TDK、フォーミュラE マクラーレンレーシングと複数年にわたる戦略的技術提携

TDKとマクラーレン レーシングが複数年にわたる戦略的技術提携を締結

　TDKは10月29日、ABB FIA フォーミュラE 世界選手権に参戦するマクラーレン レーシング（NEOM McLaren Formula Eチーム）と複数年にわたる戦略的技術提携を締結したと発表した。

　TDKとしては、フォーミュラEを「未来の一般EV市場に影響を与える可能性を秘めた最先鋭のEV技術の実験場」と位置付けており、すでにTDKの製品はフォーミュラE シーズン11からNEOM McLaren Formula Eチームが使用するレーシングカー「日産 e-4ORCE 05」に採用されているという。

　さらにマクラーレン レーシングには、F1シミュレーションゲームに特化した「McLaren Shadow」というプロのeスポーツチームがある。現在、TDKはゲーム業界にもさまざまなテクノロジや製品を提供しており、今回のマクラーレンとの技術的提携をゲーム分野においても推進するとしている。

マクラーレンとの技術的提携をゲーム分野においても推進していく

　今回の発表について、マクラーレン レーシング CEOのザック・ブラウン氏は「TDKとマクラーレン レーシングは、テクノロジーのイノベーションによって常に限界を超えて挑戦し続ける2つのブランドです。このパートナーシップを通じ、両者が互いにモータースポーツと自動車産業での洞察と学びを共有することで、その技術革新の旅をさらに加速させて行くことを嬉しく思います。これからのフォーミュラ Eシーズン、そしてF1 Sim Racingチームも同様に、TDKとレースを共にすることを楽しみにしています」とコメント。

　また、TDK 社長執行役員 CEOの齋藤昇氏は「この技術提携の発表を大変光栄に感じています。1935年に創立したTDKは、これまで様々な分野・製品で多くの社会への貢献をしてきました。これからの社会の発展にEVは欠くことのできない重要なアプリケーションの一つになるでしょう。また、若い世代に支えられゲーム業界は拡大を続けており、未来の社会でもより大きな存在になっていくでしょう。当社と価値観を共有する革新的なマクラーレンチームとの提携のもと、当社は自らのテクノロジーをさらに進化させ、社会に貢献していきます。EVとゲーム領域で新たな技術革新に挑戦するこの実験場において、今後マクラーレンの技術エキスパートと当社のエンジニアが“United”チームとして互いに切磋琢磨する姿を思い浮かべると、とてもワクワクします。この提携を通じて相互に学ぶことがサステナブルな変革を推進し、先進的なグローバルテクノロジー企業としての当社の地位を強化すると、私は確信しています。当社は長期ビジョン『TDK Transformation』の一環として、人々の日常生活を向上させる未来のテクノロジーを実現できるグローバルリーダーとして、情熱を持って技術革新に取り組んでいきます」と述べている。