ニュース

圏央道、海老名IC~相模原愛川IC間が開通

圏央厚木ICで開通式開催、2013年度中に東名高速と中央道を接続

海老名IC~相模原愛川ICの開通式
2013年3月30日開通

開通した区間

 3月30日15時、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の海老名IC(インターチェンジ)~相模原愛川ICが開通した。

 圏央道は都心から半径40~60kmを通る環状道路で、外環道(東京外かく環状道路)、首都高 中央環状線と合わせ「3環状」と称される。都心を通過する交通の迂回路や災害時の代替路などとしての機能が期待されており、整備が進められている。

 圏央道の西側では、東名高速道路と接続する海老名JCT(ジャンクション)~海老名ICと、高尾山IC~中央自動車道と接続する八王子JCTがすでに開通している。今回開通したのは海老名IC~高尾山ICのうち、海老名IC~相模原愛川ICの10.1km。残りの相模原愛川IC~高尾山ICは2013年度中の開通を予定しており、これにより東名高速と中央道、関越自動車道が圏央道で結ばれることになる。

4月14日に開通する寒川北IC

 また東名高速の南、新湘南バイパスと接続する茅ヶ崎JCTから海老名JCTを経て、高尾山ICの手前の東京都と神奈川県の境までは「さがみ縦貫道路」と呼ばれ、県央地域の道路混雑緩和や事故減少、地域内外の連絡強化、災害時の緊急輸送路といった役割が期待されている。なお東名高速以南の区間では、茅ヶ崎JCT~寒川北ICが4月14日に開通する。寒川北IC~海老名JCTは2014年度開通の予定。

 国土交通省関東地方整備局とNEXCO中日本(中日本高速道路)が共同で事業を進めた海老名IC~相模原愛川IC間には、南から北へ圏央厚木IC、厚木PA(パーキングエリア)が設けられている。

開通前の圏央厚木IC入口
圏央厚木ICの本線上案内標識
通り初めの車載映像(相模原愛川IC~圏央厚木IC、7分42秒)

 開通に先立ち国土交通省関東地方整備局は、圏央厚木ICで開通式を開催。黒岩祐治 神奈川県知事と、厚木・海老名・相模原の各市長、地元選出議員、地権者などが出席した。

 黒岩知事はさがみ縦貫道路周辺の地域を「さがみロボット産業特区」として申請し認められたことを挙げ「ロボットの技術を介護の現場に持ってくる、そんな壮大な企画をここから進めていく」とし、「安倍政権は非常に順調で、経済がどんどん伸びているという“感じ”がしている。この“感じ”を確かなものにしていくために、成長戦略を担うのが神奈川。さがみ縦貫道の真ん中、圏央道のエリアには神奈川のポテンシャルが眠っている、まだまだ可能性がある」と、さがみ縦貫道路の経済効果への期待を述べた。

 また厚木市出身の甘利明 経済財政政策担当大臣は「(さがみ縦貫道路のような)インフラが整備され、飛躍的に日本の経済力を成長させる礎に、この地域がなっていく。皆が実感できる経済に向かって、この開通がおおいに貢献するよう祈念している」と、地域だけでなく日本経済全体への効果も大きいと述べた。

開通式典会場には厚木市のゆるキャラ「あゆコロちゃん」が登場
開通式典の様子
テープカットとくす玉割りは本線上で
黒岩 神奈川県知事
甘利 経済財政政策担当大臣
テープカットの様子
開通式には地元選出の国会議員や関係自治体の市長、町長が出席した。最前列は地元の小学校の生徒
テープカット後の通り初め
15時に開通すると、それを待ちわびていた一般車が大量に流入し、一時は渋滞も発生した

(編集部:田中真一郎)