Dream」、くつろぎの空間を演出する「Relax」、集中しやすい空間を演出する「Focus」、活力がわく空間を演出する「Energize」の4種類のプリセットモードに加え、乗員の好みに応じてカスタイマイズできるモードも用意される。
インテリアカラーは「ソリスホワイト」「ブラック」を設定。ソリスホワイトにはカッパー色のアクセントを加え、華やかさの中にも心地よさが感じられるモダンプレミアムな世界観を表現。ブラックは、黒の中にダークグレーを加えて、ニューフォーマルな世界観を表現した。
リア席スライドドアトリムには、コントロールパーフォレーションを施した表皮を採用。精緻にグラデーション配置した現代的な柄のパンチングから、レイヤー構成の金属調加飾を透かせることで、先進かつモダンな世界観を表現した。
シートは人間工学に基づき乗り心地を追求
すべての乗員が快適に過ごせるよう、新たなフラグシップモデルにふさわしい乗り心地を目指し、新設計のGA-Kプラットフォームを採用。高剛性化や軽量化・慣性質量の低減など、次世代レクサスが一環して取り組んでいる「素性の刷新」をLMでも実践。走行中の疲労原因の1つとなる揺れの軽減や、視線の安定化への取り組み、「心地よく感じる自然な静けさ」という“静粛感”にこだわり、徹底したチューニングで対話のできる走りを実現した。
シート開発では、新たなフラグシップモデルにふさわしい、上質で快適な乗車体験を実現すべく、どの座席に座っても心身ともに自然体でいられるよう、乗員の身体の動きを細かく分析。モーションキャプチャーをもとにしたデータ解析と官能評価を繰り返し、乗員の身体の動きを徹底的に調査。特に頭部の揺れが疲労に大きく影響することに着目し、骨盤を少し立て気味にすることで快適性の高いシートとした。
フロントシートは座面の面圧分布を最適化し、旋回時のGの大小にかかわらず身体をホールド。疲労を軽減する座り心地とクルマとの対話に集中できる環境を追求している。
2列目シートでは、特製の異なる2種類の衝撃吸収剤と柔らかな表皮を使用することで、停車時から走行時まで乗員を優しく包み込みながら支える構造とした。また、路面入力によるシート揺れを抑えるため、クッションフレームとレッグフレームの間に防振ゴムを設定し、振動を大幅に低減した。アームレストは形状を弓なり型にすることで、自然なひじの高さになるように配慮。通常使用時もリクライニング時も無理のない体制でリラックスできるようになっている。加えて、クッションチルト、ランバーサポートがさまざまな体形の人に合わせた着座姿勢を可能としている。
3列目シートは、2列目シート同様に乗員を優しく包み込みながら支え、ゆったりと座れるようにシートバックとクッションに厚みを持たせるとともに、リクライニング時に自然な姿勢を保てるよう、シートバック形状を最適化した。
きめ細やかな心遣いと多彩な機能
LMは自宅のリビングルームのようにくつろげる空間や、ビジネスシーンにも対応できる空間など、自然体でいられる室内環境づくりに力点を置いた開発を実施。
フロントシートバックには乗降性にも配慮した大型のバックボードクリップを配置したほか、フロントシート後ろのレッグ部に2列目シート専用のエアコン吹き出し口を配置。センターコンソール後端にはアクセサリーコンセント(AC100V)、HDMI端子、ユーティリティボックスを設定し、蓋付きとすることで機能性と意匠性を両立させた。
フロントのセンターコンソール後端上部には、モダン柄にアレンジしたヘリンボーン柄杢で日本古来から縁起のよい文様とされる「矢羽根」を再現した加飾を採用。4層の立体印刷技術「Viscotecs」によって繊細かつ精密な表現とした。
2列目シートには、オットマン付きパワーシートと頭部を支える大型ヘッドレストを完備。最大480mmのスライド量の電動スライド機構を採用してスムーズな操作を実現するとともに、アームレスト横にシート型のスイッチを設定し、直感的な操作を可能とした。表皮は包まれるような安心感と快適な乗り心地を目指し、レクサス最高級本革であるL-ANILINEを採用して上質な質感を演出する。
シートヒーターとシートベンチレーションを設定し、シートヒーターはアームレストとオットマンにも採用。シートバックとシートクッションにはエアブラダーを内蔵し、大腿部から背中までを押圧するリラクゼーション機能を設定した。
アームレスト内の格納式テーブルには強度の高いマグネシウム製の天板を採用するとともに、質感の向上や滑り止め/傷つき防止の機能性を持たせた。さらにアームレストにはカップホルダーやマガジンラックを装備したほか、2列目シート下部には充電用USB端子(Type-C)も装備している。
加えて、リヤクライメイトコンシェルジュ/シート/オーディオ/照明など後席の各種機能を操作でき、着脱可能なタッチ式コントローラータイプの「リヤマルチオペレーションオペレーションパネル」を採用。6座仕様車ではシートのアームレストに2個装備し、左右席どちらからでも好みの設定が可能で、リクライニング時も体勢を変えずに操作できるようになっている。
3列目シートにはマルチポジションスペースアップシートを採用。表皮には前席シートと同じセミアニリン本革を設定し、3列目シート専用のトレイや充電用USB端子(Type-C)も装備している。また、2列目シートをリクライニングした状態でも荷室確保を可能とした。
レクサスプレミアムサウンドシステムでは、Mark Levinson Reference 3D Surround Sound Systemを採用し、6座仕様車では21スピーカーを設定。スピーカー配置の最適化と音質チューニングをすることで、奥行き感のある包み込まれるようなサウンド空間を実現した。前席と後席で共通のコンテンツを視聴できる連動モードでは、ハイレゾ音源の再生にも対応している。さらに、前席スピーカーと後席スピーカーから異なる音声出力ができる独立モードを新たに設定し、前席と後席で別々のコンテンツを楽しめるようにした。
そのほかにも、格納式で一体感のあるデザインの14インチディスプレイをオーバーヘッドコンソールに標準装備し、リヤマルチオペレーションパネルや音声で操作でき、TV視聴やHDMI、USB、Miracast接続によるコンテンツ視聴が可能。
バックドア開口部のデッキサイドにはセカンドシート操作スイッチを設定し、バックドア側から2列目シートをスライド・リクライニングすることで、干渉することなく3列目シートを跳ね上げ、ラゲッジスペースを拡大可能としている。