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JEITA「CEATEC」と自工会「Japan Mobility Show Bizweek」併催で目指す日本産業界の「Transformation」とは? 10月13日から始まるイベントの詳細を聞く
CEATEC 実行委員会委員長 後藤和男氏、モビリティショー委員会 ショー企画部会 部会長 齋藤隆幸氏
2026年10月5日 11:00
- 2026年10月13日~16日 開催
- 入場料:無料(全来場者登録入場制)
電子情報技術産業協会(JEITA)が主催するデジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2026(シーテック 2026)」と、日本自動車工業会(自工会)が主催するモビリティ関連企業と次世代を担うスタートアップ企業による共創を生み出すためのビジネスイベント「Japan Mobility Show Bizweek 2026(ジャパンモビリティショー ビズウィーク2026)」(以下、JMS Bizweek)が、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で10月13日~16日の4日間にわたって併催される。入場料は無料で全来場者事前登録制。
CEATECとJMS Bizweekは2024年に初めて同会期・同会場での併催を実現。Japan Mobility Showがモビリティの未来に向けたワクワク感を提示する「ショーイヤー」とビジネスの出会いを生む「プロセスイヤー」で内容を入れ替えながら開催しているため、今回で2度目の併催となる。
E2E(エンドツーエンド)の自動運転やSDV(ソフトウェアデファインドビークル)、音声認識によるAIエージェントなど、近年はクルマの知能化が加速度的に進んでおり、それぞれの産業界が密接さを増している。
実際に会場に足を運ぶとどのような体験ができるのかを、それぞれのイベントで企画・運営を取りまとめているCEATEC 実行委員会委員長 後藤和男氏とモビリティショー委員会 ショー企画部会 部会長 齋藤隆幸氏の両氏に鼎談形式で聞いたものを再構成している。モデレーターはCar Watch編集部の谷川潔が担当した。
「業界団体が主催する大きな展示会が2つ同時に行われること自体がまず凄い」
編集部:今回、CEATECとJMS Bizweekが併催という形になって2度目になりますが、まずは前回の振り返りから教えてください。2024年に初めてこういった形で開催されましたが、CEATECを主催するJEITAとしてはどのような感触を持ちましたか?
後藤委員長:個人的なところから言いますと、2年前にご一緒させていただいたときに感じたのは、自分の会社のブースにいたときに説明員と来場者の方々が名刺交換をしていて、ふと見ると、それまでのCEATECには来ていなかったような自動車メーカーの方々も数多く見受けられたことです。我々もちょうど自動車関係とか、それに関連するような展示をしていましたので、普段会えないような会社の方々と接点を持つことができて、とてもよい4日間を過ごしたという記憶があります。
編集部:元々CEATECは火曜日から金曜日までのビジネスデーに開催するのが基本で、ビジネスイベントとして行なわれていましたが、そのなかでもそんな印象ですか?
後藤委員長:そうですね。来場者について会期後に主催者から2024年の実施報告書が出ていますが、来場者属性を見ると自動車・輸送機器という業種の方々の割合がほかの年度と比べてぐっと伸びていました。CEATECに出展しているそれぞれの出展者さんも、それまでとは違う方との接点を持つことができたのではないでしょうか。非常に有意義でした。
編集部:ビジネス的なマッチングが増えたところもあったのでしょうか?
後藤委員長:実際のところ、出展したそれぞれの会社でどれだけ継続的なコミュニケーションになっているのかまでは把握していませんが、新しい接点がたくさん生まれたのが2年前の2024年開催だったのではないかと思っています。
編集部:自工会側としてはどうでしょうか? その昔の東京モーターショー時代には「乗用車ショー」「商用車ショー」という形で開催したり、隔年開催の場合は開催自体がなかったりしていました。3年前に東京モーターショーがモビリティ全般をリードするジャパンモビリティショーとして生まれ変わり、2年前にIT系のCEATECといっしょにイベントをするという新しい試みも始まりました。CEATECと併催することで、モビリティ業界における学びや気づきとかはありましたか?
