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英ジャガー、クロスオーバーモデル「F-PACE」の走行テストムービーを公開

走行した客観的な評価をCAEツールに登録し、ビークル・ダイナミクスCAEチームも活用

2015年8月26日(現地時間)発表

ジャガー初のクロスオーバーモデル「F-PACE」

 英ジャガー・ランドローバーは8月26日(現地時間)、ジャガー初のクロスオーバーモデル「F-PACE」の走行テストの模様を、写真とムービーで公開した。F-PACEは9月に開催されるフランクフルトモーターショーでのワールドプレミアが予定されており、英国ソリハルでの生産を予定している。

 7月に公開された走行テスト(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150729_714050.html)では、F-PACEのクロスオーバーモデルとしての資質を問うべく、-40℃まで下がることも珍しくないというスウェーデン北部のアリエプローグ、車内の温度が70℃まで上昇することもあるというUAE ドバイなどで、アスファルト、雪上、氷上、砂利の山道などさまざまなシチュエーションでテストを実施したが、今回はスポーツカー由来のシャシー・システムが生み出す俊敏性や快適さをチェック。ワインディングが続く郊外の峠道から高速道路をドライビングして、素早いレスポンスによる的確な走り、卓越した洗練性と安定性などが確認されたとのこと。

ワインディングで実施されたF-PACEの走行テストシーン

 F-PACEではボディーに軽量アルミニウム構造を用いており、フロントサスペンションにダブルウィッシュボーン式、リアサスペンションにインテグラルリンク式を採用。シャシーの堅牢さによって過酷な路面状況や衝撃、振動などに対応するほか、緻密なセッティング調整によりシャープなステアリングレスポンスやコントロール性を手に入れている。また、「トルク・オンデマンド4輪駆動システム」に「Fタイプ」から初めて採用された「トルクベクタリング・バイ・ブレーキング」を組み合わることで、気候や路面状態の変化にも的確に対応できるハンドリング性能が与えられている。

 このほか、開発とテストの効率を高めるため、ビークル・インテグリティ・チームが行った客観的な評価をCAE(Computer Aided Engineering)ツールに登録。「ビークル・ダイナミクスCAEチーム」も活用できるようにしたことでCAEによる精度が向上し、シミュレーション結果の正確性が向上。正確なシミュレーション結果に基づいて、さらなる改良に活かせるようになっているという。

Jaguar F-PACE Testing | Exceptional Driving Dynamics(58秒)

 この発表のなかで、ビークル・インテグリティ担当チーフ・エンジニアのマイク・クロス氏は「新しい『F-PACE』は真のジャガーであり、ジャガーのダイナミクスDNAを伝えるものでなければなりません。私たちは一切妥協せず、また例外を認めず、あらゆる環境および条件下で乗り心地やハンドリング性能のテストを行いました。その結果、新型『F-PACE』は快適性かつ静粛性を保ちながら、クルマとの一体感と走る喜びを提供できるモデルに仕上げることができました。乗り込んだ瞬間から、快適な乗り心地を感じることができると確信しています」とコメントしている。

(編集部:佐久間 秀)