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ダッソー・システムズ、プジョー・スポールとパートナーシップ締結 WEC参戦車両「9X8」の空力シミュレーションにSIMULIAを活用

2024年4月26日(現地時間) 発表

ダッソー・システムズのSIMULIAアプリケーションを活用し、車両性能に対して設計がもたらす効果をシミュレーションで評価

 ダッソー・システムズは4月26日(現地時間)、ステランティスのモータースポーツ部門であるプジョー・スポールと2024年の耐久レースシーズンに向けてパートナーシップを締結したことを発表した。

 これにより、プジョーのハイブリッド・ハイパーカー「9X8」の空力に関してシミュレーションソフトウェア「SIMULIA」を用いてシミュレーションを行ない、ステランティスのモータースポーツ部門で電動モビリティの優れた性能を実証する。

 プジョー・スポールの9X8は、ル・マン24時間レースを含む、世界8地域で開催される全9戦で構成される2024年FIA世界耐久選手権(WEC)シーズンに参戦。ハイブリッド・ハイパーカー部門では、参戦チームは厳格な設計規定に従い、車両を同じ風洞装置でテストしなければならないという。

 プジョー・スポールは、機械設計ですでにダッソー・システムズのCATIAアプリケーションを使用しており、実際の車両で風洞テストを行なう前にバーチャルモデル上で1万回以上のシミュレーションを実行し、パワートレーン下部、フロントスプリッター周辺、ウイング未装着時の車両後部などで空気がどのように流れるかを実験している。

 今回は9X8の外装全体のバーチャルツインを作成し、クルマの性能や発生するダウンフォース、安定性などに対して、設計がもたらす空力効果を精確に予測するために、ダッソー・システムズのSIMULIA PowerFLOWアプリケーションを使用。同アプリケーションにより、プジョー・スポールはクラウド上における設計とシミュレーション間のシームレスなデータ連携を通じて設計案を評価し、最適化できたという。その結果、さらに効率的かつ費用対効果の高い方法で、最終的な設計に関する意思決定が行なわれたとのこと。

WECに参戦しているプジョーのハイブリッド・ハイパーカー「9X8」

 ステランティス モータースポーツWECプロジェクトの責任者であるオリビエ・ジャンソニー氏は「ダッソー・システムズのテクノロジーと専門知識は、当社の設計とシミュレーションの基盤となっています。今回のパートナーシップ締結により、120名のチームが連携しながら、迅速にイノベーションを生み出し、目標を達成しました。当社は本プロジェクトの初期段階から容易に流体シミュレーションの結果にアクセスして、残りの設計の方向性を定める意思決定を行ない、開発の80~90%をシミュレーションのみで達成することができました」とコメント。

 ダッソー・システムズの自動車・輸送機械・モビリティ業界担当バイス・プレジデントであるローレンス・モンタナリ氏は「モータースポーツは、ドライバーと車両にとって過酷な競技であり、チームにはスピードと精度が求められます。ダッソー・システムズはクラウド環境でステランティス社と当社のエンジニアが連携できる環境を構築し、あらゆる段階におけるプジョー 9X8 ハイブリッド・ハイパーカーの空力シミュレーションの実現を支援しました。さらに、当社の担当者がシミュレーション結果を分析して、WECの要件を満たすために必要な改善策を提案することで、プジョー・スポールは高い耐久性を備えた競争力のあるハイパーカーの開発に成功しました」とコメントしている。