齋藤部会長:そうですね、われわれは2023年にそれまでの東京モーターショーからジャパンモビリティショーという形になっています。モビリティショーになったことでモビリティ業界だけではなく、いろいろな業界の方と仲間作りをさせていただいて、モビリティ産業、ひいては日本の産業が競争力をつけていけるような形にできるよう、いろいろな出会いを探せる場にしたいということで、2023年からJMSをやらせていただいています。
そのなかで、前回のJMS BizweekはBtoBに特化した形で開催して、普段われわれが関わらせていただいている領域とはまったく別の、IT・エレクトロニクス業界のみなさんとの接点を持てたことで、いろいろな方から「モビリティ産業もちょっと面白いことやってるな」みたいに思っていただけたり、実際にちょっといっしょにやってみたいというお声もいろいろな業界の方からたくさんいただいたりしていると聞いています。そういった意味では、CEATECには本当にたくさんの人がいらっしゃいますので、そういった方々と新たな接点を持たせていただけたのは非常にありがたかったと思っています。
編集部:併催時の入場者数はどうですか? 出展面積や出展者数ではCEATECが大きく、IT関連の入場者が多いと思うのですが?
齋藤部会長:BtoBである2024年のJMS Bizweek単体で見ると、やはりCEATECのほうが入場者数も多いのかなという感じで、我々にとって非常にありがたいかなと。
後藤委員長:CEATEC側から見ても、モビリティ産業の方々との接点が増えるわけですから、お互いに接点が増えているんじゃないかなと思います。
編集部:ITとモビリティというと、クルマも電動化やCASEという側面があり、だんだん近くなってきているイメージもあります。それでもやはりこういう形で併催すると、大きなインパクトはありますか?
後藤委員長:デジタル産業の人たちが自動車産業の展示会に関わるというのは少ないですし、一個人としてモーターショーにクルマを見に行くことはありますが、オンビジネス的な環境でお互いに見聞きし合うという機会はあまりなかったんじゃないかと。
業界団体が主催する大きな展示会が2つ同時に行なわれること自体がまず凄いことだと思います。日本ではほかにない形です。しかも親和性が高い業界だと思いますので、非常によかったと思います。
編集部:今回は2024年から2年経ち、2度目という位置付けになりますが、再び併催するというのは、前回の評判がよく「またやりましょう」と、お互いに話して決まったという理解でよいですか?
後藤委員長:はい。CEATECの実行委員会内でも「2年前はご一緒させていただいたけれど、今回はどうなるの?」という質問が多かったくらいです。みんな凄く気にしていて、いっしょにできることが決まり「よかった」というような反応でした。
齋藤部会長:自工会の会合でも「われわれもCEATECさんとの連携を強化していくべきだ」という意見が出ていますし、理事のみなさんも非常に興味を持っていて「具体的にどんなことやるんだ?」と聞かれるようなこともあります。そういう意味では、期待感は非常に高いと言えますね。
入場パスを共通化、リアルの往来を増やして両イベント来場者の交流を促進
編集部:今回のCEATECのテーマは「Transformation」ですが、具体的にその「Transformation」は何を指していて、どういうことをやろう、どんなことを訴えていこうと考えているのでしょうか。
後藤委員長:デジタル技術を使う私たちの業界を含めて、AIの進歩が凄く速いです。そして「デジタルトランスフォーメーション」というような言葉が広告にも出てくるぐらいですし、劇的に変わろうとしているところを「Transformation」という言葉に置き換えて、変革という意味で使っています。
変革を起こしていこうということで、当初は技術に特化したキーワードをテーマワードにすることも検討しましたが、ただ、JEITAにはさまざまな規模、事業領域の会員がいます。そう考えると、「AI」のような特定の技術に絞るのではなく、私たちの業界が来場者や社会に対して何を訴えていきたいのかを表す言葉が必要です。そこで「Transformation」、つまり「変革」という言葉が最も合致するということで決まりました。
編集部:では、自工会としてはCEATECの「Transformation」というテーマに対して、どのようにCEATECといっしょに訴えていきたいかなどありますか?
