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首都高、大橋JCT屋上の7000m2の公園「目黒天空庭園」を公開
(2013/1/31 09:50)
首都高速道路は1月30日、東京目黒区の大橋ジャンクション(JCT)の屋上に造成中の公園「目黒天空庭園」を報道関係者に公開した。
大橋JCTは3号渋谷線と中央環状新宿線を結び、2014年3月には中央環状品川線(大橋JCT~大井JCT)も接続されるジャンクション。
大橋JCTはどの道路にもどの方向からでもアクセスできるフルジャンクションだが、都心部なので面積を小さくする必要がある。このため、1週約400mの螺旋のランプウェイを4層に重ねた構造を採用、上から見ると長径175m、短径130mの楕円形とし、従来のフルジャンクションの約4分の1の面積に抑えた。
また、周辺への騒音や排気ガスを最小限にするために、ランプウェイと3号渋谷線への連絡路は、すべて壁と屋根で覆われている。このため、円柱形のコロシアムのような外観となっている。
屋上公園「目黒天空庭園は、この大橋JCTの屋上部分に設けられるもの。大橋JCTは「大橋“グリーン”ジャンクション」の呼称を掲げ、ヒートアイランド対策などのために多数の植物をその表面にまとわせている。目黒天空庭園もそのコンセプトに沿い、屋上部分の緑化に一役かっている。
大橋JCTの建設は東京都、目黒区とともに都市再開発事業として行われた。このため、目黒天空庭園は首都高速道路が造成するが、開園後は目黒区が管理する区立公園となる。合わせて、大橋JCTのループ内にも、3000m2の公園「オーパス夢ひろば」が作られる。
目黒天空庭園は、大橋JCT屋上のループのほぼ全周、面積にして7000m2を占めている。庭園への出入りは、大橋JCTの南側に設けられるエレベーター、国道246号線の歩道橋から延伸された歩行者デッキ、大橋JCTに隣接する2つの再開発ビルからの連絡デッキの計4個所から可能。開園後は管理人が常駐することになる。
庭園のコンセプトは「和風の回遊庭園」で、五葉松や信楽焼のタイルなど、和テイストの装飾を多用する。ループの最高点には「富士見台」と呼ばれる展望台が設けられており、ここからはその名の通り富士山を見ることができる。
大橋JCTは螺旋のランプウェイを覆った構造のため、屋上にも約6%の勾配がついている。そのままでは車椅子などでの移動が危険になってしまうため、回遊路を蛇行させて勾配を緩めている。
目黒天空庭園の開園は3月末。大橋JCTの脇を流れる目黒川の「桜フェスタ」に合わせて開園する予定だ。