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トヨタ、復刻した「初代クラウン」や「2000GT」で日本車メーカーとしてイタリアのヒストリックラリー「1000Miglia(ミッレミリア)」に初参加

特別企画“1000Miglia Gran Turismo Experience 2026”

イタリアのヒストリックラリー「1000Miglia(ミッレミリア)」内で行なわれる特別企画「1000Miglia Gran Turismo Experience 2026」に参加するトヨタ自動車スタッフ、ポリフォニー・デジタルスタッフ

 トヨタ自動車は6月9日、イタリアのブレシアを拠点に開催される「1000Miglia(ミッレミリア)」の特別企画「1000Miglia Gran Turismo Experience 2026」に参加することを発表した。ミッレミリアは1927年~1957年にイタリアで行なわれた公道レースを源流とし、量産車の走行性や耐久性、安全性などの技術的価値を示すことを目的として行なわれた公道ラリー。ミッレミリアの名前は、1000マイル(約1600km)走ることからきている。

 現在はヒストリックラリーとして1927年~1957年の原型を保ったクルマの参加に限定しており、イタリアのブレシアを起点に各地を走るイベントとして開催している。

ドライバーとして参加する、クラウンなどの開発責任者であるトヨタ自動車 清水竜太郎氏(左)、ポリフォニー・デジタル 代表取締役 プレジデント 山内一典氏(中)、Toyota Gazoo Racing World Rally Team ヤリ-マティ・ラトバラ氏

 このミッレミリアには、リアルドライビングシミュレータ「グランツーリスモ」シリーズを開発したポリフォニー・デジタルが企画する特別企画“1000Miglia Gran Turismo Experience 2026”があり、トヨタ自動車はミッレミリアを「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の源流の一つととらえ、大会の持つ伝統と格式に敬意を表し、サポートイベントであるミッレミリアグランツーリスモに、昨年1月に発売70周年を迎えた初代クラウンを筆頭として、トヨタが重ねてきた歴史とモータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりの歩み、日本のクルマ文化を伝える5台で出走し、レース距離である1000マイル完走を目指すという。

 トヨタが参加させるクルマは、「初代トヨペットクラウン(RS型)」「トヨタスポーツ800(UP15型)」「トヨタ2000GT(MF10lL型)」「スープラ(JZA80型)」「レクサス LFA」の5台。ドライバーとしては、トヨタ自動車からクラウンの開発責任者でもあった清水竜太郎氏、凄腕技能養成部 豊岡悟志部長代理、ヤリ-マティ・ラトバラ氏、グランツーリスモの開発者でもありポリフォニー・デジタル代表取締役 プレジデントである山内一典氏らが参加する。

今回のトヨタ自動車の参加は、グランツーリスモとミッレミリアの交流から生まれた企画。山内氏は、自らがグローバルでその流れを作り出したJDM(Japanese Domestic Market)の代表車種「スープラ(JZA80型)」のドライバーを務める

 山内氏によると、特別企画“1000Miglia Gran Turismo Experience 2026”はミッレミリアのCOO(Chief Operating Officer、最高執行責任者)との出会いから生まれた企画で、ニュルブルクリンク、ペブルビーチ、JDM(Japanese Domestic Market)などクルマの文化をリアルシミュレータを通してグローバルに広げている「グランツーリスモ」の思いが込められているという。

ラトバラ氏に、トヨタ 2000GTのエンジンを説明する清水氏

 今回、トヨタ自動車は「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を現地現物で学ぶために参加。日本自動車会議所のスローガンである「クルマをニッポンの文化に!」のもと、欧州と日本のクルマ文化の交流、共にクルマ文化を広げる仲間づくりに努めていくという。

初代トヨペットクラウン(RS型)

初代トヨペットクラウン(RS型)

 1955年1月に発売された、日本で初めての純国産車。今日に至るトヨタのレース活動の始まりのクルマであり、1956年にはロンドンー東京5万キロドライブを敢行し、8か月かけて完走。1957年には豪州一周ラリーに日本車として初めて参戦し、完走。2025年1月には発売70周年を迎えた。

初代クラウン RS型
豪州一周ラリーに参戦する初代クラウン

トヨタスポーツ800(UPl15型)

トヨタスポーツ800(UP15型)

 1965年4月、パブリカスポーツを祖として、空気力学を重視した機能的スタイルをそのままに登場した、トヨタ初の2人乗りスポーツカー。モータースポーツにおいては1965年、デビュー戦の全日本自動車クラブ選手権で優勝。1966年の第1回鈴鹿500kmレースでは、軽量さを武器に給油なしで500kmを走り切り、優勝を飾った。

スポーツ800 UP15型
全日本自動車クラブ選手権を走るスポーツ800

トヨタ2000GT(MF10L型)

トヨタ2000GT(MF10L型)

 世界で通用する本格的なグランツーリスモを目指して開発。1966年の速度記録チャレンジで3つの世界記録と13の国際新記録を樹立し、世界を捉えたクルマ。国内では現在のスーパー耐久シリーズの源流、富士24時閻耐久レースでl-2フィニッシュを成し遂げた。

2000GT MF10L型
スピードトライアルに挑む2000GT

スープラ(JZA80型)

スープラ(JZA80型)

 走行性能だけでなく、環境性能や安全性能も最大限に高めた、THE SPORTS OF TOYOTAとして、当時の新しいスポーツカー像を提案したクルマ。マスタードライバー、モリゾウの原点となったクルマでもある。JGTC(現在のSUPER GT)でも活躍した。

スープラ JZA80型
モリゾウ氏が故・成瀬弘氏と運転特訓を行なったスープラ

レクサス LFA

レクサス LFA

 LEXUSブランドのフレミアムスポーツを示す“F”の頂点に立つクルマとして、運転する楽しさがもたらす「感動官能」を極限まで追求したクルマ。開発段階から当時マスタードライバーであった成瀬弘さんによって徹底的にニュルで鍛えられ、ニュルブルクリンク24時閻レースでは2つのクラスで合計5度のクラス優勝を果たした。

レクサス LFA
2011年、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したLFA

6月8日は車検、6月9日の決勝スタートに向け準備が進む

6月8日、現地では車検が進む

 6月8日の現地では、ミッレミリア参加に向けて規定のステッカー貼りや車検などの準備が進んでいた。1927年~1957年のクルマというヒストリックラリーであるものの、フェラーリトリビュートなど各種の特別企画枠があり、現地は自由な雰囲気。

フェラーリトリビュートエリアには、現代的なフェラーリもたくさん置かれていた
こちらはガルウィングタイプのドアを持つメルセデス・ベンツ車が並ぶエリア。メルセデス・ベンツはクルマを発明して140周年となり、特別なスペースを用意していた
クラウンの開発に携わるトヨタ自動車 安部朋彦氏(左)、同 辻賢治氏(中)、同 清水竜太郎氏(右)と、初代クラウン
トヨタ自動車 凄腕技能養成部 豊岡悟志部長代理(左)と、清水氏。トヨタ 2000GTとともに

 トヨタ自動車のエリアでも、現地のクルマ好きらがトヨタ 2000GTなどを見つけ、スタッフに質問を行なう姿が見られた。各所でクルマ好きならではの交流が行なわれていた。

(左から)初代クラウン RS型、トヨタ スポーツ800 UP15型、トヨタ 2000GT MF10L型、スープラ JZA80型、LEXUS LFA