スバル、EyeSight（ver.3）搭載の新型スポーツセダン「WRX S4」

　スバル（富士重工業）は8月25日、新型スポーツセダン「WRX S4」を発売した。価格は334万8000円～356万4000円。

新型スポーツセダン「WRX S4」

　WRXという車名はこれまでインプレッサシリーズのスポーツバリエーションとして使われてきたが、新型WRXから車種として独立。水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター直噴ターボ（FA20DIT型）＋8速マニュアルモード付きリニアトロニックCVTを搭載する「WRX S4」と、水平対向4気筒 DOHC 2.0リッターターボ（EJ20型）＋6速MTを搭載する「WRX STI」がラインアップされている。本記事では、WRX S4を紹介する。

※エコカー減税（環境対応車普及促進税制） 自動車取得税60％・重量税50％軽減適合

　WRX S4の車名は、「スバル最高峰のAWDスポーツパフォーマンス」（Sports performance）を有しながら、「独自の総合安全性能」（Safety performance）、「優れた環境性能」（Smart driving）、「洗練された質感」（Sophisticated feel）を実現したという意味が込められており、より多くのドライバーが圧倒的な走行性能を楽しむことができるという。

　搭載するエンジンは、新世代BOXER（水平対向）エンジンである水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター直噴ターボ（FA20DIT型）。最高出力221kW（300PS）/5600rpm、最大トルク400Nm（40.8kgm）/2000-4800rpmを発生し、13.2km/LのJC08モード燃費を実現。最高回転数も同タイプのエンジンを搭載するレガシィ 2.0 GT DITの6100rpmから6500rpmに引き上げられているほか、エコカー減税（自動車取得税60％・重量税50％軽減）適合車となっている。

　組み合わされるトランスミッションは、従来型の高トルク対応リニアトロニックCVTに対して大幅にレスポンスを向上させたというスポーツリニアトロニックCVT。4WD制御は、センターデフを搭載し、前45：後55の不等トルク配分を基本に、走行状況によって前後輪のトルクを制御するVTD-AWD（不等＆可変トルク配分電子制御AWD）を採用。ドライブ特性を変化できる「SI-DRIVE」を搭載し、「スポーツ＃（S＃）」モードでは、通常の6速マニュアルモードが8速マニュアルモードに移行する。

最高出力221kW（300PS）/5600rpm、最大トルク400Nm（40.8kgm）/2000-4800rpmを発生するFA20DITエンジン

エンジン特性

スポーツリニアトロニックトランスミッション

変速特性イメージ

S＃時の変速特性

　ボディーサイズは、4595×1795×1475mm（全長×全幅×全高）で、ホイールベースは2650mm。従来型は4580×1795×1470mmと2625mmで、ホイールベースの延長分である25mmは後席足下空間の拡大にすべて割り当てたとする。

　フロントデザインは、スバルの統一デザインモチーフであるヘキサゴングリルからはじまる造形で、ワイド＆ローを強調。空気抵抗係数であるCd値も従来型と比べ10％低減されている。

各部デザイン

クリスタルホワイト・パール

アイスシルバー・メタリック

ダークグレー・メタリック

クリスタルブラック・シリカ

ライトニングレッド

WRブルー・パール

　スバル独自の先進安全運転支援機能であるEyeSight（アイサイト）を、WRXとしては初採用。WRX S4に搭載されたアイサイトは最新のver.3で、プリクラッシュブレーキ、全車速追従機能付きクルーズコントロール、アクティブレーンキープ、AT誤発進・誤後進抑制制御、警報＆お知らせ機能を持ち、アクティブレーンキープでは、ステアリングアシスト動作も行うフルスペック仕様。ステアリングアシスト操作を自動で行うことから、電動パワーステアリングを採用するほか、パーキングブレーキもヒルホールド機能付きの電動パーキングブレーキになっている。

コクピット全景

インテリア全景

Dシェイプを採用したステアリングホイール

MFD（マルチファンクションディスプレイ）など

同型式のエンジンを搭載するレガシィに比べて高回転特性が改善された

EyeSightは最新のver.3

メーター内のディスプレイ表示

SI-DRIVEの操作などはステアリングホイールにまとめられている

セレクトレバー

USB電源供給が可能

エンジンスタートスイッチ

電動パーキングブレーキ

センタークラスター上部にあるMFD

ブースト表示

燃費表示

燃費表示

センタークラスター中央部のエアコン操作ダイヤル

フロントシート

運転席、助手席ともに電動パワーシートとなっている

2つのアクセスキーと2つのスイッチでメモリーは4名分

リアシート

リアセンターアームレスト

6：4分割可倒式

サスペンションは、フロントがストラット、リアがダブルウイッシュボーン

シンメトリカルAWD

　グレードは2.0GT EyeSight、2.0GT-S EyeSightの2グレードで、2.0GT-S EyeSightは上記の装備などに加えて、フロント倒立のビルシュタイン製ダンパー、18インチアルミホイールのハイラスター仕様へのデザイン変更、トランクリップスポイラー、アルカンターラ/本革シート（レッドステッチ）など、走りと快適装備の面での変更が行われている。

2.0GT EyeSightのフロントシートは、ファブリック（レッドステッチ）

2.0GT-S EyeSightのフロントシートは、アルカンターラ/本革

2.0GT-S EyeSightは、ビルシュタイン製ダンパーを装備