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ミシュラン、「ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014」発行、三つ星レストランは14軒

星はつかずとも5000円以下の調査員おススメのお店に「ビブグルマン」マーク採用

ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014
2013年12月3日開催

2940円(ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014)

 日本ミシュランタイヤは12月3日、12月6日に発売する「ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014」の出版を記念したパーティを都内で開催した。同ガイドの価格は2940円。

 ミシュランは1889年にアンドレとエドワールのミシュラン兄弟によって生み出されたメーカーで、ミシュラン兄弟が自動車でより快適にドライブできるようタイヤの使い方や修理方法、各都市のガソリンスタンドや宿泊施設、レストランなどの位置が分かるようさまざまな情報を、400ページほどの赤い表紙の小さな冊子を作ったことがミシュランガイドの始まりと言われている。

 1900年8月に発行した「ミシュランガイドフランス」が初めての正式なガイドブックとなっており、その後1904年に「ミシュランガイドベルギー」、1908年に「ミシュランガイドスイス」、1910年に「ミシュランガイドドイツ」「ミシュランガイドスペイン」を発行。以降、欧州各地のミシュランガイドとともに、2005年にアメリカはニューヨーク版を、そして2007年にアジア初のミシュランガイドとなる「ミシュランガイド東京」(現在は横浜、湘南を追加)を刊行している。日本版としては、そのほかにも「ミシュランガイド京都・大阪」(後に神戸、奈良を追加し、現在はミシュランガイド関西に名称変更)とともに特別版として「ミシュランガイド北海道2012特別版」「ミシュランガイド広島2013特別版」もある。

 そんなミシュランガイドでは、レストランを星の数(最高は「三つ星」)で評価しており、一つ星は「そのカテゴリーで特に美味しい料理」、二つ星は「遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理」、三つ星は「そのために旅行する価値がある卓越した料理」を意味する。

 また、ミシュランガイドでは「レストランの快適度」「簡素(シンプル)な店」「ホテルの快適度」といった内容をシンボルマークで表現しているが、今回のミシュランガイド東京・横浜・湘南2014では、2011年に刊行した気軽なフランス料理店ガイド「ボンヌ・プティット・ターブル東京」などで使われる「ビブグルマン」マークを採用した。ビブグルマンは、ミシュランのコーポ―レートキャラクター「ビバンダム」(フランス国内での名称。フランス国外ではミシュランマン)の愛称である「ビブ」と、食いしん坊を意味するフランス語「グルマン」を掛け合わせた造語。

 このビブグルマンは、「星は付かないけれどもコストパフォーマンスの高い食事を提供する調査員おすすめのレストラン」を表しており、ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014では5000円以下でコースやアラカルトなどを提供している店舗に同マークを付けた。さらに、その中でも1050円以下で食事ができる店舗にはコインマークが付けられた。

 今回のミシュランガイド東京・横浜・湘南2014では、14軒の三つ星レストラン(東京:13、湘南:1)、59軒の二つ星レストラン(東京:55、横浜:3、湘南:1)と1軒の旅館(湘南)、208軒の一つ星レストラン(東京:175、横浜:13、湘南:20)とともに、157軒のビブグルマンマーク付きのレストランなどが掲載されている。当日行われたパーティ会場では、三つ星に選ばれたレストラン代表者も登壇し、記念撮影などが行われた。

ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014に掲載された三つ星レストランの代表者とミシュラン関係者
日本ミシュランタイヤのベルナール・デルマス社長

 パーティに出席したベルナール・デルマス社長は、「今回発表したミシュランガイド東京・横浜・湘南2014には、新しいセレクションである『ビブグルマン』を追加した。ビブグルマンは、星はつかないけれどコストパフォーマンスが高く、調査員おすすめのレストラン。このビブグルマンセレクションを楽しみにしているフランス人もたくさんいる。今回、このセレクションが加わったことで、家族や友人たちとよりカジュアルな食事を楽しんでいただきたい」と述べるとともに、ミシュランガイド東京・横浜・湘南2014の内容は、昨年ミシュランガイドとぐるなびが連携のもと立ち上げた「ミシュランガイド・デジタル」でも閲覧できることを紹介。

 加えて、「2020年にはオリンピックが東京で開催される。日本の皆様、おめでとうございます。私も本当に嬉しい。国内外から多くの人々がここ東京を訪れるでしょう。日本の素晴らしい『食』と『おもてなしの心』に感動するでしょう。われわれミシュランも、ガイドを通じて食の素晴らしさを、そしてタイヤを通して『動くことの喜び』を多くの人に伝えていきたい」とコメントした。

国土交通省 観光庁 飯嶋康弘参事官(日本ブランド発信・外客誘致担当)

 また、来賓の挨拶で、久保成人観光庁長官の代理として登壇した国土交通省 観光庁 飯嶋康弘参事官(日本ブランド発信・外客誘致担当)は、「今回のミシュランガイドは、日本人自身が自分たちの食文化のよさを再認識し、さらには外国の方々に日本の魅力をPRする絶好の素材であると考えている。観光庁では観光立国の実現に向けて本年、史上初の訪日外国人旅行者1000万人達成を目指して全力で取り組んでいる。さらに今後、2000万人の高みを目指していくためにも、本日お集まりの皆様方のお知恵をお借りしながら日本の食を活用した海外への訪日プロモーションを効果的に展開していきたい」と述べている。

(編集部:小林 隆)