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メルセデス・ベンツ、ニコ・ロズベルグ選手も登場した「Cクラスステーションワゴン」発表会
「今年の鈴鹿ではPPから優勝して楽しみたい」とニコ・ロズベルグ選手
(2014/10/2 19:03)
メルセデス・ベンツ日本は10月1日、6年ぶりのフルモデルチェンジとなる「Cクラスステーションワゴン」を発表、都内で発表会を開催した。
同車は今年7月に先行して発表された新型Cクラスセダンのバリエーションモデル。グレードは「C 180 ステーションワゴン」「C 180 ステーションワゴン アバンギャルド」「C 180 ステーションワゴン スポーツ」「C 200 ステーションワゴン アバンギャルド」「C 200 ステーションワゴン スポーツ」「C 200 ステーションワゴン スポーツ(本革仕様)」「C 250 ステーションワゴン スポーツ」の7種類を用意。価格は442万円~724万円。また、従来設けられていたオプションパッケージを廃止することで、納期を短縮する試みが取り入れられているという。
発表会では、メルセデス・ベンツ日本 社長兼最高執行経営役員(CEO)の上野金太郎氏に加え、IWCシャフハウゼン ジャパン ブランドディレクターのマニュアル・ブランデラ氏が登壇。
まず上野氏が「メルセデスは128年前の創業以来、“The Best or Noting”をブランド哲学として、妥協のない最高品質、そして革新的な製品を世に送り出して参りました。メルセデス・ベンツと想いを同じにするIWCとは、2004年よりメルセデス・ベンツのハイパフォーマンスブランド“AMG”とパートナーシップを結び、AMGモデルに装着されるアナログ時計を供給いただくほか、世界最高峰のモータースポーツであるF1においても、チームランキングでトップを走るほどの強力なタッグを組ませていただいている」と語り、メルセデス・ベンツとIWCの関係性を紹介。次いでブランデラ氏が「IWCとメルセデス・ベンツはすばらしいエンジニアリングの情熱を共有している。IWCにとってメルセデス・ベンツは大切なパートナーです」と語るとともに、ゲストとして招かれているニコ・ロズベルグ選手について「メルセデスAMGペトロナスF1チームのドライバーで、IWCのアンバサダーです」と紹介した。
新型「Cクラスステーションワゴン」の投入でさらなる販売台数増を目指す
改めてマイクを握った上野氏は、メルセデス・ベンツの販売台数が9月単月で約8000台、1月から9月までの累計で約4万4000台と大変好調であり、新型Cクラスステーションワゴンの投入でますます勢いを付けていきたいと前置き。
「新型Cクラスステーションワゴンは、現代の多様でアクティブなライフスタイルを彩るクルマ。最大積載容量は1490Lと、先代をさらに25L上まわりました。ラゲッジルームには使い勝手をいっそう高める便利な機能を搭載しており、さまざまなニーズにきめ細かく対応できる」として、4:2:4分割可倒式になったリアシートやワンタッチでバックレストを格納できる機構、テールゲートを運転席やキースイッチで自動的に開閉できる“EASY PACK自動開閉テールゲート”など、ステーションワゴンならではの便利な機能の数々を紹介した。
次に新型Cクラスの開発コンセプトである「アジリティ(俊敏性)&インテリジェンス」にも触れ、アジリティが「アルミ素材を量産車としては類を見ないほどの約50%採用しながら、高張力鋼板などを適材適所に組み合わせた軽量高剛性ボディー、そしてクラス最高水準の空力特性、新開発のサスペンション、高効率な最新の4気筒ターボエンジンから生まれている」と解説し、インテリジェンスについては「新型Cクラスはメルセデスが世界で初めて実用化した、レーダーとカメラによる先進の安全運転支援システムを搭載している。6つのミリ波レーダーやステレオマルチパーパスカメラなどのセンサーを駆使してクルマの周囲を常にモニターしており、状況を判断してアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で操作する“部分自動運転”を実現しました。いわば知能を備えたクルマです」と紹介している。
最後に上野氏は「来年後半以降、Cクラスには新しいパワートレーンを次々と導入する予定。Cクラスに初のクリーンディーゼル“BlueTEC”を4気筒で、そしてプラグインハイブリッドも導入する予定になっている」と締めくくった。
