TDK、3端子貫通型フィルタのラインアップ拡大 車載用35V品で1005サイズの0.22μFと10V品で2012サイズの4.7μF

3端子貫通型フィルタの車載用製品「YFF」シリーズに新製品2種を追加

　TDKは6月3日、3端子貫通型フィルタの車載用製品「YFF」シリーズで業界最大の静電容量となる、35V品で1005サイズ（1.0×0.5×0.4mm［長さ×幅×厚み］）の0.22μF製品「YFF15AC1V224M」と、10V品で2012サイズ（2.0×1.25×0.85mm［長さ×幅×厚み］）の4.7μF製品「YFF21AC1A475M」を開発し、6月より量産を開始したと発表した。

　車載電装機器の高機能化に伴い、セットの異常動作への対策が一層求められている昨今、異常動作の要因となる電圧変動や高周波ノイズを低減するためにコンデンサが多数使用されている一方、セットの小型化も進んでおり、部品数の削減も求められているのが現状。これらの課題に対し、低ESL（等価直列インダクタンス）を特徴とする3端子貫通型フィルタの需要が高まっているという。

　今回発表された新製品は、材料選定と製品設計の最適化により同一サイズの自社製品と比べ、6.3Vから35Vへの大幅な高耐圧化と、0.47μFから4.7μFへの大幅な大容量化を実現。35V品（挿入損失40dB:4MHz～2GHz）は電源系統の入力から出力まで従来品より幅広い電源ラインで使用可能で、4.7μF品（挿入損失30dB:300kHz～3GHz）は入力コンデンサとして従来品より電圧変動の低減と高周波ノイズ対策に効果的という。また、セットの使用条件によっては、同程度に電圧変動を抑制するために必要な部品数をMLCC（積層セラミックコンデンサ）から半減することも可能としている。