試乗記

ハーレーダビッドソンの「ストリートグライド」「ロードグライド」に試乗してみた

ハーレーダビッドソン ジャパンの試乗会に参加した

 ハーレーダビッドソン ジャパンは、グランドアメリカンツーリング「ストリートグライド」「ロードグライド」など2024年モデルを用意する試乗会を、3月27日〜29日に開催した。記者も3月29日に開催された試乗会に参加することができたので、その印象をお伝えしたい。

 ニューモデルとなった「ストリートグライド」「ロードグライド」に乗れるという試乗会、プロライダーでも長年ハーレーを乗り続けているわけでもなく、大型モデルに乗り慣れていないライダーが、ど迫力のハーレーダビッドソンを運転できるのだろうか? という興味があって試乗会に参加してみた。

「ロードグライド」(左)、「ストリートグライド」(右)ともに排気量1923ccのVツインエンジン「Milwaukee-Eight 117」を搭載
ストリートグライド(STREET GLIDE)。レーク・トレール:26°170mm、フューエルタンク容量:22.7L、フロントタイヤ:130/60B19 61H、リアタイヤ:180/55B18 80H
ロードグライド(ROAD GLIDE)。レーク・トレール:26°173mm、フューエルタンク容量:22.7L、フロントタイヤ:130/60B19 61H、リアタイヤ:180/55B18 80H

 結論を先に言うと、足を前に出すというハーレーダビッドソンの乗車スタイルに慣れていないので、少々不安があったが、走り出してしまえば想像以上に楽に運転することができた(慣れて気を抜いたら、エンストをこいたりもしたけれど)。乗り出して30分もすれば慣れてしまった。ただ、発進時に足を離す、停車時に足をつく、といった極低速域での動作はちょっと練習が必要かなとも思った。

「ストリートグライド」「ロードグライド」を試乗したコースについては、横浜市内にある日本丸メモリアルパークを発着点として、赤レンガ倉庫周辺をぐるりとまわって発着点にもどるという市街地走行をしてみた。

モデルの特長となるフェアリングは、LEDの採用などデザインを一新するとともに、エアロダイナミクスもアップデート、高速走行時のヘルメットのバフェッティングを平均60%低減させたという

「ストリートグライド」「ロードグライド」は、「Milwaukee-Eight 117 Vツインエンジンを搭載し、アップデートしたエアロダイナミクスによって快適性も向上したという。市街地を走ってみた印象としては、フェアリングの効果は市街地走行の領域でも感じることができた。この大型のフェアリングによって、ヘルメット周りの風切音が少ないので、運転に集中できるそんな効果を感じた。

「ロードグライド」は全長が2410mm、ホイールベースが1625mm、シート高720mm(無負荷状態)、車両重量:380kg。「ストリートグライド」は全長2410mm、ホイールベースは1625mm、シート高は715mm(無負荷状態) 、車両重量は368kg。

「ロードグライド」「ストリートグライド」にまたがった印象としては、足つきがよいので立ちごけする不安は少ない。ブレーキのレバー、ペダル、クラッチレバー、ギヤチェンジペダルの操作は、身長169cmで股下77cmの記者でも、きちんと操作できる。長距離移動の快適性を重視する人は「ロードグライド」、ストリートでの取りまわしを重視する人は「ストリートグライド」、モデル名のとおり選ぶといいだろう。

「ストリートグライド」「ロードグライド」ともに、価格は369万3800円から。「ストリートグライド」「ロードグライド」で優雅に日本を一周する、そんな旅をしてみたい、などと夢が膨らむバイクかなと思った。

 大型バイクの取り扱いについて記者のように不安を感じる人は、全国にあるハーレーダビッドソン正規ディーラーにおいて、「パートナー教習所」の紹介から、最適なコース選びまでのサポートを行なっている。ハーレーのライダーとしてデビューを考えている人は、まずはそういったところで相談してみるのもいいかもしれない。

 また、2024年6月2日には横浜山下ふ頭で「BLUE SKY HEAVEN」が開催される。開催地がこれまでの富士スピードウェイから横浜に移って、都心から電車で気軽に参加できるようになった。ハーレーの世界観に興味がある人は、イベントをのぞいてみるといいだろう。

編集部:椿山和雄