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ブリヂストン、杉並区と次世代タイヤ「エアフリー」の連携協定 都内では初のグリスロ公道実証実験
2026年3月5日 18:43
- 2026年3月5日 開催
ブリヂストンと杉並区は3月5日、次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」を装着したグリーンスローモビリティ(以下グリスロ)の実証実験を開始した。今回の杉並区での実証実験はカートタイプのグリスロとしては全国初、都内では初のグリスロ公道実証実験となる。
ブリヂストンは2025年1月に滋賀県東近江市、同年2月に富山県富山市、同年11月に福岡県久留米市とエアフリーの実証実験に関する連携協定を締結。同年11月にエアフリーを装着したバスタイプのグリスロを使用した全国初となる実証実験を富山市で開始しており、2026年のエアフリー社会実装に向けて着々と歩みを進めている。
エアフリーは専用形状のアルミホイールに熱可塑性樹脂の基本骨格、ゴムによるトレッドで構成され、通常のタイヤと異なり空気を必要としないことから“パンクしない次世代タイヤ”と呼ばれる。2008年に登場した第1世代、2013年に登場した第2世代に続いて現在のエアフリーは第3世代(2023年登場)となっており、第1世代/第2世代が1人乗りのモビリティ向けだったのに対し、第3世代は2~4人乗りの超小型EV(グリスロ)を対象とし、より強くてしなやかな素材・適切にひずむ構造を用いているのが特徴となっている。
一方、杉並区では誰もが気軽で快適に移動できる地域社会の実現に向け、移動の選択肢を拡充するための新たな公共交通サービスの活用を検討・実施しているところ。グリスロについては2021年度から導入の検討を開始し、荻窪駅南側地域の回遊性向上に向け新たな移動サービスとして2024年11月から本格運行を開始。そしてブリヂストンと杉並区はグリスロ運行事業とエアフリーに関する連携協定を2月20日に締結し、今日に至っている。
3月5日には荻外荘(てきがいそう)公園(東京都杉並区荻窪)で取材会が開かれ、杉並区 都市整備部 交通企画担当課長の石森健氏、ブリヂストン 新モビリティ事業部門長の太田正樹氏、ブリヂストン 探索事業AirFree開発推進部長の岩淵芳典氏が出席して取材に応じた。
杉並区の石森氏は荻窪が国内最大の交通結節点であり、荻外荘をはじめとする杉並の文化的・歴史的資源へのアクセス改善、高齢者を含む地域住民の日常移動の利便性向上、街全体の活性化を目的としてグリスロを導入したと説明するとともに、グリスロの運行開始から1年が経過し、想定を上まわる利用者数を記録していることを報告した。
そしてさらなる利便性向上のため、杉並区独自のMaaS「ちかくも」との連携を進めており、車両の現在位置、混雑状況、各停留所の次便出発予定時刻の確認機能や、停留所周辺店舗の検索機能を提供していることを紹介。「これらの活用により、荻窪地域のさらなる活性化につなげていきたい」と抱負を語るとともに、エアフリー実証実験への協力理由としてリサイクル可能素材による資源有効活用・廃棄物削減効果、パンクしないことによる運行継続性の向上、安全性向上を挙げ、合わせて持続可能な公共交通の実現とゼロカーボンシティ推進への期待感も示した。
また、ブリヂストンの太田氏は、エアフリーが持つパンクレス・メンテナンス効率化による「移動を止めない」価値、安心・安全、サステナビリティといったエアフリー導入による価値とグリスロの親和性が高いことを強調するとともに、「富山市での公道実証実験がバスタイプのグリスロだったのに対し、杉並区における実証実験はカートタイプのグリスロであり、このカートタイプのグリスロとしては全国初の公道実証実験かつ、都内では初のグリスロによる公道実証実験となります。今回は、都市部ならではの住宅街をめぐる歩行者の多い走行環境、密な運行スケジュール、多くの利用者というような、車両タイプも使用環境も異なる条件下で、エアフリーのさらなる価値の検証を進められることを期待しており、また、この荻窪駅南側エリアのさらなる活性化、荻窪三庭園や地域商店街へのアクセスに少しでも貢献できることを願っております」と述べた。









