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レクサス、次世代デジタルコクピット「ブラックバタフライ」をモチーフにしたアート作品をミラノデザインウィークで公開

2025年4月7日 発表
レクサスの次世代デジタルコクピット「ブラックバタフライ」をモチーフにしたアート作品がミラノデザインウィークで公開された

 レクサス(トヨタ自動車)は4月7日、イタリア・ミラノで4月8日~13日(現地時間)に開催されている世界最大のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2025」に出展し、レクサスと日本のクリエイティブ集団によるインスタレーション「A-Un」と、3組のクリエイターによるLDA(LEXUS DESIGN AWARD)の流れを汲む「Discover Together」を初公開した。

 2005年の初出展以来、20年にわたりミラノデザインウィークに作品を出品しているレクサス。2025年は東京を拠点とするクリエイティブエージェンシー「SIX Inc.」、デザインスタジオ「STUDEO」と協業し、日本が古来より大切にしてきた互いの気持ちや動きを感じ取りながら、両者の呼吸が奇跡的にぴったりと合う瞬間「阿吽の呼吸」にインスピレーションを得た没入型インスタレーションを制作。人と社会をつなぐ窓であるレクサスの次世代デジタルコクピット「ブラックバタフライ」をモチーフに、モビリティの未来に対するレクサスの考えを圧倒的な没入空間のなかで表現している。

高さ3m、幅10m、奥行き4mの巨大スクリーン
巨大スクリーンは、約35kmにおよぶ竹の繊維を織り込んだ糸を3か月かけて手で編んだという作品

 空間のなかに突如出現する高さ3m、幅10m、奥行き4mのブラックバタフライ形状の巨大スクリーンは、およそ35kmにおよぶ竹の繊維を織り込んだ糸を3か月かけて、全て手編みすることで制作。これは日本の伝統素材や匠の技を尊重するレクサスの姿勢を現していて、このインスタレーションでは、近づくと来場者の心拍に呼応し、ユニークな体験が始まるようになっている。

ジャパンモビリティショー2023で公開されたレクサス「LF-ZC」「LF-ZL」に搭載されるDigitalized Intelligent Cockpit。開発コードネームはブラックバタフライ
LF-ZC Black Butterfly

 来場者の心拍と、自然界からサンプリングした1/fゆらぎが「ブラックバタフライ」を介して融合した瞬間、来場者は新しい世界を発見し、人と人、人と社会、人と世界が「阿吽の呼吸」でつながっていく時間を体験できるという。

近づいた来場者の心拍に呼応し、ユニークな体験が始まるしかけが施してある

 レクサスは、人が操作して思い通りにクルマが動くだけではなく、人の意思を先読みしてクルマが新たな可能性を提案していく。「ブラックバタフライ」を通じて人とクルマが連続する時間のなかで共に理解し成長することで、唯一無二の瞬間や新しい世界を発見していく……そんな人と通じ合って移動に新しい可能性を招くネクストモビリティを表現している。

展示作品「Discover Together」

 2025年は、革新的なアイデアで次世代を担うクリエイターを発掘・育成・支援し、創造性やデザインの可能性を探求してきたこれまでのLDA(LEXUS DESIGN AWARD)の流れを汲み、3組の気鋭クリエイターと「ブラックバタフライ」をモチーフに、テクノロジーによる1人ひとりの体験の新たな可能性を提示することに挑戦。バスキュール、ノースイースタン大学、レクサスインハウスデザイナーがそれぞれのユニークな視点で「ブラックバタフライ」を解釈したインタラクティブ作品を展示している。

「Earthspective」株式会社バスキュール(日本)

 Earthspectiveは、「Earth(地球)」と「Perspective(視点)」を組み合わせた言葉で、作品は視点の拡張がテーマ。日々自分の視点から世界を見ているが、「ブラックバタフライ」を通じて宇宙空間とつながることで、宇宙という広大な視野の中で地球を眺められるようになり、新たな視点を得ることができる」という。

「Our Energy Nexus」ノースイースタン大学(米国)

 Our Energy Nexusは、大気汚染の削減をテーマに、来場者1人ひとりの体温を「ブラックバタフライ」を介してよりよい世界を形成するためのエネルギーに変換。解き放たれたエネルギーは、空に輝く1つの星となって、リアルタイムに表示されるミラノの汚染レベルを低減していく。星のパワーは参加者が増えるごとに増していき、星々は協力し合いながら進化し続け、夜空はますます美しくなっていく様子を描いている。

「Discover Your Butterfly -Butterfly is your symbol unrealized potential to make an impact on the world-」レクサスインハウスデザイナー(日本)

 Discover Your Butterfly -Butterfly is your symbol unrealized potential to make an impact on the world-は、1匹の蝶の羽ばたきがやがて世界に大きな影響を与えるバタフライ効果(Butterfly Effect)にインスパイアされ、無数の蝶が集まり、それぞれの個性が交わることで、世界が有機的に美しく変化する姿を表現した作品。

 来場者は、未知の可能性を解き放つ窓である「ブラックバタフライ」を通じて自分の蝶を羽ばたかせ、世界に影響を与え、未知なる自分を発見することができ、1人ひとりの小さな羽ばたきが、世界を美しく、大きな変化にしていくと投げかけている。

トヨタ自動車株式会社 取締役・執行役員 デザイン領域統括部長 Chief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ氏

 Chief Branding Officerであるサイモン・ハンフリーズ氏は、「レクサスは創業以来、ラグジュアリーカーの常識を打破する挑戦をし続け、モビリティの限界を押し広げることで、お客さま一人ひとりにユニークで期待を超える新しい体験を創造してきました。特に今はテクノロジーの進歩で、人が移動に費やす時間の捉え方が変化する中、新しい体験の創造に繋がるこの時間の在り方について思いを巡らせています。今回のミラノデザインウィークでは、テクノロジーと人がつながる瞬間と、新しい時間の使い方、そこから得られる新しい体験をインスタレーションで表現しました。また“Discover Together”では、3組のクリエイターと共に、「ブラックバタフライ」を通じた人と社会のつながりを斬新かつ新鮮な視点で表現しています。」と述べている。

「LEXUS DESIGN AWARD」が2026年に向けて再始動

 レクサスは2013年より、対話と共創を通じて次世代クリエイターの支援・育成を目的とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD」を開催してきたが、共創をより強固なものにし、次世代を担うクリエイターの支援・育成にさらにコミットするため、新たに「LEXUS DESIGN AWARD -Discover Together-」とし、「Experience Amazing」(仮)」をテーマに、2026年4月のミラノデザインウィークを作品発表の場に見据え、同プログラムの再始動を決定。概要は決定次第、2025年夏ごろに発表の予定としている。