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SUPER GT第5戦鈴鹿の予選は、重たいウェイトハンデにもかかわらず1号車 MOTUL AUTECH GT-Rがポール

GT300クラスはマザーシャシーの2号車 シンティアム・アップル・ロータスが初ポール

2015年8月29日~30日 開催

GT500のポールポジションを獲得した1号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)

 SUPER GT第5戦「インターナショナルSUZUKA 1000kmレース」が、8月29日~30日の2日間に渡り、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにおいて開催されている。初日となった8月29日には練習走行と予選が行われ、明日の決勝レースのスタート順位が決定された。

 ポールポジションを取得したのは、GT500が1号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)、GT300が2号車 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/濱口弘組)で、いずれのクラスもコースレコードを塗り替えるなど、ハイレベルな戦いが展開された。

シリーズランキング2位、重たいウェイトハンデにも関わらず1号車 MOTUL AUTECH GT-Rがポール獲得

 予選日の朝は、鈴鹿市に大雨警報が出るほどの雨が降っていたが、その雨も7時ごろにはあがり、路面は完全なドライコンディションで予選は行われることになった。しかし、予選が始まった段階で気温27度、路面温度32度と、この時期の鈴鹿サーキットとしてはかなり低い気温、路面温度になったこともあり、各チーム、タイヤメーカーともに事前の予想とかなり異なるコンディションの中での戦いを強いられることになった。

 GT500ではQ1開始後、全車がタイムアタックを開始したタイミングで、6号車 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)が、S字でコースアウトし、グラベルにはまるアクシデントが発生。このためQ1は赤旗中断となり、残り5分で戦われることになった。そのQ1最後のアタックを全車が終えると、最後の最後でポイントリーダーの12号車 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が8位にジャンプアップ。優勝候補の一角と考えられていた36号車 PETRONAS TOM'S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)が押し出される形でまさかのQ1落ちとなってしまった。

ロニー・クインタレッリ選手がQ2を担当し、見事ポールポジションに
2位は38号車 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)
3位は64号車 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)

 Q2では、今回はウェイトハンデが大きくつらい戦いになると考えられていた1号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が1分48秒630とコースレコードをマークして、見事ポールポジションを獲得した。2位は38号車 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)、3位は64号車 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)で、トップから7位までが1秒強の間にひしめく激しい予選となった。

記者会見でのコメント

松田次生選手:作戦がうまくはまって、Q1を通るタイムを出せた。気温はここまで下がるとは予想していなかったけど、ミシュランのタイヤがそこのレンジにきっちりはまっていた。

ロニー・クインタレッリ選手:次生がQ1を通ってくれた時には、ポール獲ったみたいに嬉しかった。クルマのフィーリングはわるくないので、2周目にすべてをかけて、うまくコントロールできてタイムを出せた。

GT500予選結果(暫定)
順位カーナンバー車両ドライバータイヤウェイトハンデタイム(Q1)タイム(Q2)
1位1MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリMI681分48秒3941分47秒630
2位38ZENT CERUMO RC F立川祐路/石浦宏明BS521分47秒9411分47秒762
3位64Epson NSX CONCEPT-GT中嶋大祐/ベルトラン・バゲットDL01分48秒0221分47秒785
4位46S Road MOLA GT-R本山哲/柳田真孝MI481分47秒7491分48秒042
5位12カルソニック IMPUL GT-R安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラBS761分48秒5671分48秒500
6位37KeePer TOM'S RC Fアンドレア・カルダレッリ/平川亮BS601分48秒2581分48秒665
7位15ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT小暮卓史/オリバー・ターベイBS281分48秒1171分48秒718
8位17KEIHIN NSX CONCEPT-GT塚越広大/武藤英紀BS441分48秒149タイムなし
9位36PETRONAS TOM'S RC F伊藤大輔/ジェームス・ロシターBS361分48秒569
10位19WedsSport ADVAN RC F脇阪寿一/関口雄飛YH161分48秒758
11位39DENSO KOBELCO SARD RC F平手晃平/ヘイキ・コバライネン/クリスチャン・クリエンBS361分48秒984
12位8ARTA NSX CONCEPT-GT松浦孝亮/野尻智紀BS161分49秒014
13位24D'station ADVAN GT-R佐々木大樹/ミハエル・クルムYH401分49秒067
14位100RAYBRIG NSX CONCEPT-GT山本尚貴/伊 拓也BS421分50秒075
15位6ENEOS SUSTINA RC F大嶋和也/国本雄資BS38タイムなし

※MI=ミシュラン、BS=ブリヂストン、DL=ダンロップ、YH=横浜ゴム

マザーシャシーの2号車 シンティアム・アップル・ロータスが、チームとして5年振りとなるポールを獲得

 GT300はQ1で上位の常連となっている、0号車 グッドスマイル 初音ミク SLS(谷口信輝/片岡龍也組)、3号車 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)が、Q1突破の13位に届かず、Q1で終了となる波乱があった。そうした中で、Q1でトップになったのは31号車 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一/佐々木孝太組)で、1分59秒077とコースレコードをマークした。

