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ロールス・ロイス、22インチ・9スポークホイールを新採用した「ゴースト・シリーズ II」発表会 価格は3875万4040円から

2025年2月28日 開催

ゴースト・シリーズ II:3875万4040円~

ブラック・バッジ ゴースト・シリーズ II:4645万4040円~

ゴースト・エクステンデッド・シリーズ II:4480万4040円~

「ゴースト・シリーズII」とロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナルディレクター アイリーン・ニッケイン氏

 ロールス・ロイス・モーター・カーズは2月28日、ドライバー志向を高めた4ドアサルーン「ゴースト・シリーズII」(Ghost Series II)を公開した。価格はゴースト・シリーズ IIが3875万4040円から、ブラック・バッジ ゴースト・シリーズ IIが4645万4040円から、ゴースト・エクステンデッド・シリーズ IIが4480万4040円からとなる。

 ゴースト・シリーズ IIは標準仕様が5545×2000×1570mm(全長×全幅×全高)というボディサイズでホイールベース3295mm、ロングホイールベースのエクステンデッド仕様が5715×2000×1570mm(全長×全幅×全高)というボディサイズでホイールベース3465mmと2種類のボディを用意。

ゴースト・シリーズII。ボディカラーは「エンペラドール・トリュフ」

 搭載するV型12気筒 6.75リッターツインターボエンジンは、ゴースト・シリーズ IIとゴースト・エクステンデッド・シリーズ IIで最高出力420kW(571PS)/5000-6000rpm、最大トルク850Nm/1600-4250rpmを発生し、ブラック・バッジ ゴースト・シリーズ IIはさらに29PS/50Nm強力な最高出力441kW(600PS)/5250-6000rpm、最大トルク900Nm/1700-4000rpmを発生。8速ATを介して4輪を駆動する。

ゴースト・シリーズ IIのV型12気筒 6.75リッターツインターボエンジンは最高出力420kW(571PS)/5000-6000rpm、最大トルク850Nm/1600-4250rpmを発生
ボンネットオープナーを操作すると、ボンネット中央の「スピリット・オブ・エクスタシー」が内部に自動格納。車内での操作でも展開/格納を切り替えられる

 フロントマスクではヘッドライトの形状を変え、LEDタイプのDRL(デイタイム・ランニング・ライト)のレイアウトをコの字型からL字型に変更。リアコンビネーションランプはロールス・ロイス初のBEV(バッテリ電気自動車)「スペクター」からインスピレーションを得た縦型発光スタイルに改め、サイドとリアの調和を高めるデザインとしている。

 新採用となる22インチの9スポークホイールでは、全面ポリッシュ仕上げ、または部分ポリッシュ仕上げのいずれかを選択可能。ゴースト・シリーズが持つドライバー志向の高さを視覚面からも表現する取り組みだが、255/35R22という低扁平化されたタイヤが乗員の乗り心地に影響を与えないよう、足まわりのセッティングにチューニングを施しているという。

フロントマスクはよりクリーンで現代的なデザインとなった
ヘッドライトはDRL(デイタイム・ランニング・ライト)のレイアウトをコの字型からL字型に変更するなど形状を大きく一新
ボディ側面にはブルーのシングル・コーチラインが描かれている
「スペクター」からインスピレーションを得たという縦型発光に変更されたリアコンビネーションランプ
マフラーエンドをリアバンパー内にインテグレート
22インチの9スポークホイールは、写真の部分ポリッシュ仕上げのほかに全面ポリッシュ仕上げを用意。タイヤはグッドイヤー製の「イーグル F1 スーパースポーツ」で、サイズは255/35R22

 インテリアではピアノブラックのパネルに光の演出を施した「イルミネーテッド・フェイシア」を助手席前方に設置。タイムラプスの天体写真からインスピレーションを得た発光パターンによって星空を表現しており、木目の豊かな天然オープンポア材「グレー・ステンド・アッシュ」と組み合わせることで鮮やかなアートワークに命を吹き込んでいるという。

 また、インパネ中央には「カリナン・シリーズII」でも採用した、ステンレス製のスピリット・オブ・エクスタシー像をガラスパネル内に設置する「スピリット・オブ・エクスタシー・クロック・キャビネット」をレイアウトしている。

