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スバルの2026年3月期通期決算、バッテリEVに係る減損損失など営業利益は401億円に
自社開発バッテリEV導入時期を延期し、ICE系商品へ開発リソースをシフト
2026年5月15日 15:30
- 2026年5月15日 発表
スバルは5月15日、2026年3月期通期(2025年4月1日〜2026年3月31日)の決算を発表。売上収益は4兆7850億円、営業利益は401億円、税引前利益は1075億円、当期利益は908億円となった。
営業利益401億円に関しては、第3四半期決算で発表していた営業利益見通し1300億円に対して減益となったが、これは米国の環境規制の大幅な変更の影響を受けたもので、同社ではバッテリEVに係る開発資産について回収可能性を再検討し、減損損失を計上。あわせて、当該見直しに伴う関連費用について、現時点で入手可能な情報に基づく合理的な見積もりを行ない、合計で578億円の費用計上を行なったことなどが影響した。
一方、2027年3月期の通期見通しは、売上収益5兆2000億円、営業利益1500億円、税引前利益を1800億円、当期利益1300億円とした。
2026年3月期の実績について、スバル 代表取締役社長 CEOの大崎篤氏は「2026年3月期は、さまざまな外部環境の影響を受けた1年となりました。米国追加関税や為替変動、原材料高騰などにより、3000億円レベルの影響が発生。加えて、米国環境規制の大幅な緩和を受け、環境クレジットおよびバッテリEVに係る減損損失とそれらに関わる費用を計上したことにより、営業利益は401億円となりました」と説明。
なお、現時点で想定しうるバッテリEV関連の費用は、2026年3月期をピークとして、おおむね計上を完了したという。
大崎氏は「関税や原材料の高騰などの影響を完全に打ち返すには至らなかったものの開発・生産・販売の各領域で連携し、環境変化に迅速に対応することにより成果を創出しました。当社の環境変化への適応力と柔軟かつ機動的な対応力を改めて確認できた1年でした」と総括した。
また、決算説明会では、自社開発のバッテリEV導入時期を延期し、開発リソースをICE系商品へシフトする考えが示された。大崎氏は「今後は、バッテリEV開発で得られた短期間で開発するプロセスや技術資産、知見を活用し、タイムリーなクルマづくりとラインアップの拡充を図ります。なお、自社開発のバッテリEVの導入時期は延期しますが、バッテリEVが将来のカーボンニュートラル社会の実現に重要な選択肢であるという考え方には変わりはなく、バッテリやeAxleなど、将来に不可欠な基盤技術の開発は継続します」と説明した。
2025年11月10日に発表した成長投資1.2兆円に関しても、自社で開発するバッテリEVの導入を当初想定時期よりも延期し、自社開発バッテリEVの量産開発のリソースをICE系商品へ再配分することが明らかにされた。投資額は不変とするものの、投資領域を柔軟に組み換え、実行していく計画としている。
2027年3月期に向けて、大崎氏は「『2025方針』に基づく取り組みの成果を着実に収益へと結び付けていく1年とします。また、昨年来、拡充してきたフォレスターやクロストレックのハイブリッドモデルなどのICE系商品やアライアンス開発のバッテリEVなど、新商品が本格的に出そろうタイミングとなります。こうした商品の拡充に加え、お客さま需要を的確に捉えたグレード構成の最適化や市場間のアロケーションなどもさらに機動的に推し進めます。これらにより、足下では、競争が激化している主力の米国市場において堅調な販売を維持するとともに、日本、カナダなどグローバル市場でのさらなる売り伸ばしを図り、営業利益1500億円を目指します」との意気込みが語られた。
































