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モリタ宮田工業、PFAS(有機フッ素化合物)不使用の泡消火薬剤「フロレス」 駐車場用泡消火設備にも対応

2026年6月29日 発表
PFAS(有機フッ素化合物)不使用の泡消火薬剤「フロレス」を開発

 モリタ宮田工業は6月29日、駐車場用泡消火設備にも対応するPFASフリーの合成界面活性剤泡消火薬剤「Flawless(フロレス)」を開発し、7月から販売を開始すると発表した。

 駐車場などで発生する、ガソリンやオイルなどの可燃性液体(非水溶性)による油火災に対しては、一般的に泡消火薬剤が使用されている。しかし、従来の泡消火薬剤は、消火性能を高めるためにPFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances:人工的に作られた有機フッ素化合物)が含まれており、人体や環境への影響から、現在では世界的にPFASを含む製品に対する規制が強化されている。

 国内でも、すでに設置されているPFASを含む泡消火薬剤は一定の条件下で消火活動に使用することが認められているものの、更新時期を迎える既存泡消火薬剤の代替品確保や、今後の安定供給に対する懸念が高まっており、PFASを含まない代替品の開発が急務となっていたという。

 そこでモリタ宮田工業は、PFASを一切含まない環境性能と消火性能を両立した泡消火薬剤フロレスの開発に成功。フロレスは、ガソリンやオイルなどの可燃性液体(非水溶性)による油火災に加え、木材や紙などが燃焼する普通火災にも対応するのが特徴。フロレスの導入により、既存泡消火薬剤の供給不安を解消し、万が一の火災に対しても確実な消火体制を維持し、安心・安全な事業運営に貢献するとしている。

合成界面活性剤泡消火薬剤「フロレス」の特徴

 複数の界面活性剤の相乗効果を利用し、油面上に緻密かつ強固な界面膜を形成する「精密界面制御技術」を新たに開発。これにより油面上における速やかな流動展開性と、優れた再燃防止性を確保。加えて、泡の安定性および耐火性にも優れ、PFASフリーでありながらも、水成膜泡消火薬剤に匹敵する高い発泡性能と消火性能を発揮する。

精密界面制御技術イメージ図

 フロレスは、ガソリンやオイルなどの可燃性液体(非水溶性)による油火災(B火災)に加え、木材や紙などが燃焼する普通火災(A火災)にも対応し、低発泡から高発泡まで幅広く対応可能なため、可燃性液体(非水溶性)の流出火災や、倉庫での火災などさまざまな用途に使用できる。

B火災(油火災):低発泡による消火試験

 低発泡により泡が油面上を素早く広がり、燃料表面を確実に覆うことで可燃性蒸気の発生を抑制し、高い消火性能と再燃防止性能を発揮。そのためガソリンや軽油などの可燃性液体(非水溶性)による火災に有効。

B火災(油火災):低発泡による消火試験

A火災(普通火災):高発泡による消火試験

 高発泡により短時間で火災区域を泡が覆うため、倉庫や物流施設などにおける普通火災にも有効。

A火災(普通火災):高発泡による消火試験

 既存のモリタ宮田製駐車場用泡消火設備のフォームヘッド(MFH-35-2)との互換性もあり、既存設備を大きく改修することなく速やかに導入可能。また、従来のフォームヘッドの設置高さ制限である8mから最大10mへの向上を実現し、大型駐車場など天井の高い施設への導入も可能となっている。そのほかにも、-10℃までの低温環境に対応し、冬期における泡消火薬剤の凍結リスクも軽減している。

10mの駐車場用泡消火設備に対応
パッケージ。内容量は20L