 シート表皮にはカリナン・シリーズIIのインテリアトリムにも使われる竹から作られた最新レーヨン生地「デュアリティ・ツイル」を選択肢の1つとして追加。座面側のテキスタイルとして用意された「デュアリティ」グラフィックでは、ロールス・ロイスの共同創設者2人のイニシャルにある「R」と、フレンチ・リビエラに浮かぶセーリング・ヨットのロープが織り成すラインを抽象的な刺繍で表現している。

レザーシートはプライマリーカラーのブラックとセカンダリーカラーのカシミヤ・グレーの組み合わせに、アクセントカラーとしてトルケーゼ(トルコ石色)を追加している
ドアポケットにもトルケーゼのアクセントカラーを設定。ウッドパネルにはオープンポア仕上げのミモザ・ネグラを使用する
ドアポケット内にUSB Type-Cの充電ポートを設定
ロールス・ロイス車の定番装備であるリアドア内蔵の雨傘。軽さに加え、滑らかな開閉動作もアピールポイントとなっている
ゴースト・シリーズ IIのインパネ
ステアリングスポークにもミモザ・ネグラのウッドパネルを使用
フルデジタル表示のメーターを採用する
タイムラプスの天体写真からインスピレーションを得た「イルミネーテッド・フェイシア」を助手席前方に設置
ステンレス製のスピリット・オブ・エクスタシー像とアナログ時計を組み合わせた「スピリット・オブ・エクスタシー・クロック・キャビネット」
「セントラル・インフォメーション・ディスプレイ」でボンネットのスピリット・オブ・エクスタシーの格納操作なども行なえる
前後の4席それぞれで温度設定を変えられるエアコンはダイヤル操作式
フロントシート背面に大型タッチパネルディスプレイや格納式テーブルを設定する「リア・シアター・コンフィギュレーション」

クラフツマンシップとアートを反映した新たなインテリア、新たな素材なども採用

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナルディレクター アイリーン・ニッケイン氏

 ロールス・ロイス国内最大級のショールーム「ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京」で行なわれた発表会では、ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナルディレクター アイリーン・ニッケイン氏が登壇。

 ニッケイン氏は「これまで何年ものあいだ、ロールス・ロイスでは“至高のラグジュアリー”を提供することに心を砕いてきました。ゴースト・シリーズ IIはその哲学をさらに進化させたスタイルだと言えます。見ていただいているように、時代を超えたタイムレスなデザインとパワフルでドライバー志向のエンジニアリングが与えられています」。

「ゴースト・シリーズ IIは優雅さを理解し、静粛性とダイナミックさを兼ね備えたドライビング体験を求める人に向けてデザインされています。クラフツマンシップとアートを反映した新たなインテリア、新たな素材なども採用されました」。

「また、ブラック・バッジ ゴースト・シリーズ IIとゴースト・エクステンデッド・シリーズ IIも同時展開しており、このように発売と同時に展開を行なうことで、お客さまの多様なニーズにお応えしたいと考えています」と説明した。

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋プロダクト・マネージャー アイヴァン・カン氏

 商品説明を担当したロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋プロダクト・マネージャー アイヴァン・カン氏は、ゴースト・シリーズ IIをエフォートレスでありながら落ち着きとエレガントさを提供するモデルと位置付け、デザインコンセプトはモノリシックビューティにインスパイアされており、バンパー形状では削り出されたような途切れることのない面構成によって表現していると述べた。

 フロントマスクにおけるアップデートでは、力強く大胆なDRLグラフィックを持つマトリクスLEDライトが中央のパンテオングリルまでつながり、この光のシグネチャーがパンテオングリル上側から照らすLEDライトのイルミネーションと連動して威厳を完成させていると紹介した。

 インテリアでは、助手席前方にあるイルミネーテッド・フェイシアに「タイムラプススターエフェクト」を新設。光の演出によって星がパネル全体と融合しているような“魔法のような輝き”を放つとアピール。

 また、ロールス・ロイスは長年に渡ってレザー素材に注力してきたが、近年はテキスタイルも大きく取り入れており、竹を原料にしたツイル織りの新しいレーヨン生地「デュアリティ・ツイル」は220万針、18kmの糸、20時間の作業を要する技巧になっていると説明した。

 プレゼンテーションの最後には「ゴースト・シリーズ IIは4ドアグランドツアラーの真髄と言えます。シームレスなエクステリアデザイン、オーダーメイドのインテリア、クラフトマンシップ、そして卓越したボンネット下のエンジニアリングがこのクルマならではの体験を提供してくれます」と表現している。

ゴースト・シリーズ IIのディテールについて解説するアイヴァン・カン氏