限定250本の特別モデル「インヂュニア・クロノグラフ“ニコ・ロズベルグ”」も発表
IWCシャフハウゼンはスイスの高級時計メーカー。メルセデスAMGペトロナスF1チームのドライバーであるニコ・ロズベルグ選手とルイス・ハミルトン選手の2人は、ともに同社のアンバサダーも務めている。その縁からこの2選手とのコラボレーションモデルが実現し、「インヂュニア・クロノグラフ“ニコ・ロズベルグ”」「インヂュニア・クロノグラフ“ルイス・ハミルトン”」が生み出された。それぞれ250本限定となる。
ブランデラ氏はインヂュニア・クロノグラフ“ニコ・ロズベルグ”について、「彼は最初からどんな時計にしたいのか、どんな外観にしたいのかについて具体的な考えを持っていた。チタニウムのケース、サテン仕上げの文字盤やブラックストラップは彼の希望を取り入れた特長。外観はリューズ、リューズプロテクター、酸化ジルコニウム製のビスカバーなどを備え、そこにシルバーメッキの文字盤が組み合わされることにより、カジュアルでスポーティな印象になっています。秒針と12時位置にある積算計の針は、彼が7年間に渡って愛用していたヘルメットのネオンイエローカラーを想起させるものとなっています」と説明。また、チタニウム製ケースの裏蓋に埋め込まれているカーボン製のメダルにも触れ、キズや摩耗がある場合があるとした。これは「メルセデスAMGペトロナスF1チームの“シルバー・アロー”に実際に使われていた素材を使っているため」と語った。
「ベストなクルマで望む鈴鹿ではポールポジションを取って優勝したい」とロズベルグ選手
2人のプレゼンテーション終了後、この週末に開催されるF1日本GPを控えたニコ・ロズベルグ選手が登場。マイクを渡されると「こんにちは、お元気ですか」と日本語で挨拶して会場を沸かせた。
ブランデラ氏から、今回デザインに参加した時計でなにを表現したかと尋ねられると「自分の時計を設計する機会を得たのはとてもエキサイティングな経験。限られたエンジニアリングの枠の中で自由に表現した。僕自身が時計好きということもあるけれど、できあがった時計にはとても満足しているよ」と時計好きならではの一面を披露。
次いでスイス シャフハウゼンにある本社で機械式時計の製作現場を体験して感じたものは?という問いに対しては「現場を見てとても感動したよ。時計作りの技術は常に技術の最先端を目指しているという点でF1と共通点があるね。時計作りはとてもチャレンジングで、詳細にこだわる作業だというのを実際に見て、とても感動したよ」と口にした。
時計作りとF1の共通点をもう少し詳しくと質問されると「多くの共通点があるね。例えばこの時計の裏にはカーボン製のメダルが埋め込まれているけれど、実はこれは僕が乗っているF1マシンを材料にしたものなんだ。ケースのチタニウムも多くのF1マシンで使われている材料だよね」と答えている。
上野氏から「F1でメルセデスに乗ることにはどのような意味があるか?」という問いを投げかけられると「とても誇らしい体験だね。シルバーアローはF1の歴史の中でも伝説的な存在だからね。昔の映画を見たり、メルセデス・ベンツの博物館に行くのも好きだから、なおさら昔は圧倒的な力を持っていたと感じる。でも、今も新しい時代に同じことができていることにも感動するよ。今年はF1に新しいルールが導入されたけれど、新しいエンジンでも圧倒的な力を発揮しているからね。また、ドイツ人としてメルセデス・ベンツのマシンに乗るというのも大変光栄なことだよ。それに僕自身、メルセデス・ベンツ車が好きだから、それを代表できることも嬉しいね。すばらしいクルマだし、常に進化を遂げている。その証がこのクルマ(新型Cクラスステーションワゴン)だよね。日本での業績もよいと聞いているし、今年はまだあと3か月残っているから、ぜひ新しい記録を残してほしいと思うよ」と語り、F1マシンだけでなく、市販車に対してもしっかりフォローしながらコメントした。
プライベートで乗るメルセデス・ベンツの魅力は?と聞かれると「僕みたいな若い層にとってはかっこよくてクールなイメージがあるね。モナコでAMGに乗っていると最高の気分だよ。友人たちも凄いねとか乗せてほしいと言うよ。モナコではSLS ロードスターに乗っているけど、とても楽しいよ」と、セレブな面ものぞかせた。
最後に鈴鹿サーキットでのレースについて尋ねられると「とてもエキサイティングだと感じているよ。今年は鈴鹿サーキットにベストなクルマで臨むことができるからね。ポールポジションを取って優勝したいのはもちろんだけど、楽しみたいね」と、かなり自信がある様子を伺わせた。