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KDDI髙橋社長がスペインから鈴鹿のスーパーフォーミュラに駆けつける、新チームについて「伸びしろしかない」と語る

スペインから鈴鹿へ、新チームの応援にかけつけたKDDI株式会社 代表取締役社長 髙橋誠氏(左)。グリッドウォークでチーム設立のきっかけになったトヨタ自動車株式会社 代表取締役会長 豊田章男氏(右)とバッタリ

ス-パーフォーミュラ開幕、新チーム「KDDI TGMGP TGR-DC」

 3月8日~9日の2日間にわたり、鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラ第1戦・第2戦が開催されている。3月9日には前日の開幕戦に引き続き第2戦を開催、前日同様に快晴のもと日本最高峰のドライバーを決める戦いが繰り広げられている。

 2025年のスーパーフォーミュラにおける大きな話題が、新チーム「KDDI TGMGP TGR-DC」が2台体制で参戦したことだろう。SUPER GTのチャンピオンである36号車を「au」というコンシューマブランドでサポートするKDDIが、社名同様の法人ブランドで参戦したチームになる。

平良選手が「地元を思い出させるようなマリンブルー」と表現するKDDIカラーのマシン

 チームのコンセプトは、日本最高峰の選手権におけるドライバーの育成。モータースポーツの世界は争いが厳しく、新人が参戦していくためのハードルが非常に高い。まして、日本最高峰のスーパーフォーミュラであればなおさらだ。そこに、有望な新人の育成を目的とするチームを設けることで、若い人にチャンスを与えていこうという目的を持っている。

 そのような思いを持っていたトヨタ自動車 代表取締役会長 豊田章男氏と、チームとしての方向性、そしてスポンサーなど、さまざまな条件がうまくはまってKDDI TGMGP TGR-DCは立ち上がった。

 チームは、トヨタの若手ドライバースクールの校長も務める片岡龍也氏、28号車 ドライバー 小高一斗選手、29号車 ドライバー 平良響選手という構成。平良選手が「地元を思い出させるようなマリンブルー」と表現するように、マシンのカラーリングは、SUPER GT36号車のauオレンジとはまた異なった雰囲気に仕上がっている。

スペインから鈴鹿に駆けつけたKDDI髙橋誠社長

 その新チームの2戦目となる3月9日、スペイン・バルセロナで開催されていた世界最大のモバイル展示会「MWC25」を終えたばかりのKDDI代表取締役社長の髙橋誠氏が鈴鹿サーキットに現われた。

 KDDI髙橋社長は、新チーム設立のきっかけとなったトヨタ自動車 豊田章男会長とピットロードで歓談。グリッドウォークの時間帯には、28号車、29号車をそれぞれ応援してまわった。

「伸びしろしかないでしょ」と片岡龍也監督や平良選手と話す

 グリッド上でKDDI髙橋社長にチーム設立のきっかけを聞くと、「現在、KDDIではauでSUPER GTに参戦していますが、モリゾウさん(トヨタ自動車 豊田章男会長)から、ぜひともスーパーフォーミュラも盛り上げたいという話をいただきました。KDDIも会社全体で未来の人材育成を一生懸命やっているのです。KDDIの取り組みにもつながる形で、若いドライバーの方と一緒に始まって、そのような(育成という目的を持って)チームでやりましょうという話です」と語り、企業の方向性とチームの方向性が一致したことが大きいという。

小高選手も応援。新チームを順次応援に

 社内では、「(鈴鹿はシリーズ開幕になり)後ろの順位からなのですが、ここからどうやって伸びていくのか。伸びしろしかないってみんな言っています」と語り、チームに対する期待も大きいようだ。

 評判のよいブルーをベースとしたカラーリングについては、「デザインは全面的にモリゾウさんにご担当いただいて、すごくいいですよね」と、モリゾウさんがデザインの監修を行なっているとのこと。

 そのほか、「向こうで(MWCが開催されていたスペインで)、(NTTドコモCEOの)前田さんや(ドコモビジネス NTTコミュニケーションズ社長の)小島さんと、一緒に盛り上げていきましょうと話もしました」と語り、スペインで5号車と6号車のDOCOMO TEAM DANDELION RACINGをサポートするNTTドコモ前田CEO、14号車のdocomo business ROOKIEをサポートするNTTコミュニケーションズ小島社長とも、スーパーフォーミュラの盛り上げを図っていくことについて語り合ったという。

 新チームであるKDDI TGMGP TGR-DCが国内最高峰のモータースポーツに加わったことの意味は、思ったより大きいことにつながっていくかもしれない。