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スズキ、最大トルクを100Nmに高めた“軽ホットハッチ”新型「アルト ワークス」
価格は150万9840円から。5速MTに加え、5速AGSや4WDも選択可能
(2015/12/24 11:17)
- 2015年12月24日発売
- 150万9840円~161万7840円
スズキは12月24日、軽自動車「アルト」の派生モデル「アルト ワークス」を発売した。価格は150万9840円~161万7840円
モデル | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 | JC08モード燃費 | 減税レベル(取得税/重量税) |
---|---|---|---|---|---|---|
アルト ワークス | 直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ | 5速MT | 2WD(FF) | 1,509,840円 | 23.0km/L | 20%/25% |
4WD | 1,617,840円 | 22.0km/L | ― | |||
5速AGS(5速AMT) | 2WD(FF) | 1,509,840円 | 23.6km/L | 20%/25% | ||
4WD | 1,617,840円 | 22.6km/L | ― |
アルト ワークスは2代目アルトの派生モデルとして1987年にデビュー。軽自動車として初めて64PSを発生するDOHCターボエンジンを搭載し、ビスカスカップリング式のフルタイム4WDをラインアップ。軽量なボディとの組み合わせで軽快な走りを手に入れ、スポーツ走行から競技車両のベースモデルまで幅広く活用されるなど人気を集めた。これまで4モデルのアルト ワークスが発売されているほか、かつて発売されていた「Kei」でも「Kei ワークス」が設定されるなど、スズキのスポーツモデルを代表する名称となっている。
外観ではボディカラーに「アルト ターボRS」と同じ「ピュアレッド」「ブルーイッシュブラックパール3」「パールホワイト」を設定するほか、新色として力強さを演出する「スチールシルバーメタリック」を加えて全4色をラインアップ。また、フロントマスクではヘッドライトガーニッシュに使うメッキ加飾の色調をダーク調として力強さを表現するほか、アッパーグリルを運転席側にも新設。外気の導入によってエンジンルーム内の冷却性を高めている。15インチアルミホイールはアルト ターボRSと同じエンケイ製だが、ソリッドなデザインのブラック塗装に変更された。また、ボディ側面に設定されたブラックのボディサイドデカールには、グレーとイエローのアクセントラインと「WORKS」の文字が入る。
ボディサイズはアルトの15インチタイヤ装着車、アルト ターボRSと同じ3395×1475×1500mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースも変わらず2460mm。車両重量は2WD(FF)の5速MT車が670kg、同5速AGS車が690kg、4WDの5速MT車が720kg、同5速AGS車が740kgとなっている。
エンジンは基本的にアルト ターボRSと同じ改良型の「R06A」型を踏襲するが、冷却水の制御温度を88℃から82℃に引き下げ、燃焼室の温度を下げて充填効率の向上とノック回避を実施。これにより最大トルクを2Nm/0.2kgm高め、最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク100Nm(10.2kgm)/3000rpmを発生する。また、加速時のレスポンスディレイも10%向上させたことにより、アクセルを踏み込んだときに鋭く反応する加速フィーリングを実現している。
トランスミッションはアルト ワークス用に専用開発した5速MTとパドルシフトを設定する5速AGSの2種類を用意。5速MTでは1速~4速のギヤ比をクロスレシオ化してエンジンのトルクバンドをしっかりとキープできるように設計。操作荷重を追究してダイレクトさや節度感を与え、シートからシフトノブの位置の最適化、シフトストロークのショート化などによって操作する気持ちよさを高めた。また、クラッチでも荷重特性の最適化でクラッチを操作する楽しさも演出している。5速AGSもアルト ターボRSの採用品をベースに専用チューニングを実施。トルクアップに合わせた専用変速マップを用意するほか、変速時間を最大10%短縮している。
足まわりもアルト ターボRSをベースに走行性能を引き締めるための専用チューニングを実施。アルミホイールはリム幅を4 1/2Jから5Jに拡大。EPS(電動パワーステアリング)の制御マップ最適化と合わせて応答性を高め、しっかりとした操舵フィーリングを発揮させる。また、前後のショックアブソーバーに専用の減衰力設定を採用し、ロールスピードの低減、ダンピング性の向上などを図っている。サスペンション形式自体はアルト ターボRSから変更なく、フロントがマクファーソンストラット、リアは2WD車がトーションビーム、4WD車がI.T.Lとなる。4WDはビスカスカップリング式フルタイム4WDを採用し、通常時は前輪寄りの駆動力配分にセッティング。路面のグリップ状態などに応じて前後の駆動力配分を自動制御する。
インテリアはアルト ターボRSの基本デザインをベースとしつつ、シート表皮のステッチやエアコンルーバーリングなどをレッドからシルバー系に変更。パッションを前面に出したアルト ターボRSと比較してシックな雰囲気とした。また、大きな変更点となるのはフロントシートに専用品となるレカロ製シートを採用すること。スポーツ走行中には頑健なホールド性を発揮し、かつロングドライブでの快適性も兼ね備える。座面前方のクッション硬度を適正化して、ペダル類の操作性も高めている。