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【デトロイトショー】レクサスのスポーツクーペ「RC」の高性能版「RC F」が登場
エクステリアは“トゥルーアスリート”を目指した究極の機能美を追求
(2014/1/15 18:00)
レクサス(トヨタ自動車)は、デトロイトショーでワールドプレミアとなる高性能クーペ「RC F」を発表した。これは2013年11月の東京モーターショーで公開したクーペ「RC」をベースに、高性能エンジンを搭載した進化モデルとなる。
RCは“ISのクーペ版”と言われる通り、これをベースとしたクーペである。ISにIS Fがあるのと同様、RCにもRC Fがある、という流れだ。今回は開発の初期からこのFモデルの存在は盛り込まれており、Fモデルはベース車両に依存するところも大きいということで、RCの開発チームとFモデルの開発チームがほぼ同時進行で製作してきたという。
車体のリアと左右フロントフェンダー後部にはおなじみのFマーク、そしてIS Fでもおなじみの4本出しテールという表現はIS Fと変わらない。元々ワイドなイメージの強いRCではあるが、RCのボディーサイズが4695×1840×1395mm(全長×全幅×全高)であるのに対し、RC Fでは4705×1850×1390mm(同)となった。リアのボリュームによって全長が伸び、全幅アップはワイドフェンダー採用によるもの。また、車高を5mm下げている。ホイールベースは2730mmと同じ。
また、ボンネット上にエアアウトレットが追加され、これまたIS Fに搭載されるV型8気筒5.0リッターエンジン(最高出力330kW[450PS]以上、最大トルク520Nm[53.0kgm]以上)となるが、これはブロックこそ同じなものの、ヘッドまわりからすべてやり直したという。現在のクルマで必要とされる燃費性能だが、このV8エンジンならではのトルク感を大事にしたいという思いから、過給機付きダウンサイジングエンジンやモーターを組み込むといった選択肢はなかったという。燃費性能に関しては、電動モーターのVVT-iで制御を緻密に行い、さらにIS Fと比べアイドル回転を100rpmほど下げたことなどにより、4.2リッターエンジン並みとしている。そのほか、車体まわりでのIS Fからの共用は8速ATとトルセンLSD程度となっている。
デザインを担当した梶野泰生氏(レクサスデザイン部グループ長)にお話を聞いたところ、「ベースとなるRCがセクシー&ダイナミックなデザインイメージに対して、このRC Fはトゥルーアスリートだということです」と述べており、まさに究極の機能美を追求したモデルと言える。今回登場した車両のボディーカラーはIS F同様のブルーだが、塗装工程から見直し、より深みと発色のあるブルー(仮称:ヒートブルー)となっている。
発売が今秋と言われているRCだが、RC Fについても今年中の販売を予定しており、ほぼ同時でのリリースになるわけだ。もちろんIS Fと同様、このRC Fも年次改良を進化をしていくようなので、デビューは無論のこと、その後の進化についてもチェックしていきたい1台だ。