MONET、マルチタスク車両に「スターリンクビジネス」アンテナ搭載 設定5分で衛星通信による高速データ通信が利用可能に

「Starlink Business」のアンテナを搭載したマルチタスク車両

　MONET（MONET Technologies）は7月10日、ソフトバンクが提供する衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink Business（スターリンクビジネス）」のアンテナを搭載したマルチタスク車両を、国内の自治体や企業向けに提供を開始した。

　MONETが提供するマルチタスク車両は、医療や行政サービス、防災、現場事務所など、車内のレイアウトを柔軟に変更してさまざまな用途に活用できるMaaS向けの架装車両。

　これまでマルチタスク車両で「Starlink Business」を利用する場合は、車両の近くにスタンド型の「Starlink Business」のアンテナを設置してケーブルで接続する必要があり、設置にかかる手間や時間、悪天候下での作業の困難さなどに課題があった。

「Starlink Business」のアンテナを搭載したマルチタスク車両

　今回、提供を開始する「Starlink Business」のアンテナを搭載したマルチタスク車両では、停車後に電源を入れて専用のアプリを操作するだけで通信ができ、アンテナの設置作業が不要。従来はアンテナの設置と設定に約30分を要していたが、アンテナを搭載した車両では設定のみの約5分で済み、約83％の時間短縮につながることが確認できたとしている。

　これにより、マルチタスク車両におけるサービス提供までの時間が大幅に短縮され、訪問場所や訪問回数の拡大など運用効率の向上を実現することで、より多くのサービスを提供できると同時に、「Starlink Business」を利用することで、通信環境が整っていない地域や災害発生時でも、衛星通信による安定した通信環境と高速データ通信が利用可能となる。

　MONETでは、さまざまなニーズに対応できる車両の開発や導入を進めるとともに、今後も自治体や企業との連携を通して、MaaSによる社会課題の解決と新たなモビリティサービスの創出に取り組むとしている。