齋藤部会長:自動車業界では本当にここ何年も「100年に一度の大変革期」という言葉がことあるごとに使われています。この点でまさに「Transformation」というコンセプトと、我々が抱いている「変わらなければいけない」という思いが合致していると考えています。今で言うと、本当にモビリティ業界は業界単独では生き残っていけないというか……。
編集部:モビリティ業界は、日本の中でも大きな業界ですが……。
齋藤部会長:クルマの開発1つ取っても、やっぱり今までのクルマの作り方と、それこそSDVのような領域でも、もうSDVを超えてAIDV(AIディファインドビークル)といった言葉も出てきています。
そういったなかで言うと、業界と連携してタッグを組むことでよりよい商品開発が可能になって、よりよい製品をみなさんにお届けするということが実現できるのかなと思っています。
そういった意味で、この「Transformation」というテーマは我々と非常に親和性が高いのかなと思っています。
編集部:具体的に、今回のイベントにおけるJMS Bizweekの展示はどんな内容になるのでしょうか。
齋藤部会長:まず、自工会としては足下のモビリティ産業の未来をしっかり作っていくという意味で「新7つの課題」という取り組みを進めています。この「新7つの課題」では、例えば「マルチパスウェイ」や「自動運転」といったさまざまな課題に各社がしっかりフォーカスして取り組んでいきましょう、業界一体となって取り組んでいきましょうと決めて活動しています。そしてこれらの取り組みによって、じゃあ先々どういったモビリティの未来像を描いていくのかというところを、しっかりストーリーとしてお伝えしたいなと思っています。
そのなかでも、例えば物流の話であったり、その先にあるサーキュラーエコノミーの話であったりというところを、パネル展示や各社さんの技術展示などを含めてわかりやすくお伝えしようと現時点では考えています。
編集部:2年前はさまざまなステージイベントなどもありましたが、今回もありますか?
齋藤部会長:もちろんあります。「未来モビリティ会議」という形で各OEM(自動車会社)のトップである自工会会長をはじめ副会長、理事のみなさまと、あとはいわゆる有識者の方々。この有識者の方々は、例えばフィジカルAIのスタートアップを手がけられていたり、自動運転を手がけられたりしている方などにもご登壇いただいて、モビリティ産業とスタートアップが融合していくことで、先ほども申し上げた“未来のモビリティ像”みたいなところをどのように実現していくのか示していきたい。
また、自動車産業の競争力を高めていくために、スタートアップのみなさまとの結びつきを強めていきたいと思っています。よりエンゲージメントを高めていくために、OEM側としてどういったサポートができるのかとか、具体的にどうやって進めていきましょうかといったことを、ステージ上で話せたらいいなと思っています。
編集部:JEITAのみなさんも、もちろんスタートアップに対するご理解はあると思いますが、この辺りの連携についても何かありますか?
後藤委員長:CEATEC側にもネクストジェネレーションパークというスタートアップが中心のエリアがありますし、デジタル産業内でのコラボレーションというか接点もあります。JMS Bizweekの方に行くことで、Bizweek側の人たちのスタートアップとCEATEC側に出展しているスタートアップで何かしらの接点とか、コラボレーションや共創みたいな形が生まれる可能性もあると思います。
とくにスタートアップに限らないとは思いますが、2つの展示会を併催していることによる相乗効果というか、いろいろな接点やコミュニケーションが生まれて、お互いの産業が発展していくような場作りになるといいかなと思います。
齋藤部会長:あと、細かい話ですが、今回もお互いで用意している入場に必要なパスを共通化して、自由に行き来できるようにしています。
編集部:前回はゲートが関所のようで通りにくい雰囲気も若干ありました(笑)。自分もここを通らなければと感じていましたが、あれはなくなるのですね。
齋藤部会長:両会場を隔てるゲートはなくしました。ハードルを下げて、リアルの往来を増やすことを狙っています。
あともう1つは、2日目の夕方に出展者同士のネットワーキングプログラムを用意させていただいて、そこもCEATECと合同でやらせていただくような形で考えています。
編集部:それはどのような内容になりますか? 合同のネットワーキングプログラムというのは。
齋藤部会長:出展企業同士やスタートアップ同士、われわれOEMも含めて1つの場所に集まっての交流会というか、名刺交換を行なっていただいたり、具体的なビジネスの共創をどうやっていきましょうかといった話をそこでしていただいたりするイメージです。
編集部:2025年はAI関連で、CEATEC単独で行なわれていましたが、モビリティとITでの交流会を実施し、ビジネス的により深く交流する、みたいなところでしょうか。ビジネスが広がりそうで、それは凄くいいですね。
開催初日の午後には両団体の会長によるトークショーも開催
編集部:そのほか前回との変更点はありますか? 前回のCEATEC+JMS Bizweekとはここが違いますよ、みたいな。
後藤委員長:今回は共同でニュースリリースを出しました。これは前回はやっていなかったことで、今回が初めてになります。
編集部:あと、初日に会長同士のトークショーがあるんですよね? 前回は囲み取材で2人がパネルの前に立って対応する形でしたが、今回はトークショーをやるという話を耳にしました。
後藤委員長:そうです、ぜひ両業界からたくさんの方々に見に来ていただきたいですね。
編集部:トークショーはどのような感じで行なおうと考えているんですか?
