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アウディ、新型「A6アバント」 48Vマイルドハイブリッド仕様を新たに設定

2025年3月4日(現地時間)発表
アウディの新型「A6 アバント」が登場

 アウディAGは3月4日(現地時間)、新型「A6 Avant(アバント)」を発表した。2025年3月より受注を開始し、納車は2025年5月末の開始予定。価格は直列4気筒2.0リッターTDIエンジンを搭載するエントリーモデルが5万8000ユーロから、V型6気筒3.0リッターTFSIエンジン+MHEV plus搭載モデルは6万1700ユーロから。

 新型A6アバントは、無駄を削ぎ落としたデザインにより、機能的かつ時間を感じさせないシルエットが特徴で、前面の制御式クーリングインテークに加え、特徴的なルーフスポイラーやリアウィンドウ側面のエアロダイナミクスパネルによって優れた空力性能を実現。Cd(空気抵抗)値0.25とエンジン搭載アバントとしては最高の数値を誇るという。

新型A6アバント

 また、ロングホイールベースと伸びやかなボンネットがエレガントさを演出しつつ、ショルダーラインから力強く張り出したquattro(クアトロ)ブリスターフェンダーとワイドトレッド化のほか、アバントらしさを強調する特徴的なディフューザーを採用することで、ダイナミックさとスポーティさを両立させたデザインに仕上げている。

新型A6アバント
新型A6アバント

 パワートレーンは、150kW(240PS)を発生する直列4気筒2.0リッターTDI(ディーゼル)エンジンのみと、同じ直列4気筒2.0リッターTDIエンジンに48Vマイルドハイブリッドシステム「MHEV plus」を融合した仕様、270kW(367PS)を発生するV型6気筒3.0リッターTFSI(ガソリン)エンジンに「MHEV plus」を融合した仕様の計3種類。

 MHEV plusは、48VバッテリとBAS(ベルト駆動オルタネータースターター)、統合型パワーエレクトロニクスを備えたPTG(パワー・トレーン・ジェネレーター)の3つの主要コンポーネントで構成されていて、エンジンをサポートしながらパフォーマンスと快適性を向上させ、CO2排出量の削減にも寄与する。

パワートレーンは、直列4気筒2.0リッターTDIエンジンのみと、直列4気筒2.0リッターTDIエンジンとV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンにMHEV plus マイルドハイブリッドテクノロジを融合した計3種類

 新型A6アバントは、このPTGによって完全電動での駐車や低速走行が可能となるほか、市街地走行時や渋滞時、あるいは郊外での走行の際にも、電力のみでの走行が可能。さらにPTGは、発進時や追い越し時に最大230Nmのトルクと18kW(24PS)のパワーアシストを行ない、減速時には最大25kWのエネルギーを回生し、高効率な走行を実現するとしている。
 トーションバーやステアリングラックの取り付け、コントロールアームブッシュなどの強化により、先代モデルと比較してステアリングホイールからタイヤまでの剛性が全体的に高められたほか、フロントタイヤのキャンバー角をわずかに増したことで、ステアリングの応答性を向上させつつ、よりダイレクトなフィードバックを得られるようになった。

デジタルライティングテクノロジのマトリクスLEDヘッドライトを採用
第2世代のデジタルOLEDテールランプを採用し、視認性および安全性が向上

 オプションのオールホイールステアリングは、quattro(四輪駆動システム)と組み合わせることで、反応速度が向上したダイナミック機能と連携し、低速時には後輪が前輪と逆方向に最大5度まで切れることで、市街地や狭いカーブでの機動性が向上したほか、最小回転半径が最大1m縮小したという。一方、中速域~高速域では後輪が前輪と同じ方向に切れることで、より安定した正確なハンドリングを実現した。そのほかにも、車高とダンピングを調整するアダプティブエアサスペンションもオプションで用意している。

オプションのオールホイールステアリングは後輪も舵を切ることでドライビングをアシストしてくれる

 インテリアは“ドライバーファースト”の操作コンセプトを基に、パノラマディスプレイとパッセンジャーディスプレイを採用し、新次元のデジタルエクスペリエンスを実現。また、開放感のある空間を演出し、明るく開放的な雰囲気と効果的な遮光をスムーズに切り替えられる「パノラマガラスサンルーフ」も設定しているほか、フロントヘッドレスト内のスピーカーを含む高精度なサウンドデザインにより、比類なきオーディオ体験を実現するBang&Olufsenの3Dプレミアムサウンドシステムを採用している。

“ドライバーファースト”の操作コンセプトを基にした運転席
助手席側にもディスプレイを備える
オプションのパノラマガラスサンルーフは明るく開放的な雰囲気と効果的な遮光をスムーズに切り替え可能

 さらに、運転席と助手席および後部座席の乗員、それぞれに最適な温度環境を保つ「4ゾーンオートマチックエアコン」もオプションで設定しつつ、空気清浄機もオプションで用意するなど、ファーストクラスの移動体験を実現した。

大容量のラゲッジスペース

 アウディAG CEOのゲルノート・デルナー氏は、「アウディはアバントの歴史に新たな章を書き加えています。新型A6は、エレガントでダイナミックなデザインと、卓越した空力性能を融合させました。効率的でありながら高性能な駆動システムと、最先端のサスペンションテクノロジにより、スポーティさと高い快適性を両立し、A6での旅をファーストクラスの体験へと昇華させます。A6を通じて重要なモデルシリーズの刷新を進めています」と述べている。

新型A6アバント