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アーチオンの日野と三菱ふそうが約50万台のコネクテッド車両データを活用 国内商用車メーカー初のデータ分析サービス開始

2026年7月30日 発表
左からARCHION株式会社 CDO(Chief Digital Officer) 萩原恭太郎氏、三菱ふそうトラック・バス株式会社 モビリティトランスフォーメーション コネクティビティ&デジタルサービス 部長 フロリアン・ローシュ氏、日野コンピューターシステム株式会社 ソリューション推進部 部長 重藤崇志氏

日野と三菱ふそうのコネクテッドデータ活用による新たな取り組み

 ARCHION(アーチオン)は7月30日、ARCHIONグループの日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの車両コネクテッドデータを統合し、物流インフラの課題解決を支援するデータ分析サービスを2026年7月から開始したことを明らかにした。

 新たなサービスは、日野グループの日野コンピューターシステム(HCS)が提供する物流ビッグデータサービス「Logita(ロジータ)」に、従来の日野の車両データに加え、新たに三菱ふそうの車両データを連携・追加するもの。

 国内商用車メーカー2社がコネクテッドデータを相互統合して外部向けデータ分析サービスを展開するのは、国内商用車業界初の取り組みとしている。

 従来、中型・大型トラックが中心の日野のデータのみで運用していたLogitaに、三菱ふそうが強みを持つ小型トラックなどのデータが加わることで、対象となる接続車両数は国内最大級の約50万台規模へと拡大する。

日野と三菱ふそうの車両の約50万台が共同データ分析サービスの対象となる

 さらに、データ取得頻度についても最大で「1秒に1データ」レベルの高粒度データが加わり、これにより高速道路や幹線道路だけでなく、ルート配送やラストワンマイル配送が行なわれる生活道路レベルの交通流動・物流動態まで、24時間365日高精度に可視化・分析することが可能になるとしている。

乗用車とトラックのデータの特徴
日野のコネクテッドデータの特徴
コネクテッドデータからわかること

 同日開催された取材会には、ARCHION CDO(Chief Digital Officer)の萩原恭太郎氏、日野コンピューターシステム ソリューション推進部 部長の重藤崇志氏、三菱ふそうトラック・バス モビリティトランスフォーメーション コネクティビティ&デジタルサービス 部長のフロリアン・ローシュ氏が登壇した。

会見の冒頭でコネクテッドデータ活用の狙いと概要を語るARCHION CDOの萩原恭太郎氏

 データ連携の背景や目的について、ARCHION CDOの萩原氏は「目に見えないデータ分析サービスですが、われわれがデータを集めている目的には、車両基本機能、付加価値向上、メンテナンスサポート、そして社会課題・物流課題の解決という4つの柱があります」と説明。

コネクテッドによる4つの価値提供

 さらに「日野は中型・大型トラックを得意とし、ふそうは小型トラックを得意としています。この両社の要素が入ることで、幹線道路だけでなくラストワンマイルで使われる生活道路の可視化や社会課題の解明など、新たなお役立ちができると考え決断しました」と、統合による相乗効果について語った。

今回のリリース内容のイメージ
具体的なユースケースや「Logita」の技術的仕組みを詳細に解説する日野コンピューターシステムの重藤崇志氏

 続いて登壇した日野コンピューターシステムの重藤氏からは、具体的なデータ活用事例やソリューションが解説された。Logitaでは、走行データから交通量・交通流、走行軌跡、急加減速、路面状況(ワイパー作動による天候状況を含む)などを可視化できるという。

日野が展開してきたデータ分析サービスLogita
Logitaの提供方法
Logitaの導入事例

 具体的なデータ活用例として、重藤氏は、冬季の大雪時におけるトラックの立ち往生(スタック)発生予兆の検知ロジック開発や、FCVトラックに向けた水素ステーションの最適な立地予測・需要予測レポートの提供、大雨・洪水時の迂回ルート解析などを挙げた。

雪道におけるスタック判定ロジック
水素ステーションの需要予測
港からの物流の動きを見える化することにより、燃料の補給ポイントやドライバーの交代ポイントなどの配置を考えることができるという

 今後、約50万台のビッグデータを活用することにより、自治体や官公庁、建設コンサルタントなどが行なう道路インフラの維持管理、道路修繕計画の高度化、防災・減災施策、カーボンニュートラル施策への貢献度と分析精度が大幅に向上するという。

共同データ分析サービスにおけるユースケース
Logitaのスキーム

 なお、提供形態としては、匿名化・統計化処理を施したCSVデータ提供のほか、分析レポート、API連携、直感的に状況を把握できるダッシュボード画面などをそろえている。

グループ統合による顧客・社会への価値創出について回答する三菱ふそうのフロリアン・ローシュ氏

 日野と三菱ふそうがデータで手を取り合うことに対して、三菱ふそうのローシュ氏は、「これまでふそう単体では外部向けのアナリティクスサービスを持っていませんでしたが、統合によって両社で協力し、お客さまや日本社会、そしてARCHIONグループ全体に対してより高い価値とシナジーを生み出す機会が得られました」との思いを述べた。