後藤委員長:佐藤会長(日本自動車工業会 佐藤恒治会長)と新野(電子情報技術産業協会の新野隆代表理事/会長)の2人で決めることにしています。ぜひ楽しみにしていてください。
編集部:会場に足を運んで2大業界団体のリーダーのトークショーを聞く、といったところも1つのポイントですね。
後藤委員長:自動車とデジタルという2大産業の業界団体会長が2人で1つのステージに上がって対談するというのはこれまでにない話です。
齋藤部会長:「日本の未来社会に向けて」という、大きなテーマで対談します。
編集部:日本を支える2つの産業が指針を出していくわけですね。この対談はいつあるのですか?
後藤委員長:初日になります、10月13日13時00分開始です。
編集部:午後だと聞きに行きやすいですね、会社員の方であると、午前中は何かと行きにくい人もいると思いますので、午後に予定されているのはうれしいですね。
注目を集めるAI関連も技術展示や特別セッションなどで紹介
編集部:2大産業においてもAIの社会的な実装は話題だと思いますが、AI関係で今回見られるものは、CEATECとJMS Bizweekでそれぞれあったりしますか?
後藤委員長:そうですね、コンファレンスだと200ほど予定されていて、そのなかでAIというキーワードで検索すると半分ぐらいが該当します。また、ブース展示では一般展示に加えて、今回の目玉の1つとして「X(Transformation)パーク」という展示エリアを用意しています。そこにAIをテーマにした場所があって、40社/団体のエントリーをいただいていますので、そのAIコーナーに行くと、最新の動向を見ていただけます。
一般展示のエリアには大手メーカーも出ていますし、各社でAIに関連する展示を何かしら必ず出してくるだろうと思いますので、2025年よりも展示点数で言っても多くなるのではと期待を持っています。
編集部:JMS Bizweek側というか自工会側としても、「ロボタクシー」が今年度から走り始めるといった報道も多数出ていて、いろいろなメーカーが自動運転系の技術やAIなどについて発表しています。そのあたりについても見ることができるのでしょうか?
齋藤部会長:もちろんです。とくに自動車業界やモビリティの分野ではフィジカルAIが非常に注目されています。出展社で言いますと、AIロボティクス関連が2023年ぐらいからスタートアップ側でも増えていて、今回はさらに増えてその領域が強くなっています。各OEMがどういった出展をするかについてはまだ言えませんが、そういったAIロボティクス関連について展示するOEMもおそらくあるだろうと思います。
また、先ほど申し上げた未来モビリティ会議でも、有識者としてAIロボティクス領域の第一人者に登壇いただいて、モビリティ産業におけるフィジカルAIの動向を語っていただきます。
編集部:近未来の話が先取りできるということですね。
齋藤部会長:2025年のJMSは幅広くBtoCを意識したイベントでした。今回はBtoBを意識しながら、やっぱり今のテーマとしては「いかにAIの社会実装をドライブしていくか」ということですので、そこに向けて実際に社会実装を進めるにはどんなことをやらなきゃいけないのかとか、モビリティ側もそうですし、スタートアップなど他産業にどういう役割があるべきか、そういった建設的な議論がその場でできるとよいかなと思っています。
編集部:出演者は決まっているのですか?
