ニュース
ヴァレオと市光、SDVエコシステムを人とくるまのテクノロジー展2025横浜でデモ 市光は有機ELのテールランプ展示
2025年5月22日 14:49
- 2025年5月21日~23日 開催
- 入場無料(登録制)
神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」が5月21日~23日の会期で行なわれている。入場料は無料(登録制)。
ヴァレオグループのヴァレオジャパンと市光工業は展示ホール385と386に向かい合わせでブースを設け、ヴァレオはSDVエコシステムを初披露し、市光工業は有機ELやRGB LEDを使った表現力を高いライティングの展示を行なった。
ヴァレオブース
ヴァレオのSDVエコシステムは、vOSを搭載したクルマとクラウドネイティブな開発ソリューションを展示した。vOSミドルウェアは、車両のソフトウェアの中核基盤として機能してドメインを超えたシームレスな統合を実現するというもので、ブースのデモではメーターパネルのバックグラウンド画像をその場で作成し、それを車両搭載にあたってシミュレーション環境でテスト、そして車両にOTAで搭載するまでの一連の動作を確認できる。
SDVに関連して、車両に搭載するADASドメインコントローラーとモジュラー型セントラルコンピュートユニット(MCCU)も展示した。
ADASドメインコントローラーはADASセンサーからのデータフローを管理してラウンドビュー、自動駐車、自動運転などに対応する。BMWが採用したことを明らかにしている。
モジュラー型セントラルコンピュートユニット(MCCU)は、アップグレード可能なモジュール設計としており、車両の進化に合わせてプロセッサを備えたモジュールの交換や追加、さらにメモリーも追加なども可能。ソフトウェアの進化だけにとどまらない車両のアップグレードに対して柔軟性を持たせた。
SDVやECU関連のほかは、ダッシュボードとフロントウィンドウの間に配置した横長の車載ディスプレイの「パノビジョン」を展示、前を見るドライバーが視線をそらさずにすむように情報提供し、乗員全員にも情報を提供する。新開発のローカルディミング・ディスプレイ・バックライトを組み合わせることで低消費電力とコントラストを最適化したという。
また、eアクスルでは「スマートeドライブ 6イン1」は日本初展示。内部油冷と外部空冷を組み合わせることで自己完結式の冷却設計とし、クーラントループを不要にした。
BEV(バッテリ電気自動車)向けでミッドサイズBEV向け液冷バッテリクーラープレートを展示。一体型配管とワンショットろう付けで、最適な冷却と漏れリスクを最小限に抑えるという。
コネクティビティ向けには、5GやWi-Fi、Bluetoothをはじめ、さまざまな無線通信を最適なアンテナとともに1つのパッケージに集約した「フラットアンテナ統合型テレマティクスコントロールユニット」を展示した。
市光工業ブース
市光工業のブースでは、最新のライティングとしてアウディ「A6 e-tron」のテールランプに採用した有機ELを使った「OLED 2.0 デジタルリアシグナリング」を展示。第2世代のOLEDによりハイコントラストの表示ができ、アニメーションコントロール、後続車の距離に応じた警告を示す記号の表示なども可能。表示の耐久性や信頼性についても第2世代ということで十分なレベルにあるという。
また、中国のLynk&CoのZ10に搭載の「RGBフロントフェイシア シグナリング」は、224個のRGB LEDを使ってさまざまなカラーのアニメーションランプを実現する。左右に広がるRGB LEDの下には、レンズ高さ15mmというヘッドライトも内蔵している。