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TOYOTA GAZOO Racing、WRC育成ドライバー4期生とコ・ドライバーを募集

2024年6月12日 発表

 TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は6月12日、WRC(FIA世界ラリー選手権)で活躍できる日本人若手ドライバーの発掘・育成を目的にした「2024 TGR WRCチャレンジプログラム」として、WRC育成ドライバー4期生と、コ・ドライバーの候補者を募集すると発表した。

 TGRでは、3期生を募集した2023年に引き続き、2024年も4期生となるドライバーを募集。さらに2024年から新たに、日本人コ・ドライバーの育成も実施すべく、候補者を募集することが決定した。

 4期生となるドライバーのセレクションは、2024年の10月下旬に開催。応募受付は7月1日より開始し、上限100名に対して富士スピードウェイで行なう1次選考を実施。2次選考まで通過した候補者は、12月にフィンランドで最終審査として行なうトレーニングキャンプに参加できる。

 なお、2024年のドライバーのセレクションには、「優秀な若手ドライバーを発掘・育成する」という共通理念のもと、2024年より始まった若手育成カテゴリー「MORIZO Challenge Cup」の成績優秀者をフィンランドでの最終選考に特別枠として招致する。

 コ・ドライバーについては書類選考を通過した候補者に対してオンライン面接を実施し、面接通過者には10月下旬に日本で最終選考を実施する。応募の詳細は公式サイトの情報を確認していただきたい。

 TGR WRCチャレンジプログラムは、トヨタのWRCへの復活に先がけ、2015年に設立。初代の育成ドライバーである勝田貴元選手は2023年で同プログラムを卒業し、2024年シーズンはTGRワールドラリーチーム(TGR-WRT)の フルタイムドライバーとして活躍中。これまでに通算5度、WRCの表彰台に立っている。

 2期生の募集は2021年に実施され、セレクションを通過して同プログラムに参加した小暮ひかる選手と山本雄紀選手は、2024年はRally2車両「GR Yaris Rally2」でWRC2や欧州のラリーに参戦しながら日々トレーニングを続けている。さらに、2023年に実施されたセレクションで選ばれ3期生となった後藤正太郎選手と松下拓未選手もフィンランドを拠点にトレーニングを重ねており、まもなくRally4車両にてヨーロッパでのラリー初参戦が予定されている。

 TGRでは、モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりとサステナブルなモータースポーツ業界の実現を目指して活動を続けており、この取り組みのもと世界で通用する日本人選手を一人でも多く輩出すべく、次世代の日本人ラリードライバーおよびコ・ドライバー候補者を広く募集する。2年連続でドライバーの募集をするのは初めての試みで、できるだけ多くの若者に、定期的にチャンスを提供したいという思いで実施にいたったとしている。

 チーフインストラクターのミッコ・ヒルボネン氏は、「さらに多くの若者にチャンスを提供したいという思いから、2年連続となるセレクションの実施を決定しました。私たち講師陣にとって昨年のセレクションのアプローチは非常によい経験になり、素晴らしい才能を発掘することができました。今年も昨年同様のアプローチで門戸を広げます。このチャンスがなければハイレベルなモータースポーツの世界に入ることが難しいような候補者も大歓迎です。実際に、今の3期生はプログラムに参加した当初はかなり限られた競技経験しかありませんでしたが、ドライビングに対する素晴らしい素質を持つ選手に出会えたと実感しています。このセレクションは夢を追いかけたい若者にとってこの上ないチャンスを与えることができます。モータースポーツの経験よりも、クルマのハンドリング能力、その選手の持つ本当の才能と情熱を重視して評価をしたいと考えています」とコメントしている。