GT300のポールポジションは2号車 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/濱口弘組)
2位はポイントリーダーの10号車 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎組)
3位は7号車 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)

 Q2では多くのクルマがコースレコードを更新するタイムアタック合戦になった。その中でポールポジションを獲得したのは、2号車 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/濱口弘組)で、昨年のポールタイムを1秒近く更新する1分58秒248のコースレコードで見事ポールポジションを獲得した。2位はポイントリーダーの10号車 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎組)、3位は7号車 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)となった。

 明日の決勝レースは、12時30分スタート予定。1000kmという普段の3倍の長さのレースで、激しいレースが予想されている。なお、鈴鹿サーキットでは今回のレースに併せてレース実況用のTwitterアカウント(https://mobile.twitter.com/suzuka_live)を開設している。数分おきにタイミングモニターの画像がアップされる予定だというので、現地の気分をTwitterでも味わいたい人は要フォローだ。

記者会見でのコメント

濱口弘選手:GT300もどんどんプロフェッショナル化されていて、僕等のようなジェントルマンドライバーがQ1突破するのは大変なのだが、うまく通るタイムを出せてよかった。

加藤寛規選手:今回は練習走行を3人で走らないといけないので、調整する時間が少なく大変だった。横浜ゴムがエヴォーラ用のタイヤをうまく開発してきてきてくれたので感謝している。チーム全体の頑張りが結果につながったと考えている。

高橋一穂選手:(自分は走っていないので)一番感激ないのですが(笑)。昨日から浜口選手と練習走行のタイムがいい方がQ1走ろうという話をしていた。朝の練習走行で浜口選手が0.5秒速かったので、そのタイムならQ1を突破できるだろうと考えて、そうすることにした。ポールポジション取れたのは、自分が走らなかったことが最大の理由(笑)

GT300予選結果(暫定)
順位カーナンバー車両名ドライバータイヤウェイトハンデタイム(Q1)タイム(Q2)
1位2シンティアム・アップル・ロータス高橋一穂/加藤寛規/濱口弘YH01分59秒9611分58秒248
2位10GAINER TANAX GT-Rアンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎DL881分59秒8391分58秒600
3位7Studie BMW Z4ヨルグ・ミューラー/荒聖治YH322分00秒1951分58秒954
4位61SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL221分59秒2401分59秒060
5位88マネパ ランボルギーニ GT3織戸学/平峰一貴/佐藤公哉YH81分59秒3161分59秒090
6位55ARTA CR-Z GT高木真一/小林崇志/福住仁嶺BS721分59秒9061分59秒204
7位25VivaC 86 MC土屋武士/松井孝允/谷川達也YH301分59秒5071分59秒345
8位18UPGARAGE BANDOH 86中山友貴/マルコ・アスマー/ニック・キャシディYH01分59秒3991分59秒487
9位31TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨宏紀/中山雄一/佐々木孝太BS641分59秒0771分59秒676
10位21Audi R8 LMS ultraリチャード・ライアン/藤井誠暢YH221分59秒5142分00秒013
11位11GAINER TANAX SLS平中克幸/ビヨン・ビルドハイムDL601分59秒8262分00秒097
12位5マッハ車検 with いらこん 86c-west玉中哲二/密山祥吾YH02分00秒1482分01秒643
13位360RUNUP Group&DOES GT-R吉田広樹/田中篤/成澤正人YH01分59秒2992分04秒329
14位77ケーズフロンティア Direction 458横溝直輝/峰尾恭輔/飯田太陽YH02分00秒231
15位33Excellence Porsche坂本祐也/山下健太YH62分00秒274
16位3B-MAX NDDP GT-R星野一樹/高星明誠/ウォルフガング・ライプYH762分00秒296
17位0グッドスマイル 初音ミク SLS谷口信輝/片岡龍也YH242分00秒412
18位51JMS LMcorsa Z4新田守男/脇阪薫一YH242分00秒451
19位65LEON SLS黒澤治樹/蒲生尚弥YH502分00秒466
20位50SKT EXE SLS加納政樹/ナニン・インドラ・パユーング/安岡秀徒YH02分01秒032
21位48DIJON Racing GT-R高森博士/田中勝輝/柴田優作YH02分01秒110
22位30NetMove GT-R小泉洋史/岩崎祐貴YH02分01秒212
23位60SYNTIUM LMcorsa RC F GT3飯田章/吉本大樹/ドミニク・ファーンバッハーYH22分01秒357
24位22グリーンテック SLS AMG GT3和田久/城内政樹YH22分01秒436
25位111Rn-SPORTS GAINER SLS植田正幸/鶴田和弥/池上真YH02分01秒588
26位9PACIFIC マクラーレン with μ's白坂卓也/阪口良平/山脇大輔YH02分01秒857
27位87クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3青木孝行/山西康司/黒田吉隆YH02分02秒077
DNQ86Racing Tech Audi R8クリスチャン・マメロウ/細川慎弥/加藤正将YH18タイムなし
GT300、GT500共同のポールポジション記者会見

(笠原一輝/Photo:奥川浩彦)