齋藤部会長:一部調整中のところもありますが、各セッションに出演する正副会長、理事、有識者、スタートアップのみなさんが、いつどういったテーマでという部分は決まっています。
編集部:そういった部分もちゃんとわかって、あと未来についても知ることができて、ビジネスのヒントが手に入るといった感じでしょうか。
後藤委員長:ほかにも「JEITA モビリティ・フォーラム」というコンファレンス企画も用意しています。10月14日と15日の2日間で5つのセッションを行なうのですが、この中には「フィジカルAI時代のHMIとディスプレイ」など、AIに関わるセッションも何件か用意されています。AI以外でもSDVやモビリティDX関連もあります。
先ほど申し上げたXパークのなかに「デジタル交通社会パビリオン」があり、13社/団体のブースが並ぶのですが、そこにもAI関連の展示があります。AIコーナーだけではなく、デジタル交通社会パビリオンにも関連する技術などが出ると思いますので、モビリティ業界の方々にはこの2日目、3日目のセッションと、展示会場にあるデジタル交通社会パビリオンをぜひ見ていただきたいと思います。
編集部:単なるモビリティだけじゃなく、モビリティインフラというか、社会の部分も含めて知ることができるのが、今回のCEATECとJMS Bizweek併催の見どころですね。
現在、自動運転の社会実装においては、「自律タイプの自動運転車を実際に走らせる上で社会をどのように変革すればよいのか」というところは、多くの方が悩んでいます。それだけに、次のビジネスとして凄く大切なところじゃないかと感じています。
齋藤部会長:自動運転って、どうしてもクルマそのものに注目が集まりがちですが、クルマ自体よりもそれを支えるインフラだったり、社会基盤だったりをいかに作っていくかという議論が大事だと思っています。そういった部分をぜひ注目していただいて、こういう人たちがこんなことをやろうとしているんだ、この面ならこういった技術を持っているから自分たちも仲間になれるかなとか、そういったところでいろいろとエンゲージメントを作っていけたら非常によいかなと考えています。
「モビリティイノベーション賞」は異業界の“見え方の違い”を示すもの
齋藤部会長:あと、「CEATEC AWARD」にモビリティ部門の「モビリティイノベーション賞」を作っていただいています。
編集部:今回のアワードはいつ発表されるのでしょうか。
後藤委員長:10月6日に行なわれるCEATEC 2026の記者会見で発表します。
編集部:この記事が出るのはアワードの発表前なので、どのようなものがアワードを獲得するのか楽しみです。受賞したものはどこで見られるのでしょうか。
後藤委員長:展示会場にある各受賞者のブース内でご覧ください。記念の盾が展示されているはずです。幕張メッセの2階にある一番広いエントランスに受賞一覧のパネルを並べますので、そこでもアワード受賞者をご覧になれます。
齋藤部会長:隔年開催になってしまうので、連携を継続的にやりたいですねということでアワードを始めたのですが、2025年はJMS Bizweekの開催がなかったので、「どこで展示を見ることができるんだっけ?」となってしまった面もありました。今回は一緒にやらせていただくので、アワードを受賞したものを展示会場で見ていただけます。
後藤委員長:ぜひこれからもご一緒に取り組んでいきたいです。
齋藤部会長:それはもう、こちらからお願いしたいぐらいです。
編集部:それぐらい、一緒に行なうとメリットは大きいのですか?
後藤委員長:デジタル産業だけでは気が付かないようなポイントがいろいろあると思うのです。社会実装したときに誰にどういったメリットがあるのかとか、これからの産業の発展にどういった貢献をしていけるのか、みたいなポイントでしょうか。そういったものがアワードの意味合いとして含まれていると思います。
モビリティイノベーション賞も、それがどのように社会の役に立つのかという部分を見ると、デジタル業界としても参考になると思うのですよね。
編集部:アワードをいただくのは、モビリティ業界としてもうれしいですか?
齋藤部会長:もちろんうれしいです。モビリティ業界の視点とITエレクトロニクス業界の視点から見るのでは、やはり見え方が違うと思いますので、その見え方の違いで生まれる新しいバリュー、価値みたいなものが、まさにCEATEC AWARDのモビリティイノベーション賞で出てくると非常にありがたいと感じます。
編集部:実際にその発表を指針に見に行く人もいると思います。2年前にも、ちょうど視察に来た自工会の佐藤会長(当時は副会長)に「どれを見たらいいの?」って聞かれ、「アワードを獲ったものが展示してあるので、それがお勧めです」と答えたら、なんだかすごく感謝されました(笑)。
CEATECとしても、JMS Bizweekとしても見どころは一杯あると思いますが、今回会場に見に行く人に「絶対に見てほしい」という展示はありますか? 「これだけは見ていただきたい」みたいな。
後藤委員長:個社の出展内容は現時点ではご紹介できませんが、先ほど紹介したXパークはCEATECとしての今回の目玉ですので、そこをぜひご覧いただきたいですね。Xパークは一般展示とほぼ同じくらいの面積を用意しますので、ぜひくまなく見ていただきたいと思います。
編集部:自工会側ではどうでしょうか。
齋藤部会長:JMS Bizweekでは自工会の合同展示で「自工会が目指す未来のモビリティの社会像」をアピールしていますので、「課題を解決した先にはこんな未来が待っていますよ」という将来像をしっかりご覧いただきたいと思います。
また、それは当然モビリティ業界だけで実現できるものではありませんので、「そこに自分たちも参加したい」「仲間に入りたい」と考えていただけるような展示にしたいですし、そこを見ていただきたいですね。
あとは、今回は各OEMもスタートアップのみなさんとの共創をより活性化していきたいと考えています。前回も一部のOEMはやっていましたが、やっぱり自分たちの困りごとだったり、「こんなことを悩んでいて、こんなアイデアやこんなネタが欲しいよね」といった思いをしっかりと表に出して、ご提案をいただけるような形を模索しています。
各OEMから本当にいろいろな部門の人が来て、会場をグルグルまわりながら新しいビジネスや共創のきっかけを探していきます。
そのほか、ブースには相談スペースをしっかり用意して、各OEMのブース内でスタートアップからの提案や相談を受けさせていただき、そこで本当に共創のきっかけというか、出会いのきっかけを作れるような状態にしていこうと話しています。
産業の競争力強化に向けて、スタートアップのみなさんとのコラボレーションが生まれる瞬間みたいなところを見ていただいたり、そこに参加していただけると非常にありがたいですね。
編集部:自動車媒体的には、クルマの展示も気になります。クルマの展示もあるのですか?
