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ツインリンクもてぎにハローウッズ「遊びの森」が誕生
国際格式のサーキットに隣接する「現代の里山」が3月28日にオープン
(2014/3/28 00:00)
SUPER GTやスーパーフォーミュラ、モトGP等を開催するサーキットとして知られるツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)内のハローウッズに、「遊びの森」が3月28日にオープンする。42ヘクタール(東京ドーム9個分)もの広大な敷地に12個所の体験エリアを設けた森は、未来を担う子供たちが自然と楽しくかかわりあう中で、溢れる生命を自ら体験し発見する「きっかけの場」を提供したいと願うモビリティランドが用意した、大型自然体験施設なのだ。
冒険とチャレンジをテーマとした「遊びの森」は、テーマによって「遊びエリア」「遊び・体感エリア」「発見・体感エリア」「眺望エリア」の4つのエリアに分かれている。本稿ではエリアごとに「遊びの森」を紹介したい。
遊びエリア
「遊びの森」に入場してまず最初に現れるのが「遊びエリア」だ。広い芝生エリアから見渡すと、すぐに目につくのが巨大な「冒険の塔」。
ネットや梯子を使いながら塔を登り、高さ約10mの吊り橋を渡ると斜度65度の岩の壁が登場。これらを乗り越え、まずは「できた!」という達成感を味わいながら、この先への興味をわかせるステージだ。どのアトラクションも、保護者や引率者の目が届くので安心なのである。
遊び・体感エリア
「遊びエリア」をクリアすると、次に用意されるのは「遊び・体感エリア」だ。
腐葉土やウッドチップ、砂利などでできた小径を素足で歩いてその感触の違いを体感してみたり、250m2もの笹薮の中の迷路に突入したりするなど、まさに体で自然を感じるエリアだ。
発見・体感エリア
自然の中のさまざまな生き物と出会うエリア。
基本は手つかずの自然ではなく、人と動物が共存してきた昔ながらの「里山」をモチーフにし、季節ごとに姿を変える動植物の生態系を身近に感じることができるエリア。その体験は子供たちはもちろん、親にとっても新鮮であろう。
眺望エリア
森の中でさまざまな体験をした後に楽しむ絶景ポイントが、眺望エリア。
標高210mからはサーキットが一望でき、自然とサーキットの組み合わせが何とも面白い。走行車両がいれば、その響き渡るエキゾーストノートも楽しめるというわけだ。
以上4つのエリアを簡単に紹介したが、各々のエリアには「キャスト」と呼ばれる森の案内役が常駐しており、出会ったさまざまな不思議に答えてくれる。
また、道にはウッドチップが敷き詰められ、その柔らかい感触と木の香りも何とも楽しい。ちなみに取材時には檜の香りが実に気持ちよかった。途中、天気がよければ富士山まで見えるという「キツツキのテラス」と呼ばれる絶景ポイントもあり、大人でも楽しめるだろう。
ハローウッズは基本的にツインリンクもてぎの入場料金のみで利用できるが、さらに子ども向けの「冒険指令書」や幼児向けの「森のペタペタシールブック」が有料で用意されている。また、1時間程度のガイドツアー「どんぐりの森ガイドウォーク」も毎日3~4回行われており、1人300円で参加できる。他の有料プログラムについては、ツインリンクもてぎの公式サイトを参照されたい。
入場料は大人(高校生以上)が場内の500円利用券がついて1000円、子ども(中学生以下)は無料。駐車料金は4輪1台につき1000円、2輪1台につき500円で、4月1日以降も同料金となる(特別レースイベント日は特別料金)。
森の中には水洗トイレも設置されているが、実はこの森の中には上下水道がなく、汚水は自然の微生物により分解され、その水がまた再利用される循環型のシステムで運用されているそうだ。
また、発見・体験エリア内の「命の広場」にある「命の塔」は、この山で伐採された木で大きな塔を組み、その中に枯れ葉を投入して作られているという。人間の仕事はそこまで。あとはその枯れ葉に産卵する昆虫がいて、新しい命を育み、伐採された木にも別の昆虫がやってくる。その昆虫目当てに鳥がやってくる……という具合に、命のサイクルがここには存在するのだ。
国際格式のサーキットに隣接する一見ミスマッチにも思える「現代の里山」が、今回オープンしたハローウッズ「遊びの森」なのだ。