齋藤部会長:もちろんです(笑)。ただ、2025年のショーイヤーみたいな形ではないので、各社さんとも「これから新発売されるクルマを見てください!」というような展示にはならないと思います。
「Meet-up Box」でマッチングすることで、会期後も交流を
編集部:「これはちょっと新しいぞ」みたいな目玉になるものは何でしょうか? 前回は水素グリルで焼いた「あんトースト」などがあり、IT系展示会では珍しく水素の展示が出てきたという形になっていました。
齋藤部会長:そういう意味では、自動運転やフィジカルAIといったあたりが世間的に注目を浴びているところで、自工会合同展示のなかにもそれらに関連するアイテムがいくつか出てきますし、引き続き「マルチパスウェイ」の文脈で、BEV(バッテリ電気自動車)もそうですが水素のモビリティも必要です。やはり水素は商用の世界が中心になって盛り上げていかなければならないので、商用領域の水素モビリティをドンドン出していきたいですね。
後藤委員長:CEATECに出展する会社や団体は、当然のことながら自分たちが持っている最先端の技術を出してくると思いますので、ぜひ幕張メッセに来て、現状の最先端を実感していただきたいです。ニュースで見聞きするだけでなく、自分の目で見て実感してほしいなと思います。
齋藤部会長:自工会としてもそうですね。未来を体感していただくということもそうですし、先ほどから申し上げているとおり、「これを一緒に作っていけるかな」というところを感じて、仲間になってほしいというところです。
齋藤部会長:また、会場に足を運んだその日だけではなく、「Meet-up Box」というオンラインコミュニケーションツールを作っていまして、そこで出展いただいた方はもちろん、出展いただいていない方にも、自分たちの技術やサービス、こういう人たちとマッチングしたいと思っているよ、みたいな主張をしていただく、要はオンライン上のビジネスマッチングプラットフォームを用意していますので、会期中だけではなく、終わったあともMeet-up Boxで交流していただけます。CEATECさんに出展いただく企業のみなさまにも登録していただいています。
編集部:そういう形でビジネスをお互いに発展させていくということですね。
後藤委員長:出展者同士、出展者と来場者、JMS Bizweekの来場者とCEATECの出展者、CEATECの来場者とJMS Bizweekの出展者といったいろいろな接点が生まれて、新しい変革がここから生まれたんだという結果になればいいかなと思っています。
いろいろな業界の人や学生さんに来場していただきたい
編集部:お互いに、どのような方に来場していただきたいと考えていますか?
後藤委員長:そうですね。今回は特にモビリティ産業、欲を言えばありとあらゆる人にですね。デジタル産業を見ていただくと、やや勝手な言い方になりますが、お互いに一杯ヒントがあると思います。
大げさに言えば、日本の産業として盛り上げていくというのが、2つの業界が一緒にやっていることで持っていきたい成果の1つでもあるのかなと思います。
両方の産業の盛り上がりに貢献できるイベントだよねってみなさんに思っていただき、期待して見に来ていただく。デジタル産業の人たちがオンビジネスでモビリティ産業の展示会を見に行くことで、この場で接点が生まれて、いろいろな意味で活性化できればいいなと思います。
齋藤部会長:そういう意味では、自工会としてはもちろんモビリティ産業の人たちも大切ですが、とくにこのイベントではそれ以外のいろいろな産業の方と仲間になりたいと思っていますので、ITエレクトロニクス業界の方をはじめ、本当にさまざまな業界の人に来ていただきたいと思います。
また、おっしゃられたように、日本の2大産業と言っても過言ではない業界が手を組んで、そのイベントにいろいろな人に参加していただくことで、日本のモビリティ業界とITエレクトロニクス業界だけではなく、日本の産業全体の競争力強化にもつながっていくと思います。グローバルに対して勝ち筋を見つけていかなきゃいけないと思っていますので、それを見出すきっかけになる場になればいいですね。
あとは、コンソーシアムの方々にも今回はいくつも出ていただく予定です。コンソーシアムのみなさんが実際にビジネス共創をしていて、どういったやり方でどのような成果を生み出しているかというところも展示内でご覧いただけると思います。具体的には、成田国際空港さん、STATION Aiさん、鶴岡サイエンスパークさん、Garraway 0/Fさん、横浜未来機構さんの5団体です。
後藤委員長:人同士の交流で言うと、例えばIT業界の技術者がモビリティ業界の技術者と会いたいと考えても、なかなかルートが遠いと思うんですよね。実際にモビリティ業界にアクセスしているIT業界の社員は営業の人がファーストタッチになるはずです。
その後、実際に提案するときに関連する技術者なりSEなりが営業と同行してうかがう形になると思いますが、それ以外に日常的な取引レベルで技術者同士が直接会うことはあまりないと思います。「CEATEC×JMS Bizweek」という1つの展示会場に行くだけで新しい接点が持てるというのは、両団体で併催しているメリットだなと感じます。
編集部:お互いの課題に対する解決策を持っているかもしれない、みたいなところですね。
齋藤部会長:そうですね。われわれとしては、先ほど申し上げた相談スペースをしっかり持とうよという話で、当然ながらいろいろな相談が持ちかけられても、その場に1人だけだとなかなかさばききれなかったり、対応しきれなかったりします。
そういったときに、それならこの人に相談すればもしかしたらマッチングするかもしれないとか、裏でしっかりスタンバイしながらスタートアップのみなさんと対話させていただくような、そういった構えにしていきたいと思っています。
編集部:深いビジネスの話ができるような体制も整えているということですね。技術者同士で直接話すことで、これまでとは異なった視点でのビジネスも生まれるかもしれませんね。また、ビジネスのスピードアップにもつながり、新しいビジネスのやり方も生まれてくるかもしれません。
後藤委員長:来場者だけじゃなく、出展側の技術者も「このスピードじゃダメなんだ」みたいな強い危機感を持っていることがより身近に感じられて、自動車業界と連携していくにはもっとスピードを上げなきゃ、もっと回転させなきゃみたいな感じです。そんな話題も佐藤会長と新野会長のトークショーで話してもらえると楽しいですね。
編集部:このイベントは、業界に就職を考えている学生さんにとっても、1度で日本の2大産業の今や未来を知ることができる大きな価値があると思います。2年前に取材するため現地に行ったときに学生さんが多かったのが印象に残っています。学生さんが会場に行って、ちょっと勉強になったり、日本にはこんな世界が将来広がっているんだなと感じてもらったりすると、夢があっていいなと思っています。
後藤委員長:実際にCEATECの開催レポートを見ても、学生さんの来場者はかなり増えています。
例えばこれから社会に出ていくときに、勤務先で何がやりたいのかを見つける場とか、ヒントの場にしてもらうこともできるでしょうし、「私はこれがやりたいんだ」と思っている人に「この会社ちょっと素敵」とか「この会社なら私のやりたいことができるかもしれない」と感じてもらえる場になるかもしれません。本当に色々な会社が出ているので、学生さんにはぜひそういう視点でたくさん見て、たくさん接点を持ってほしいです。
ITエレクトロニクス業界、モビリティ業界、各社の先端技術が出ていて、「この会社は今どういうことを考えているのか」というプレゼンテーションの場でもありますよね。ぜひ全ブースをまわってもらって、一番相性のよい会社を見つけていただきたいなと。日本の2大産業にぜひ興味を持ってもらいたいですね。
編集部:今日は「CEATEC×JMS Bizweek」について詳細な話を長時間ありがとうございました。会期は10月13日〜16日となり、密度の濃い4日間となりそうです。現地でもよろしくお願いします。
Photo:安田 剛





















